表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

人との関係について


人付き合いが苦手である。

と言って、人と一緒に仕事をしたり、話をしたりするのが嫌だというわけではない。むしろ好きだ。初対面の人と話すことにもそれほど抵抗を感じない。

それじゃあなにかというと、つまり、人との関係を継続的に保つのが苦手なのである。

例えば、ある人と一緒に遊びに行ったとして、それがすごく楽しかったら、次にその人と会うのが怖くて仕方がなくなる。その時はたまたま自分を気に入ってもらえたかもしれないが、次はどうなるかわからない。ともすれば失望させてしまうかもしれない。常にそういう恐怖がある。

だから、積極的に友達を作ろうとも思わないし、飲み会や人が集まる場所には出来れば行きたくない。基本的に休日は一人で静かに過ごしたい。

自分勝手なのだろうか。よく人に「ノリが悪い」と言われる。人のペースに自分のペースを合わせるのは苦手だし、人にそれを合わせられるのも苦手だ。とにかく、自分のテリトリーや自分のペースに介入されることに耐えられない。

何故、こんなボッチが出来上がってしまったのか。前述のように世代や時代背景も関係しているとは思うが、俺と同年代のやつでも社交的なやつはいくらでもいる。そこはやっぱり家庭環境と生まれ育った地理的な環境も大きく影響しているように思う。


両親もそれほど社交的な人物ではなく、親の友人の家族と家族ぐるみで交流する、ということも無かった。母親は4人兄弟の末っ子なので、母方の親戚には小さい頃から可愛がられていたが、今はすっかり疎遠である。ただ、その親戚一同の中で自分はかなり年が離れていたので、小さい時には相当甘やかされていたという自覚はある。とにかく困ったことがあれば誰かが自動的に助けてくれたし、欲しい物は買ってもらえたし、自分が何かすればみんながいつも注目してくれた。そんな中で、自分は注目されて当然で、困ったら誰か助けてくれるはず、という厄介な考えが育まれていったのかもしれない。


小学校は家からかなり離れたところにあり、学年のなかでも一番遠いところから通う子どもだった。それでも低学年のうちは持ち前の目立ちたがりで、ふざけた事ばかりやっていたので、周囲からの人気はあった。ただ、その頃は一見人気者のように見えたかもしれないが、やっぱりそれはそれで孤独だったんだと今になってみれば思う。結局のところ、「自分一人」対「みんな」、という関係だったのだから。

高学年になってくると声変わりなどのコンプレックスが生じ始め、だんだん口数も少なくなっていき、クラスでも目立たない存在になっていった。夕方遅くまで練習があるソフトボールも、家が遠いからという理由で参加しなかった。そこからは全然友達がいなかった、というわけでもないが、少なくとも人気者になることは無かった。


話がだいぶ逸れてしまったが、やはり対人関係の性格は経験や生育環境によるところが大きいと思う。社交的な環境で育ったやつはやっぱり社交的なんだろう。

ただ、ホリエモンが「自分は仕事を通じてしか人と関われない。人と関わりたいから、自分は仕事をする。」とかなんとか言っていた。これは自分にもかなり当てはまるなあ、と思う。

人間である以上、やっぱり人は人と関わりたいという欲求を抑えられないんだと思う。SNSとかで全然関係無い人とかと交流を持ったりする人がすごくうらやましいが、自分にはそれはマネできそうもない。その点、仕事となると、嫌でも人と関わらざるを得なくなる。人と関わりたいなら、仕事をすることだ。

うん、だから俺は、明日も仕事に行こう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ