表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

結依③

中学に入学し、友達はできるのだろうかと不安に思っていた私に、同じクラスの女の子が声をかけてくれた。


小学校は同じだが、クラスは一緒になったことがない"亜由美ちゃん"。

前から私の事を知ってくれていた様で、休み時間の度に私の席に来てくれて二人で話をした。

同じクラスで直ぐに友達が出来て私はホッとしていた。


亜由美ちゃんは兄弟が居なくて、両親から大事に大事にされてきた子だったと思う。

仲良くなって直ぐに家にお呼ばれされ、ご両親に「どうぞ家の亜由美ちゃんを宜しくね」と、もてなしてもらった。

週末にはお泊まりに誘われ、学校も休日も常に彼女と居るようになった。


中学に入って一ヶ月ほど経ち、部活決めがあり、美術部に一緒に入ろうと亜由美ちゃんに誘われた。


まあいいか、と流されて入った美術部だったが、絵を描くことが好きだったし他の美術部員とも仲良くなり、毎日楽しく学校に行けるようになっていた。


三ヶ月ほど経ち、一学期がもうすぐ終わりそうなある日、不幸な知らせが入った。


同じ美術部の三佳ちゃんのお父さんが仕事中に不慮の事故で亡くなった、との事。

新聞にも乗るような事故で皆大騒ぎ、お葬式も終わり三佳ちゃんが登校してきた時には皆が同情の声をかけ、先生からも「三佳ちゃんは大切なお父さんを亡くされたので悲しく辛くないよう、皆さん沢山労ってあげてくださいね」と話をされた。


亜由美ちゃんからも三佳ちゃんの為に一緒に色々してあげようと提案され、プレゼントや手紙を渡したり、一緒に帰ろうと声をかけたり、今まで以上に優しく優しく労った。


そんな中、私は心がモヤモヤしていた。

気付けばどんどん精神が不安定になっていて、上手く笑えなくなっていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ