表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/9

コンビニ・パーティー・ピーポー

 今度はリアル人間関係、今回はタイトル通りです。


 自分の職歴は凄まじい事になってます。まず、履歴書一枚ではまとまりません。製鉄所、コンビニ、ゴミ回収、医療関係、ビジネスホテル、スーパー裏方スタッフ、某大型ディスカウントストア店員、ホスト、風俗店スタッフ、解体作業員、土木作業員、出張作業員、ミュージシャン、牛丼屋、定食屋、なんちゃってバーテンダー、家電量販店出向ラウンダー、エアコン取付工事、配達員、訪問販売、酒屋店員、不動産営業、在留外国人通訳などなど。

 期間はどれもそれ程長くないものの、触りだけ経験した状態。当然この中に、そちらでの仕事の関係上掲載出来ない話もあるので割愛する。


 今回筆にするのは2回目のコンビニでのアルバイトの話。

 友人で、X JAPANのドラマーYOSHIKIそっくりな高校生がいて、彼がバイトしていたところであった。当時ゴミ回収のアルバイトをしていたが、当時の雇用契約が、制度廃止の為終了となった為急いで仕事を探していた。その繋ぎとしてまず面接に臨んだが、そこの店長がまあとんでもなくアクが強い。

 人は悪くない。第一印象はイイヒト。もっとわかりやすく言えば豪快。見た目も反映されているのか、自分より身長が五センチ程高くて体重が百キロ以上あったとの事。自分の身長が175なので相当に大柄である。面接での開口一番は「おお、君採用」。ただこの一言。

 こんな面接はさすがに初めてで、さすがに自分も慌ててちゃんと面接してくれと謎のお願いをする羽目に。一応話は進むも、話自体は学歴、職歴ではなく、明日これやる予定やから練習がてら入ってー、と。採用どころか勤務前提である。

 まあ、コンビニ勤務経験があったから即戦力という判断だったんだろうけど、仕事がなくなる直前だったから本当にありがたい話である。

 そして出勤初日。一緒に勤務する先輩バイトが二名の男子。一人は二歳年上の警察官志望。もう一人は当時年齢不詳で年上と思っていたが、一歳年下の学生。最初の印象は“至ってマジメそう”。だが、そんな第一印象は勤務開始五分で即崩壊。

「ヤング来た!ヤング来た!俺がレジする!!」

 店内に20代の若くて綺麗目かかわいい女性が入店すると、どちらがレジするか争奪戦になった。しかもこれは習慣との事。しかも一応の建前で研修中であった自分にも何やら気を遣ってくれたのか、「レジする?」なんて伺ってくれる始末。別にどっちでもいーよと失笑した。


 勤め始めて一週間経った夜勤明けの日に、店長にそのままバックヤードに拘束された。何だろうかと思ったらおもむろに店舗冷蔵庫の中から500mlの缶ビールを何本も持ってきた。

「今から呑むんだよ~」

 本当にフランチャイズの店長か?と思える光景。

 当時の自分は酒に非常に弱く、ビール一口飲んだだけでフラフラになるレベルで弱く、丸一本になると酔いつぶれる。そんな体質に僅か1時間で4本も飲まされたもんだから当然ながら記憶が曖昧。残った記憶を思い出してみると、「俺君の事好きやね~~ん、チュ~してええか~~?」という酔っ払った店長が自分の裏首をベロベロ舐め回していたような・・・。

 夕方になって酔いから冷めて夕方に出勤していたJKから、そんな話を聞かされた。恥ずかしいにも程がある。


 それから二週間して、新人が入って来た。自分と同い年の大学生。高校野球部のような丸坊主だったのが印象に残っている。彼の第一印象は「いかにもマジメ」。だがこちらも、先程の二人とは違う方向性で裏切ってくれた。

 常に文句を垂れるのである。

 夜勤の勤務時間は11時から朝6時。併せて7時間程の短めのタイムシフトだったんだけど、この7時間でひたすら文句のオンパレード。まあ適当に相槌を打てば文句なかったのだが、問題はそいつの出勤3日目の日。

 安定の無断欠勤。

 その時自分とそいつの二人だけのタイムシフトの予定だった為、当然ながら自分一人でコンビニ一人夜勤。壮絶な地獄夜勤であった。

 夜勤明けは当然すこぶる機嫌が悪く、相当静かに「あいつぶっ殺す」なんて事をバックヤードで呟いていたそう。

 後日、こんな事件があった。例の店長が、コンビニで逆ロスが発生しているという有り得ない状況に嘆いていた。うん、確かにコンビニで逆ロスとか聞いた事がない。

 そして具体的に調べてみると、どうにもタバコと菓子の在庫数にとんでもない誤差があったようで、よりにもよって、発注日を調べてみるとその無断欠勤したやつともろにかぶっていた。そこで店長が彼に電話し問い詰めると、タバコをカートンでパクっていたと自白。

 タバコをカートンで万引きするという話は流石に聞いた事がなく、これまでももちろんそんな事件に遭遇した事はない。おそらく一生でタバコを5万円分万引きとか後にも先にもこれだけだろう。


 ちなみに、この店に勤めたのは1カ月半。次の就職先として、小規模病院の看護助手として正式採用になったからである。

 多分、今までの職歴の中で意外と唯一、ホワイトな環境だったのではないだろうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ