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油断してしまったんだが?

『日頃から安全だとどうしてもできるのが油断』

『最初の頃には気づけたことも、長い間何もなければ気づかなくなる』

『この世界じゃ、油断するとすぐに………』

『ふふ、ではまたどこかで…』

 あれから3日経った。

 俺の予想通り、イオカ達は山に逃げていた大きな山賊の一派を捕らえにきたらしく、イオカ達が後数日遅れていたら、この村まで降りてきて酷い状況になっていただろう。


「まあ、そこでバシーッとまとめ役をのして、その後はパパ〜っと残党を捕まえたんや」

「すごーい!魔法とかも使ったの?」

「そやで、土で縛ったり重力…は分からんか、重くしたりしてあっという間にやってやったわ」

「すごいなー、あ、でも、それだったら旅行楽しめなかった?」

「ん?ああ、旅行な、いやまあ、余裕あったし、そりゃあ楽しめたな!な、ハーネイ」

「ええ、王都では味わえない長閑な雰囲気でとても癒されました」

「そーやそーや、ええか?カーティス、王都ちゅうのわな、ぎょーさんでかい建物と、人が多いだけやから、変に憧れなんか」

「イオカ様?王のお膝元である王都への変な言い掛かりは言わない方が良いかと」

「…んん、まあ、なんや、カーティスは大きなったら何になるつもりなんや?」

「?うーん……」


 今考えるとまともにどの職に就くか考えてなかった。

 やっぱり地球でも異世界でも世界一周とか色んな土地を目にして見たいのは誰だって持つ夢ではある。

 が、地球でもそうだが、異世界で旅をするのは金とコネ、あと力がいる。

 商人、狩人(ハンター)、あとはどういった職業なら世界を周れるのだろうか…。


「なんや、めっちゃ悩んどるな?」

「…うん、いろんな場所に行ってみたけど、僕に何が合うかな…」

「そうやなー、まだ分からんが、今は色んな事をやってみるのが1番や、努力した事は辞めたからって役立たん訳でもないしな!」

「イオカ様にしては良いことを言いますね」

「にしてはは余計や、まあ、明日にはここを出発するが、もし王都にでも来て会えたらどれくらい努力したか見せてな」

「…うん!がんばる!」

「ヨシ!その意気や!継続して頑張れや!」

「ふふ、頑張ってねカーティス君」


 激励の言葉をもらってイオカ達は去っていった。

 とりあえず、まだまだ先は長いと思うし、頑張って継続してみるか。








 -1年後-



「行ってきまーす」

「いってらっしゃい、今日はどこに行くの?」

「山!」

「なら、あまり暗くならないうちに帰りなさいよ!」

「はーい」


 仙力を走りながら作り出せてきてやっと1週間、安定してきてはいるが、まだまだ戦闘には使えないと父は言う。

 たしかに最近狩人(ハンター)達の仙力も見えるようになってきたが平常時ですら今の俺より少し多い人が多かった。

 何にせよ、もっともっと鍛えていかないといざって時に勝てないなんてこの世界じゃ死だからな…。


 今日は秘密基地に何作ろうか?

 昨日は床を綺麗にしたし、魔法で固く整えて葉っぱでも敷いて置くか?いや、まだ葉っぱも少ないしこれからのことを考えるとやっぱり藁かな?とりあえず今日は床を固めて均してみるか。


 秘密基地…と言っても簡易的なツリーハウスではなく、良い感じの木のうろを見つけたから仮秘密基地だ。

 中はちょっと狭いから寝ることは難しいが、それでもいい感じの狭さで気に入ってはいる。


 中に動物の跡がないかを確認して入って軽く葉っぱや雑草を除いて魔法を唱える。


「土よ、柔らかくなれ……ふぃ…」


 魔力も多くなってきた気がするが、この狭い範囲でも少しだけ疲れる。

 土を触るとかなりふかふかで、これなら結構掘れそうだ。

 奥側がまだ土が多いからこれらを外に出して、一応水がこっちに流れてこないように少しだけ入り口側に傾斜をつけていく。

 ある程度できてきたら、あとは土を固めるだけだが少し魔力が心許ないので時間を開ける。


 あれだけしてまだ昼前だから昼食の弁当には早いし、久しぶりに適当に魔法陣でも描いてみるか。

 まだ成功数は少ないし、ド◯クエのパ◯プ◯テみたいだが、水が出たり、穴ができたり、色々あった。


 とりあえず、今日は円をいつもより大きめにして〜

 もう一個中に描いて〜、適当に〜星描いて〜

 今日はついでに漢字でも書いて〜

 ……ヨシ!どうせ昼食から帰って来て土を固くすれば良いから試すか!魔力を流して〜…………………


 が、やはり何も起きず、少しため息を吐いて、

 まあ、こんなものか、といつものように納得している


 ドズーーーーン……バキバキバキバキ、ドーン…


 何かが木に当たって折った音が聞こえる。

 …しかも、結構近い…。

 少し音の方を見てみると明らかに今倒れた木が見えた、見えてしまった。

 不味い、そう思ってとにかくここから逃げたかったが、既にその木を倒した奴がそこにいた。


「ビッグ…ボアーグ……」


 目の前には自分の3倍は大きい猪がいた。

 ボアーグの上位種で並の狩人(ハンター)でも油断していると大怪我か瀕死にまで追い込まれる動物から進化した下級魔物だ…。


 血走った目、荒い鼻息、そして、何より、

 こちらを捕らえた視線…否、死線だ。

 何故、こんな所まで降りて来たのか、いやそんなことよりも今はどうやって生き延びるか考えなくては!?


 しかし、そんな余裕はすぐに無くなる。

 ビッグボアーグがこちらに向かって走って来たのだ。

 魔力もほぼない、仙力もまだまだ使いこなせていない。

 逃げるなんて到底無理な話だ。

 子供の走りで逃げ出せるほど甘くない。


 もう目の前まで迫っている!

 とにかくどうにか頑張って避ける…いや、そんな事



 それは突然の出来事だった。

 仙力を最大限まで出して守りだけ考えて、ただただ集中して、運が良ければ死なない程度に生き延びれると言う無謀な賭けだった。

 当然吹き飛ばされウロの前の柔らかい土にぶつかってどうにか運良く死なずに済んだ。


 あとはこのまま……ん?

 吹き飛ばして足が止まったビッグボアーグの足下が怪しく光り始める。

 …あの光り……は……………

 最後まで見れず、俺は気絶してしまった…………。








「おい、おーい、……者、起きろ!」

「え、うーん、あれ生きて…る?」

「やっと起きたか召喚者、早く仮の名前付けてくれよ、初めてこっちに来れたんだからさ?」

「え、えーっと……誰?」


 起きるとそこには大凡普通の人っぽいが、頭には凄い歪な角、黒くぼろい翼、そして何より


「何で上裸なんですか?」

「おいおいおい、俺は召喚者が作った穴から来た悪魔だぜ?

 な?早く仮でもいいから契約結ぼうぜ?」

「ええ…一体何が何やら…と言うかお腹空いたからちょっと待ってて…」


 何が起きたか分からんがとりあえず落ち着くために飯でも食うとしよう、ビッグボアーグも居ないことだし………。

お久しぶり…はい、すみません。

他の作品の案を考えちゃって忘れていました。

本日からはこちらも書いていきたい所存でございますのでこれからも他の作品共々よろしくお願いします。


次回はなるべく早く出しますのでお待ち下さい。

それではまた次回

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