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66·とある主婦の思い出
40年以上前かな。「そう、もう?そんなに経つのね……」。トモちゃん……。
みっつ、3つの時かな、保育所でのお遊びの時間ね。「保育所だからね、お外での遊びの時間だね」。そうね。
よく晴れた、本当によく晴れた5月かな、五月晴れ、そんな日和ね。「日和ね」。
幼馴染みのハルノがいたの。
「ハルノか、初めは近所、隣だったけど、お父さんのお家の事情で二番地さきに引っ越して行ったんだよね」。うん。
「1つさきの番地だからね、近いのね、その後も、後からも」。そう。
ハルノが地面をじっと見ていたの。
「そう、何を見てたの?ハルノ」。
そうか、そうね、トモちゃんが未だ私の精神に生まれる前の事だしね。「うん、そう」。
ハルノ、アリを、蟻の巣を見てたの。ハルノ、観察してたのかな。
「アリね、只みていただけかな?ジェノサイド、ジィイサイド、虐殺はしていないのね」。
ハルノね、子供特有?の無邪気……。
ハルノはね、↑そんな子供ではなかったわ。
「そうか」。
只、見ていただけ、ハルノ、只、見ていた。
手に、ハルノ自分の手にアリを登らせて、そして静かにアリ'それ'を下ろしてあげて。
そんなハルノを私は、見てた。「そう……」。
「主婦、現在の旦那さんだね」
言わないでよ、トモちゃん。
結婚したのが20代だから、20年らいの仲でした。続いてます。




