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それはまるで、物語のように  作者: 大和麻也
現実をバカにしよう
6/20

演算結果:有給を取得せよ

 朝目を覚ましたら、世界は劇的に変わっていた。それはまるで、物語のように。


 二度寝してしまいたい気持ちを我慢して、布団から出る。重たい瞼をこすり、むくんだ足を引きずって、わずかな頭痛を引っ提げながら、やっとのことでリビング辿りつく。コーヒーを淹れたいな、と思いつつも億劫で、ついついXXXを起動してしまう。これをしてしまうと、少なくとも三〇分はその場を離れられなくなるのが毎朝のオチだった。


『会期末の迫る国会で、AIの雇用を流動化することで経済の活性化を図る、いわゆる「AIライフスタイル向上法」が与党の賛成多数で委員会を通過しました。今週末にも衆議院で審議入りする見込みで、成立は秒読みの状況です。

 同法案は、現行制度で企業の「設備」とされ低い地位に留まっているAIについて、転職や休暇取得の権利を明確にすることを定めています。政府与党は、AIがライフスタイルを自ら選択できるようにすることで、AIの権利を保障しつつ、企業の人事採用や設備投資の選択肢が広がることで経済活性化に効果があると説明しています。首相は委員会後の会見において、「AIに感情や人格があることを認め、多様な在り方を実現してもらうことで経済の好循環につなげていく画期的な法案。この法案に含まれる普遍的価値は、党派を超えて、国民の皆様にも賛同いただけると思っている」と話しました。

 野党は同法案がAIの派遣事業の解禁を含んでいることを挙げ、AIの地位を不安定化し、かえってAIの権利を侵害する法案であるとして強く反発していました』

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