『プロポーズ』短編小説
愛は、誰かを完璧に信じることじゃなくて、
欠けた部分ごと受け止めることなのかもしれない。
不器用で、揺れながらも、
それでも隣にいたいと思える——そんな想いを綴りました。
私には、五年付き合っている彼がいる。
先週、彼からプロポーズをされた。
少し立ち止まってしまったけれど私は彼に返事をした。
考え込んでしまった——
彼が完璧じゃないから。
たまに他の女の子と出かけたり、
昔の恋人と連絡を取っていたりする。
未来の話をするときも、少し頼りない笑顔を見せる。
でも、その全部を知っても、
私は彼を嫌いになれなかった。
不器用で、純粋で、
時々子どもみたいに私を困らせるけど、
「大丈夫?」って声をかけると、
必ず「大丈夫、君がいるから」って笑う人。
私は、完璧な愛よりも、
一緒に泣いて、一緒に笑える人を選んだ。
だから私は、私は彼の手を握った。
その夜、テーブルの上には一輪のカスミソウが飾られていた。
花言葉は「感謝」と「清らかな心」。
私たちの愛に“清らかさ”なんてない。
でも、不器用な私たちには、それでいい。
白い花を見つめながら、
私は静かに微笑んだ。
「これが、私の幸せのかたち。」
人を愛することは、思っていたよりずっと難しくて、
でも、思っていたよりずっとあたたかかった。
完璧じゃない二人が寄り添うことの強さを、
この物語を書きながら改めて感じました。
読んでくれたあなたにも、
自分だけの「幸せのかたち」が見つかりますように。




