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それはまるで、物語のように  作者: 大和麻也
現実をバカにしよう
18/20

両手で二本の吊革を掴む人、マジやめて(怒)

 朝目を覚ましたら、世界は劇的に変わっていた。それはまるで、物語のように。


 二度寝してしまいたい気持ちを我慢して、布団から出る。重たい瞼をこすり、むくんだ足を引きずって、わずかな頭痛を引っ提げながら、やっとのことでリビング辿りつく。コーヒーを淹れたいな、と思いつつも億劫で、ついついXXXを起動してしまう。これをしてしまうと、少なくとも三〇分はその場を離れられなくなるのが毎朝のオチだった。


『体重に悩むみなさんに朗報です。このごろ、巷で新しいダイエット法が話題になっています。その新しいダイエット法こそ「満員電車減量法」――その名の通り、満員電車に乗車することで体重の減少が望めるというものです。

 メカニズムとしては次のようなものが考えられています。まず、満員電車は狭いスペースに身を収めるため、おのずと体幹に力を入れることになり、脂肪の燃焼を助けます。加えて長時間立った姿勢を保つことでその効果は上昇するでしょう。また、体温上昇が代謝を上げると考えられています。体幹の筋肉を使うことによる発熱と、狭い車内での密集による熱気とがそれを助けます。副次的な効果としては、早朝の満員電車に乗るための早寝早起きが生活習慣を改善し、全面的な健康の獲得につながる可能性さえ持っているのです。

 何より大きな効果をもたらしてくれるのが、ストレスです。見知らぬ他人と体を寄せ合う不快感や同じ姿勢を保つ体力的な負担が自らを家畜のように惨めな存在として想起させ、そこからくる心身のダメージがリバウンドしない体を作ります。

 満員電車減量法で五キロ痩せた――さんは「豚のような体を脱するためなら、豚になるほどの苦痛にも耐えなければならないと学びました。良い経験でした、二度とやりたくありませんけどね」と語り喜んでいます』

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