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『プロポーズ』短編小説

作者: 瑠璃樹_Ruriju
掲載日:2025/11/02

愛は、誰かを完璧に信じることじゃなくて、

欠けた部分ごと受け止めることなのかもしれない。

不器用で、揺れながらも、

それでも隣にいたいと思える——そんな想いを綴りました。

私には、五年付き合っている彼がいる。

 先週、彼からプロポーズをされた。

 少し立ち止まってしまったけれど私は彼に返事をした。

 考え込んでしまった——

 

彼が完璧じゃないから。

 たまに他の女の子と出かけたり、

 昔の恋人と連絡を取っていたりする。

 未来の話をするときも、少し頼りない笑顔を見せる。


 でも、その全部を知っても、

 私は彼を嫌いになれなかった。


不器用で、純粋で、

 時々子どもみたいに私を困らせるけど、

「大丈夫?」って声をかけると、

 必ず「大丈夫、君がいるから」って笑う人。


 私は、完璧な愛よりも、

 一緒に泣いて、一緒に笑える人を選んだ。

だから私は、私は彼の手を握った。


 その夜、テーブルの上には一輪のカスミソウが飾られていた。

 花言葉は「感謝」と「清らかな心」。

私たちの愛に“清らかさ”なんてない。

 でも、不器用な私たちには、それでいい。


白い花を見つめながら、

 私は静かに微笑んだ。

「これが、私の幸せのかたち。」

人を愛することは、思っていたよりずっと難しくて、

でも、思っていたよりずっとあたたかかった。

完璧じゃない二人が寄り添うことの強さを、

この物語を書きながら改めて感じました。


読んでくれたあなたにも、

自分だけの「幸せのかたち」が見つかりますように。

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