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それはまるで、物語のように  作者: 大和麻也
現実をバカにしよう
10/20

やればできるんじゃない?

 朝目を覚ましたら、世界は劇的に変わっていた。それはまるで、物語のように。


 二度寝してしまいたい気持ちを我慢して、布団から出る。重たい瞼をこすり、むくんだ足を引きずって、わずかな頭痛を引っ提げながら、やっとのことでリビング辿りつく。コーヒーを淹れたいな、と思いつつも億劫で、ついついXXXを起動してしまう。これをしてしまうと、少なくとも三〇分はその場を離れられなくなるのが毎朝のオチだった。


『国家の独立を求めて戦闘状態が続いているデズニ自治州で、独立運動を率いる武装組織が「デズニア帝国」として独立を宣言しました。組織のトップとされるM氏は、世界各国に主権国家としての正当性をアピール、支援を呼びかけています。

 独立宣言では、独立後召集する憲法会議において制定する憲法の指針を提示。二五条からなるそれは、M氏を皇帝とする中央集権的な国家構造のもと、国家が臣民の行動を管理監視することが基本的な性格となっていて、国際社会は人権の抑圧を懸念しています。一方で臣民が国家の保護のもと上質な創作や芸術に触れることを保障する「夢見る権利」や子どものようにはしゃぐことを認める「初心権」といったユニークな権利も含まれており、こちらも注目を集めています。

 独立運動を展開する組織の多くは、独立宣言と憲法制定の基本方針に賛同することを表明していて、独立に向けて軍事的に協力していく姿勢を見せており、戦闘の激化が懸念されています。また、独立を認めない近隣諸国は独立宣言を違法であり無効であると主張し、介入戦争の激化が不可避と言われています。

 デズニアが独立国家として承認された場合、世界初の、国土の一〇〇パーセントが埋立地という珍しい国家が誕生します』

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