表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『少女世界攻略記録』  作者: けゆの民
異世界の『洗礼』と『価値観』
16/1338

15◇秘技!『言い訳』スキル発動!…果たして判定は?

はぁ…やっぱ情報もあんまない中で色々抽象的なこととか考えるべきじゃないな…頭が疲れる。

知恵熱が出そう。

…あれ?そういえばなんでこんな長々と考えてたんだっけ?

確か…そうだ!アリス様と国王(いまだに本当に国王

かはわからない)が話し合い(口論)をしてたはず…


「……」


「……」


わ~二人がこっちを見て黙ってる~…まあそりゃあ目の前で話してたのに無視されたらそうなるよね。

なんとかして誤魔化さないと!

どうしよう。えっと……


「あのー、すいません、なんか…そう!少しこの国について考え事をしてて…」


「……なら…その内容…話してみて。後、罰として褒美…受け取って…」


罰として褒美を受けとるとは(哲学)

じゃなくてやばい、何を言うか…そうだ!この世界なら科学とか物理が詳しくは知られてないだろう(さっきの予測)からそれについて話せば上手く誤魔化せる!

なら上手い感じにうろ覚えの原子論とかの知識を組み合わせて…


「そうですね…今私が考えてたのは…物質ってあるじゃないですか?例えば…そこの椅子とか」


「そうだな。で、それがどうしたんだ?」


「で、この世にある物って色んな道具や魔術、果ては魔法なんかを使えば細かく分割できるわけですよ」


「まあ、そういう戦闘スタイルの人もいるからな」


「じゃあ、それらはどこまで細かく分割できるか知ってますか?」


「それは…目に見えない位小さくなったらそれ以上はどうやっても分割できないんじゃないか?」


「それです!その『目に見えない位』っていうのがどれ位かわからないんですよ。だって個人によって目の良さなんて変わるわけですから…だから仮にですよ、これ以上分けられないという限界の物質を…そうですね、『原子』と呼びましょうか、それでその『原子』ですが…」


「ちょっと待ってくれ、話を整理したい」


ここで冷静になられるとそれはそれで困るから強引に話を進めさせてもらう。

不敬だとかの意見は後でまとめて受けるんで、頑張って聞いて下さい。

ちなみに理解はしなくていいんですよ?

理解されるとそれはそれで面倒なことになるんで。

というわけでごり押して行こう。


「なら、その先の話を具体例でしましょう。窓ってあるじゃないですか、あれって寒いときとかは内側、つまりこちら側に水が着いてるってことありますよね?」


「ああ、確かに自然に発生するな」


よかった。

こっちには結露がないとか言われたら物理法則さんにカチコミしにいくところだった。

いくら魔術があるとしても物理法則がなかったら色々と諦めることは不可避な事象。


「あれって空気中には水とか水滴は見えないですよね?なのに寒くなると急に窓とかに水滴として着くわけですよ」


「ってことは魔術か何か…ッ!もしかして何処かの国の間者か!?」


何を言ってるんだろうか、この暫定国王は。

そんなんだったら全世界に間者が無料配信されてるわ。

どこにでも蟻の様に転がる間者の図。

…控えめにいっても治安壊滅してそう。

そんな世界じゃなくてよかったわ。


「落ち着いて下さい、違います。もし間者ならこの城以外でもどこの国でも見られる理由にはなりません」


「…つまり、ハナが言いたいのは…水の『原子』が大気中にある…ってこと?」


まあ詳しくは水は原子じゃなくて分子だけど…まあいっか。

間違いの一つや二つあった方が混乱もしてくれるし私の異常さが際立たない。

要は人間アピールってやつ。

人間アピールは大事、古事記にも書いてある。


「そうです!そう考えると水じゃなくてもそれが成り立つ気がしませんか?」


「……!?そういうこと…」


「アリス、どういうことだ?」


「つまり魔術を発動させる原因も…空気中に漂ってる!」


「つまりどういうことだ?」


「…魔術は本来誰でも全属性使えるってこと…」


「…だって、その元は空気中。だから…吸い込んでる空気の中にも全属性の元がある…」


「それがもし知られれば事件じゃないか?」


「だから恐らくハナが次に話すのは…この論理の最後の欠点、水と魔術の元との共通点…」


え?そんな話するつもりじゃあ…

ホントはここから原子の反応で…って感じで化学の歴史をかいつまみながら話す予定だったけど 

…まあいいや、で、問題は水と魔術の元の共通点、か。

ここでは絶対正しい!みたいなことは(魔術に関する知識不足で)言えないからある程度濁しながら…後本当は水は分子だし…

うん、重要だから三回言うけど水は分子。


「私もこの数分で考えただけなのでここからは判りませんが…」


よし、水の特徴…水の特徴…珍しく同質量の個体の方が液体より体積が大きい…いや、ダメだ。じゃあ、比熱容量が大きい…ダメだ、説明できない。

もっと簡単な性質…氷、水、分子間力…閃いた!

あ、通報しないで。何もしてないよ。


「水は温度を下げると氷になりますよね。魔術の元…いちいち魔術の元っていうのも面倒なのでマナって言いますね。

で、そのマナも基本的には詠唱をして魔術という形になります。

つまり!水もマナも多少形に違いはあるにせよ何かをトリガーに形を変えるってことです。…というわけでそこが共通点かな、と」


マナより魔素の方がそれっぽかったかも。

まあ追々直していけばいっか。

直す機会を貰えるかすら謎だけど。


「…アリス、どうだ?」


「……色々不備は見つかるけど…言いたいことはわかる…ハナ?これ本当にこの数分で考えた?」


さすがに話し過ぎたかな?確かに原子の話については『私だから(異世界人だから)』知ってたけど、そこからマナとの共通点はホントに今考えたからなぁ…


「最初の原子云々は前も少しだけ考えましたが、その後のマナの話は今考えました」


「…ちょっと、どっかで待ってて…誰かに案内させるから」


え?

言われたから仕方なく部屋を出て気づいたら後ろにいたメイドさんに付いてく。で、少し歩いたとこに連れてかれてここで待ってて下さいと丁寧に言われたので大人しく待ってる。


先程までの議論という名の講義がすっかり鳴りを潜め国王とその娘は互いに見つめ合う…



「…」


「……」


「…あれの言うことを理解できたか?」


「…勿論」


「ならあれの考えを自力で思い付けるか?…この短時間で」


「………」


「やっぱりか…」


「…褒賞」


「そうだな、変えた方がいい。何かこの国に縛れる様な案ないか?」


「…宮廷魔術師、とかは…いや、…でもあの頭の回転なら…」


「宮廷魔術師か…宮廷魔術師団員─つまり第三軍ではなく」


「…まあ、いいか、最悪私がフォローする」


「いいのか?」


「…あれだけ回るならむしろ歓迎…」


「なら…」


一方その頃…


暇だなぁ…何もやることない。っていうかそういえばこの国って綺麗だなぁ…元の世界の中世~近代ヨーロッパってゴミとか糞尿とかが窓から投げ捨てられてたって言われてるけど全然そんなことない…魔術のおかげかな。

そうだ、折角だしmp使いきっとこ。

【風属性魔術】のレベル上げも兼ねて…


「吹き荒れる根源よ!我が意のままに従いて、我が身を包含せよ!【重複魔術マルチスペル】、ウィンド!」


いつも通り【風属性魔術】のレベル5と10で取得出来るやつと…やっぱ出てきたか【雷属性魔術】…ふーん、こんな感じなんだ…


────


「ライトニング」

消費mp(術者からの距離m^2)×(直撃ダメージ^2)

※雨天時消費mpが10%になる


────


てっきり「ライトニングボール」みたいな感じで他属性魔術みたいになるのかと…そして、雷っぽさを雨天時の消費mp軽減で表してる…のかな?

やっぱ魔術の作り方手抜きでは?

固有魔術とか技能(スキル)はまだ考えられてるんだけどなぁ…あ、mpの最大値は3936になった。そろそろクレルモン合わせて5000の大台に乗りそう…

5000…初期値が10だったことを考えると感慨深い。

と思ったけど上がるペースが速すぎてそんなこと思わない。

5000は…多分というかほぼ確定でまあまあ高い方だと思う。

もしかしたら魔術チートできるのかな?

…こういうこと考えると大体出来なくなるからやめておこう。

私、凡人、おけ?

作者と本編のQ&Aと裏事情コーナー!!


Q1:このコーナーのオワコン感が凄い。

A1:暫くは平和な回が続くからしょうがないのです。


Q2:この章は後どれくらいで終わる?

A2:予定だと2、3話ですね。


Q3:Q1とQ2から平和な回が後少しで終わるのでは?

A3:気のせいですよ、きっと。


本編と何の関わりのない裏事情(まめちしき)15


一回でも小説書いたことある人ならわかってくれると信じていますがルビをふるのは楽しいです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] うわぁ、凄い飛躍的な思考ですね。ハナさんは察しが良いし、やらかしそうな所を考え付き、ちゃんとフォローしようとするけど、フォローを頑張っている内に本来の目的や状況を忘れている節が有りますね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ