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11年前のあの日 Ⅰ
お母さんの名前はアンリでいきます!
笑顔で現われたリザの母、アンリは私を見て
「久し振りね。リオ、会いたかったわ。」
私に訳など分かるはずもない。アンリの赤と青の瞳は私を逃がさないと言っているようだった。だから私はそれに答えよう。
「わ…私を知ってるんですか…?」
勇気を振り絞って出た言葉がこれだ。自分でも嫌になる。
よく見るとアンリの笑顔に優しさはないように思える。
そっか…。この人の笑顔には憎しみがこめられているだな。
そんな事を考えながら私はアンリを見つめていた。アンリは悟ったかのように語りだした。
「あなたは私の娘よ。そして生の子リザとは対称に死の子としてりお、あなたが生まれた。11年前のあの日、あなたのせいで一族は崩壊した。私は奇跡的にリザのおかげで助かったの…。だから私は、いいえ、私たち一族はあなたを死んでも許さない。」
りおには全く記憶に無いことだった。どうしようと迷っていたらリザが来てつぶやいた。
「私が思い出させてあげる。」
りお…青目
リザ…赤目
アンリ…赤と青のオッドアイ
です