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歴女JK謀神の子供を産む  作者: 星野林


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1509年 子作り 麻雀ブーム到来

「うむむ、金をいかに軍事力に還元するかじゃな……」


 私とお風呂に入りながらそんな話をしていく。


「軍事力ですか?」


「ああ、ワシの領土は300貫、今回の米総収穫量が3000石(1500貫)、税としては750貫入ってきた。他に椎茸や蜂蜜は収穫された物を一度ワシが買い取り、それを商人に販売することにしたが、今年は干し椎茸が60キロ……2俵分(戦国時代は1俵30キロ)も収穫することができたのじゃな」


「買い取り金額は相場の2割としてワシが商人に売った値段が8万貫にもなるが、2割だと1万6000貫……生産に携わった村の者も一気に潤った。そして蜂蜜も今年は1200貫分採取できたと報告が上がっている。ワシの利益は750貫足す6万4000貫足す1200貫……6万5950貫にもなる。安芸国守護でもこんな金額は動かすことができんじゃろうて……」


 勿論そんな金額を商人が一括で支払うことができないので商人達は足りない分を松寿丸様から借金していることにし、松寿丸様が発行した借用証文が配られていた。


 実質商人達の株券であり、松寿丸様は商人達から利益を徴収する権利を得たことになる。


 商人達が先売りで集めた宋銭は質の良い物を集めて私は纏めて古物商に売りに行き、古美術品として売られることになった。


 多用できる換金術じゃないが、綺麗な1貫は保存状態が良い(現代よりも年代が経過していないから当たり前であるが)為、20万円程度で買い取ってもらったりもしたが、換金効率は悪いなぁと思うのだった。


 多治比の村に銭が大量に流入したことで村人達は家畜を買ったり、農具を揃えたりするが品が全然足りずに松寿丸様と取引していた商人が仲間を各地から呼んで商売の規模を無理やり増やす必要に迫られ、全く栄えていなかった城下町(城下村というべき規模だったけど)が町として機能するようになる。


 商人達が集まってくると銭で取引する場面が多くなり、物々交換では成り立たなくなり、家臣達から銭での給金が欲しいと言われるようになり、土地持ち家臣よりも銭で雇われている家臣の方が裕福になるという逆転現象が起こり、銭の扱いに長けていた井上衆は土地よりも銭で雇われることを望み、井上衆の庶流は銭で次々に松寿丸様に雇われていくことになる。


 そして銭があるから武器にも金をかけられる。


 今までボロボロの今にも折れそうな槍だったり、研ぎすぎて薄くなってしまった刀も大切に使っていたが、合戦になった時にこれでは危ないであろうと言い、職人をお金の力で誘致して家臣達の武器を作ってもらっていった。


 自前で刀鍛冶や弓鍛冶を抱える事で武器不足問題を改善し、農具鍛冶も誘致したことで猿掛城城下では鍛冶師達が生活する鍛冶町が出来るのであった。


 松寿丸様は自分達が金を撒く事で無理やり金の流れを作り出したのだ。








 松寿丸様と毎日風呂に入っていたが、私も松寿丸様も徐々に女と男に成長し始めている。


 成長応援飲料と栄養を考えた食事に切り替えたお陰で松寿丸様は数え年で13歳で身長が150センチになり、史実の身長まであと2センチほどにまで迫っていた。


 私も同じくらいの身長になり、胸も前世より出てきた気がする。


 チートの良妻賢母のおかげかもしれない……。


 そんなある日、風呂に入っていた松寿丸様がいきなり私に抱きつき辛抱堪らんと言い出した。


 遂に来たかと私は覚悟し、風呂場では冷えてしまうので戦国の世の寝室にてと言って、少し我慢させた。


 戦国の世に戻ると、そのまま布団に押し倒されて松寿丸様と私は大人の階段を登るのだった。








「想像以上に松寿丸様の息子が大きかった……いや、前世含めて初めてだし、流れでやっちゃったけど……何で避妊しようと思わなかったんだろう」


 いや、今の私の立場は松寿丸様のお陰で成り立っているため、早めに子供が欲しいというのはあるが……私現代換算で12歳、生理も来たばっかりで若年であることに変わりはない。


 この年齢で子供をバンバン産んでいたのは前田利家の正室のまつ殿くらいしかしらない……。


 良妻賢母で健康チートがあるとはいえ、若年妊娠と出産は不味いのでは無いかと思ったが、また未来の机の上に手紙が置かれていた。


『彩乃ちゃんへ』


 この感じ神様からの手紙だと理解した。


『彩乃ちゃんは出産で肥立ちが悪くて死ぬことは無いし、神の加護があるから妊娠、出産は気にしなくていいよ』


『バンバン子孫を増やしなさい!』


 と書かれていた。


 神様のお墨付きがあるので不安ではあるが……松寿丸様と夜の運動会するのが気持ち良いのでそのまま続ける事にするのだった。








 理性のタガが外れてから毎晩性行為をするようになり、それが互いのストレス軽減にも役立ち、周りの家臣達も私が松寿丸様の妻である事が認められた。


 そうなると更に活動できる範囲が広がった。


 城内はほぼ自由に移動できるし、侍女も充てがわれることになり、2人の少女が付けられた。


「椛です!」


「颯です! 彩乃様よろしくお願いします!」


「よろしくね! 椛に颯。よし今日は三麻しようか」


「「わーい!」」









 現在猿掛城内では空前の麻雀ブームが到来し、頭の体操になるからと将棋や囲碁、双六と同じく麻雀とトランプゲームが凄い流行りを見せてきた。


 というのも武芸で遊ぶのもそうだが、雨の日でも遊べる物があったほうが楽しいのじゃ! と松寿丸様が何か無いか言われた時に私、志道広良様、杉殿、松寿丸様の4人であばら屋時代にやった麻雀が楽しかったよねという話をピロトークの時にし、数日後に麻雀の牌を用意し、学び舎で遊んだところ爆発的に流行りはじめ、侍女も側仕えの下人も麻雀で遊ぶようになり、挙句の果てには動物の骨を使って牌を自作する人や牌を売って商売をし始める人も現れ、冬の農閑期に村人達も麻雀をして遊ぶようになっていった。


 ちなみに賭け麻雀になると松寿丸様は無類の強さを発揮し、勝率9割をマーク。


 異常な勝負強さから猿掛城の者達は井上元盛誅殺も合わせて松寿丸様は大物になると確信し、より一層忠誠を誓うのであった。


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