~第九十話~シグルンの町~アルサス・ミラーと遭遇~
はい、なんか・・・一週間に一回のペースで書いてる気が
次は、一週間後ですかね~
俺達は依頼「シーキング討伐」をクリアしたので、ユーグレストの町ではなく、シグルンの町へと行く事にしたのであった。
シグルンの町に向かう途中、現れた魔物は、スライム状の魔物で
クサライムが合体して別固体になった姿、ネオクサライム一体だった。
ネオクサライムは、俺達の姿を見て、体をブルブルと震えながら突進してきたので、戦闘態勢を取る。
と言っても、リムは魔力を使い果たしらしいので、俺が戦う事になった。
襲い掛かってくるネオクサライムを見て、俺は指先をネオクサライムに向けて、こう言う。
「デス・トラップ」
俺の術が発動して、十秒間動かなくなったので、その間に装備している武器、光夢で何回も切り付ける。
バラバラになったネオクサライムが、体力が無くなったのか、消滅していったので、倒せたみたいだった。
「リム、他に魔物がいるかどうか、解るか?」
そう聞いて見ると
「そうね……うん、大丈夫よ? 他に魔物はいないみたいね」
「なら、シグルンの町に行くとするか」
「ええ」
他に魔物もいないし、暗くなる前にシグルンの町に到着したかったので、俺達は、シグルンの町を目指す事にした。
数時間後、夕方に突入した頃に、シグルンの町に辿り着く。
町の中に入り、俺はまず、依頼品のレッドアイを取り出す為、魔法鞄よ出ろと念じて、魔法鞄を出現させる。
その中から、依頼品のレッドアイを取り出した後、魔法鞄を指輪に戻してから、冒険者ギルドへと行く事にした。
町の中を歩いて、冒険者ギルドに辿り着き、中に入る。
中の様子は、ちょっと混雑していて、少し時間がかかりそうだったので、待つ事にした。
待つ事数分後、カウンターが空いたので、カウンターにいるおっちゃんに
「依頼品を持って来たんだが……」
そう言うと
「依頼品……それはどんな依頼なんだ?」
「依頼「シーキング討伐」の依頼だが」
「成る程……ちょっと待っていろ…………確認が取れた、じゃあ、持ってきたんだな?」
「ああ」
そう言って俺は、カウンターに依頼品のレッド・アイを置く。
「では、確認するぞ…………確かにこれは、レッド・アイだな? ところで気になったんだが……シーキングは危険指定のかなりやばい魔物だぞ? どうやって退治したんだ?」
「それは、内緒って事でいいか?」
「まあ、依頼品をちゃんと持って来たんだし、俺がとやかく言う事ではないな? じゃあ、依頼料を持って来るので、ちょっと待っていろ」
そう言って、奥の部屋に行ってから数分後
「待たせたな、これが依頼料の8000ベリカだ、ちょっと重いが大丈夫か?」
そう言って大きめの袋を渡して来たので、持ってみると、確かに結構重くて、ちょっと持ち運ぶには大変な感じがした。
俺はリムに
「リム、この金を全て家の購入資金にしようと思うんだが、いいか?」
そう聴くと
「家って……ああ、このシグルンの町にあるお屋敷の事ね? そうね……解ったわ、でもコウ? その大金を持ち運ぶの結構大変なんじゃない? コイン袋にも全部は入らなそうよ?」
「それは大丈夫じゃないか? ちょっとやってみる」
そう言って俺は、魔法鞄を出ろ!と念じて、魔法鞄を出現させる。
その中に袋ごと魔法鞄の中に入れてみると、あっさりと入り、魔法鞄を持ってみると、重さが全く変わらなかった。
うん、なんて便利な鞄なんだこれ、かなり使えるな?
お金を魔法鞄に仕舞った後、指輪に戻れと念じて、指輪に戻す。
その光景を見たからか
「それは……魔法鞄か? また随分と便利な品を持っているな? 一体どうしたんだ?」
そう聴いて来たので
「魔術大会の賞品で貰った」
そう言うと
「そうか……それはかなり使える物だから、大事に使うといいぞ? で……依頼は受けるのか?」
「そうだな……リム、どうする?」
「そうね……今日は疲れたし、明日にしない? 別に急ぐ必要はないのでしょう?」
「まあそうなんだが……じゃあ、依頼は引き受けない事にするよ」
「そうか、じゃあ、またのお越しをお待ちしているぞ」
そう言われてから、冒険者ギルドを出る。
冒険者ギルドを出てから、このシグルンの町にある宿屋「ルーンライト」に泊まる事を決めて、ルーンライトがある場所まで、移動しようとすると
「見つけたぞ!」
と、叫んたのは、二刀流の剣士だった。
あれ……こいつ誰だっけ?って感じなんだが?
リムは、その男の姿を見て
「あ……アルサスじゃない、一体どうしたのよ?」
そう言われて思い出す。確か前にこの町で、絡んで来やがった、自称リムの従兄弟のアルサス・ミラーだっけ?
「で……そのアルサスが何の用なんだ?」
「何の用ってお前、俺にした事忘れたのか!? あの後大変だったんだぞ! 路上で寝ている変な奴がいるとか騒がれて、町の警備隊を呼ばれて、事情聴取をされて……それもあれも全部お前のせいじゃないか!」
「コウ……そんな事したの?」
「そうだっけ? いまいち記憶にないな」
「そう……で……アルサス、久しぶりね? この町に何か用でもあるの?」
「あるから来たんじゃないか、リム……どうやら俺の事を覚えているようだな……リム、頼む! 俺と一緒に来てくれ!」
「一緒にって、一体どういう事よ?」
「詳しく説明するとだな……リムのお爺さんに関係があるんだ」
「お爺様が?」
「ああ、爺さんが「リムを即刻呼び戻せ」って五月蝿くてな……なんか大事な事をリムに言うつもりみたいだったぞ? それで俺がリムの捜索を頼まれて、この町にやって来たんだ」
「頼まれてって、一体誰によ?」
「ルーナさんだが」
「あ、そう……解ったわ」
「で、だから一緒に来て欲しいんんだ、いいよな?」
「……そうねえ……」
何か知らんが……俺を無視して勝手に話が進んでいないか?
まあ、何と言うか……どうもお家騒動っぽいよな? この感じだと俺、関係無さそうだな……
そんな事を考えていると
「コウ、お爺様が何か私に言いたい事があるらしいのよ、で……行くかどうか迷っているんだけど、コウはどう思う?」
「それを俺に振るのか? リムはどう思ってんだよ?」
「出来れば、コウについて行って欲しいかな~なんてね……駄目?」
「……俺、関係無くないか? 少なくともリムの家の事情だろ?」
「何か嫌な感じがするのよね……だからお願い」
そう言われて考える。
とりあえず依頼は終わった、家の事は待って貰っているし、別に急ぐ必要も無いしな……それにリムの家族ね……全く想像がつかないな……でも、ここでリムと別れるのもな……?
ま、しょうがないか……
「解った、一緒に行ってやるよ」
「ありがと、コウ、そう言う事だから、アルサス? コウと一緒なら、行く事にしたわ」
「おい、何でお前が一緒に行く事になるんだよ、別に来なくていいぞ」
「リムがそう言ってるんだが?」
「……っく、まあいい……じゃあリム、早速行く事にするぞ」
「ちょっと待ってよ、今から行くの? 今から行くと夜になるわよ?」
「あ……それもそうだな……じゃあ、明日の早朝から出発する事にする、じゃあ俺は準備があるから、これでな? それじゃあな」
アルサスがそう言って、何処かへ立ち去っていく。
「……さ、コウ? 私達も宿屋「ルーンライト」に行きましょうか?」
「……解った」
色々と気になる事があるが、まあ……気にしても仕方が無いので
宿屋「ルーンライト」で、一泊する事に決めた俺達だった。




