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それはまるで、物語のように  作者: 大和麻也
現実をバカにしよう
15/20

親の愛(パターナリズム)

 朝目を覚ましたら、世界は劇的に変わっていた。それはまるで、物語のように。


 二度寝してしまいたい気持ちを我慢して、布団から出る。重たい瞼をこすり、むくんだ足を引きずって、わずかな頭痛を引っ提げながら、やっとのことでリビング辿りつく。コーヒーを淹れたいな、と思いつつも億劫で、ついついXXXを起動してしまう。これをしてしまうと、少なくとも三〇分はその場を離れられなくなるのが毎朝のオチだった。


『子どもの名づけについて、大きくルールが変更されそうです。

 きょう、政府は出生届に記入する子の名前について、親が考えて名づける方法から、指定されたデフォルトを変更する方式へと移行することを盛り込んだ法律の改正案を提出しました。この法案が成立すれば、出生届には予め名前が記入されていて、親はそれを変更する場合にのみ届出をすることになります。

 この改正案ついて、専門家は次のような利点を挙げています。

「近年名づけは非常に多様化していて、親は膨大な前例の中から占いや文字の知識を駆使しつつひとつに決めなくてはならず、大きな負担になっています。このような状況から命名について後悔する親や、平易でない名前のために負担を強いられる子が多数いる現状です。法改正がなされれば、変更をしない限りデフォルトで命名されますから、親は『良い名前をつけなくてはならない』というプレッシャーから解放され、安心して、冷静に名前を考えられるようになるでしょう」

 これに対して別の専門家からは、「親が子の名前を変更するか否かを決めるのだから、親による名づけの仕組みは変わっておらず、問題は根本的に解決していない」との批判も寄せられています』

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