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歴女JK謀神の子供を産む  作者: 星野林


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1510年 妊娠 常備兵 旋盤 

「まぁあれだけヤれば出来るよね……」


 生理が来ないと思い、妊娠検査キットで妊娠を確認すると陽性……つまり妊娠していることが判明した。


「めでたいのじゃ!」


「松寿丸様、これからが大変ですよ……もう少ししたら性行為禁止ですからね。流産してしまうので」


「うぐ……我慢しよう」


「まぁ我慢するのも辛いと思うので本番以外で抜いてあげますから……胸はまだ発展途上ですけど体を使って……ね!」


「ありがたいのじゃ!」


 そんな松寿丸様は各家で鶏を飼うことを推奨し、鶏の卵を使う料理のレシピを公開していた。


 鶏ほど成体になるのが早く、卵を産み続けられて、肉が美味しく、餌に困らないという家畜に足るように品種改良されてきた為に飼いやすい利点がある。


 一応品種改良がされている名古屋コーチンという品種の鶏の有精卵を買ってきて、それを1万円で買った孵化器で未来で孵化させて、それをそのまま戦国時代に持ち込んだ。


 本当なら家畜登録が必要であるが、家庭で孵化させたひよこを直ぐに戦国時代に持っていってしまえばバレることは無い。


 村人達と協力して作った養鶏場と猿掛城の中にある鳥小屋で孵化したひよこ達は元気に育っている。


 オスメスの判断は育ってからしかできないので、育ててみて、途中でオスメス分別して、繁殖用、食肉用、鶏卵用に分けるつもりである。


 まだひよこなので当分先の話であるが、既にひよこは100羽を超えているのであった。






「あいたたた!」


「大丈夫? 松寿丸様」


「足の骨がパキパキ言うのじゃ……病気か?」


「いえ、成長痛ですよ。身長が伸びている証拠ですよ」


「そ、そうか……」


「痛い様なら痛み止め飲みますか?」


「いや、我慢するのじゃ。背が伸びているのは良い事なのじゃ!」


「マッサージしますから来てください」


 松寿丸様が成長痛で寝れなくなってしまい、私がマッサージする回数が増えていた。


 栄養状態が改善した松寿丸様はどんどん背が伸びている。


 つい先日測った時には160センチになっており、成人している者達に比べて遜色無い背丈になっていたが、まだ伸びそうである。


 ちなみに史実の毛利元就の身長が152センチ(推定)なので、今の時点で8センチも大きくなっていたが、まだまだ伸びそうである。


 まぁ本来成長期である時期に史実ではあばら屋の極貧生活を送っていたのに比べれば、食生活が大幅に改善しているのでこうもなるか……。


 ……成長と言えば、松寿丸様の武芸、勉学の習得も成長しており、武芸では家臣達に竹刀を普及させて、木刀では鍛錬時に力加減を誤れば骨を折ってしまう事故があったが、竹刀であれば痛みを伴うが、打撲以上の怪我にはならないため訓練で取り入れたところ、実戦稽古の出来る回数が増え、メキメキと剣術の腕が上達していった。


 勉強の方も中学の勉強も大半を覚えてしまい、それを家臣達に教えることが出来るまで理解をしていた。


 特に初歩的な理科を覚えることで力の伝え方を計算することが出来るようになり、水車の効率の改善や農具の改造に役立つのだった。









 松寿丸様は銭で兵を集め、鍛錬を開始した。


 数は100名程であるが、松寿丸様の領土300貫程度だと50人の農兵を動員できれば良し、限界でも100人なので、毛利宗家に警戒されない限界の兵100名を城下に住まわせて、鍛錬を行った。


 松寿丸様は現代の軍隊の訓練を参考に、武具の手入れから基礎トレーニング、陣地形成、野営築城、集団戦術と順に鍛えていき、朝昼晩の3食と住む場所を猿掛城側が提供することで人数を集めた。


 流民が殆どであるが、住む場所と食事にちゃんとした賃金を提供してくれる松寿丸様に感謝し、辛くても鍛錬に取り組み、見込みのある者は小姓と同じ教育を受けて指揮官として雇用されることもあり、武士になれるかもしれないと言うのでやる気を引き出し、武士の者達は成り上がり者にいい顔をさせないために更に頑張る好循環が生まれるのであった。


 勿論トラブルもあったが、松寿丸様が素早く公平に対処することで逆に支持を集める結果となる。


 ちなみに兵達の給金は1ヶ月1貫であり、1貫で2石分の米が買える時代なので、普通に高給取りであった。


 なので兵達は次々に結婚し、家庭を持っていくが、兵達に松寿丸様は戦で亡くなった場合遺族年金として子供が元服を迎えるまで同じ給金を家族に支払うことと、亡くなった兵の子供は優先して取り立てるという約束をし、敵前逃亡した場合はこれが受けられないと決めたために恐ろしく粘り強い強兵が次々に育つ事に繋がり、毛利家飛躍の原動力となっていくのであった。







 妊婦になった事で時間が余った私はこれから農具や矢の棒部分(篦)を作るのを簡略化する道具が必要だと思った私は、今まで培った技術と未来の道具を使って旋盤を作ることに決めた。


 旋盤とは棒状の金属に穴を開けたり、他の形状に切り裂いたりする機械のことであり、将来鉄砲を量産するのには必要な機械である。


 で、これを使うと様々な部品を作ることができ、現代風に言えば機械を作るための機械……マザーマシンに匹敵する機械なのである。


 例えば鉄砲製造もそうであるが、木綿が普及して紡績機を作ろうとなった場合でも旋盤があれば比較的簡単に作り出す事が出来る。


 農具でも今は千歯扱を使っているが、足踏み回転式脱穀機を作ることも旋盤があれば可能なのである。


 そんな旋盤は最初に作るのが難しい。


 なので妊婦になって時間が有り余っている私しか今出来るのは居ない。


 というか旋盤は1台できてしまえばその旋盤を使って旋盤を複製することもできるので最初の1台目を作るのがとにかく面倒くさい。


 私は昔の旋盤の図面とにらめっこし、ドリルの先端だったり、足踏みを動力になるようにペダルをとりつけたりと約3ヶ月……時には鍛冶屋の職人さんから意見を聞いてようやく完成した。


 電動ドリルが使えればどれだけ楽だった事が……でもこれで穴を開けたり、物を切断したりはだいぶ楽になる。


 で、私は自作した旋盤を使ってクロスボウを自作してみるのであった。


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