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現世編:最終回 「熱志、滝壺に消える!」

初投稿です。

読みにくい文章や改行、段落が多い(断言)とは思いますが

よろしくお願いします。

俺の名は「昼田 熱志」 24歳 独身 彼女無し 趣味は色々だ・・・

親が将来、熱い志を持つ立派な人間になるように願いを込めて名付けたそうだ・・・

昼田家はごく普通の一般家庭だが、親父は「戦国時代からの続く由緒ある家系なのだ!」

と言っているがうそ臭いし暑苦しい事この上なかった

おっと・・・少し待ってくれ・・・・・

・・・・・

よし、大丈夫だな・・・


話の腰が折れたな、申し訳ない

まぁ、そんな暑苦しい親父だったが先祖代々続く!とかいういわゆる古武術の達人で

俺にも幼い頃からかなり厳しく叩き込まれ子供の頃は大いに恨んだものだが

結果として親父のコネと腕っ節から地元の警備会社に就職ができて良かったと思ってはいる

高校卒業と同時に就職して6年目になり安定した独身ライフを満喫していたのだが

2ヶ月前から無職で、住所不定になった・・・

なぜかって?

俺は今・・・警察に追われているからだ


事の発端は、会社の忘年会だ

忘年会は恒例行事で、6年間毎回参加の俺にとっては仲の良い同僚と酒を飲みながら

今年一年の苦労話や笑い話、愚痴や噂話で盛り上がれる良い行事だ

うちの会社は地元ではそれなりに名が売れていて優良と言われており

忘年会費用も会社持ちという事もありいつも以上に酒を飲んでいい気分だった

忘年会が終わって、帰宅途中に喧嘩をしている男女を見て

いつもならスルーするところを、正義感を出して止めようとしたのがマズかった・・・

事情も知らずに喧嘩に割り込んだ俺は、女に掴み掛かる男を殴りつけ

持っていた女物のサイフを取り返してやり返却して颯爽とその場を納めようとしたのだが


結果は・・・

女が浮気をした→男がそれを知って激怒→プレゼントしたブランドのサイフを取り上げた→

それだけでは気が治まらずに怒鳴りつけていた→何も知らない酔っ払い(格闘技経験者)乱入→

酔って力加減をミス→男昏倒意識不明→サイフを強奪(第三者視点)→女、恐怖のあまり逃走→

残された俺呆然→警察到着(第三者通報)→現場で倒れている男とサイフを持った酔っ払い発見→

状況確認よりも不審者の確保を優先→防衛のため警官撃破→逃走


という訳だ・・・


後から考えると、事情を説明に自首するべきだったが

酔って冷静さを欠いていた俺は「助けたのに、話を聞こうともしない警察なんかに頭下げてられるか!」

と思ったし、喧嘩していた男女が説明すれば誤解は解けると楽観ししていた

まさか・・・男が2ヶ月たった今でも意識が戻らないとは思っても見なかったし

逃げ出した女が、被害者ぶって「襲われて彼氏がサイフを盗られた私は可愛そうな女」

などど証言するとは・・・・

親父とお袋は信じてくれたが、まさか・・・仲の良いと思っていた同僚や上司が

「普段は、真面目な良い青年だったんですが・・・こんな事をするとは・・・」とか

「何時も、何を考えているのか分からない男でした」とか

「近所の女の子を変な目で見ていた・・・(お前だよ!!)」など

ニュースの「プライバシーのため音声は変えています」で見た時には

人間不信になったものだ


その結果、俺は町を捨てた(フッ)

山奥で世捨て人として自然とともに生きることにした!

親父に頼んで現金を用意してもらい都内のアウトドア用品店で必要と思われるものを買い込み

その他、保存食や長持ちする日用品、etc・・・を準備した

元々、アウトドアが好きで毎月近場の山や渓流でキャンプしていたがその経験が生きるとは・・・

そして2ヶ月が経過した・・・


「と、まぁ・・・今までの回想ってわけだが・・・独り言が増えたな俺・・・」

自嘲気味に笑う俺の姿は完全装備だ!

登山靴に始まり、ズボン、シャツ、上着、手袋、帽子、背中には大きなザックに手斧、鉈、十徳ナイフ、携帯コンロ燃料、保存食、折りたたみのテント、毛布、etc・・・

山に篭るにあたっての、全武装?だ

どうも俺が潜伏しているのを感づいた警察が山狩りを始めるようで移動を余儀なくされたのだ・・・

正直、ほっといて欲しいがこれ以上揉めて親父やお袋に迷惑かけたくない

俺は元々、平和主義者だと思う


山狩りは夜は行われないので夕方から移動を開始し、只今月明かりを頼りに黙々と移動中という訳だ

出来るだけ足跡や移動の形跡が残らないようにしつつ、警察犬対策で沢を横断したり小細工も行う

かなりの距離を進み肉体的にも精神的にも疲れを感じ始めたその時・・・


落ちました・・・ついうっかり落ちました・・・後悔はしている(現在進行形)

どこにだって?それは・・・

滝壺Death


重い装備で重心が悪い→精神と肉体的に疲労→臭いを消すために川を横断→ふと見上げた月が満月→きれいなので良く見ようと隣の石へジャンプ→苔むした岩(in暗闇)→登山靴でもすべる→ようこそ、TAKITUBOへ!!(今ココ)


「ちょ!まっ!!」

手を突いて支えようにも人間は空気を掴めない

他人から見ればさぞかし滑稽だろう・・・(空中で翼のように両手をワタワタさせる男)

だが、俺は必死だ!!まぁ・・・どうしようもないんだけどね・・・


水は冷たかった・・・そして、背中の全装備、水を吸った衣服、重い靴、etc・・・

あれ?これ詰んでないか?

しかも・・・深・・い・・・

これが・・・死・・・か・・・・

最後に思ったのは、親父やお袋の事ではなく

「昼田 熱志の人生 The End・・・(ゴバァ)」

だった・・・





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