~第八十八話~ユーグレストの町~情報を集める事にしました~
俺達は、シーキングから退却する事にして、ユーグレストの町へと戻る事に決めたのであった。
ユーグレストの町に辿り着いた頃には、夕暮れ時の時刻となっていた。
「やっと、ユーグレストに着きました……じゃあコウさん、リムさん? 私は自分の家に戻っていますね」
そうクリスが言って、俺達から離れていく。
クリスが離れた後、俺はリムに
「リム、あのシーキングの情報だけど……ここの換金所で情報を聞いた方が良いと思うから、俺は換金所に行こうと思うんだが……リムは、どうする?」
「そうね……じゃあ私は、先に宿屋「ユーグレ」に戻っているわね? あ、宿の代金は私が払うわよ? それでいい?」
「解った、じゃあ先にユーグレに行っていてくれ」
「解ったわ」
そう決めて俺は、リムと別れて、換金所へと行く事にした。
ユーグレストの町の中を歩いて、換金所に辿り着く。
換金所に辿り着いた後、建物の中に入ると、中にいたのは、水色の髪をしている女性、ここの受付担当のサリューさんだった。
うん、久しぶりに会った感じだけど、やっぱりこの人……美人に見えるな?
俺は、サリューさんの所に行き、話しかける事にした。
「サリューさん、久しぶり」
「えっと…………あ、コウ様ですね? お久しぶりです、今日は依頼を引き受けに来たのですか?」
「いや、ちょっと知りたい事があってここに来たんだが……サリューさん、シーキングって知っているか?」
「シーキングですか? ちょっと待って下さい……今、資料を探しますので」
サリューさんがそう言ってから、数分後
「あ、ありました……えっと、シーキングは危険指定の魔物ですね? この換金所では、シーキング討伐の依頼は引き受けていないですよ、確か……シグルンの町あたりで、討伐依頼が出されているのではないでしょうか?」
「そうなんだ、実は……そのシーキングの依頼を引き受けてな……一度遭遇して退散したんだけど、シーキングの弱点とかあったら聞かせて欲しくて、ここに立ち寄ったんだ」
「そうですか……えっと……資料によると、危険指定魔物「シーキング」を倒した方が前にいたので、その方が倒した方法は、シーキングを毒状態にしてから、風系の術を何発か当てて、倒したって書かれてありますので、状態異常をしてから、風系の術で倒せると言う事ではないでしょうか?」
「そうか、ありがとう、参考になった」
「そうですか、ではコウ様? この町での依頼は引き受けますか?」
サリューさんがそう聞いてきたけど、別にこの町で依頼を引き受けなくてもよくないか?って思ったので
「いや、いいよ、詳しい詳細ありがとう」
「いえ、では……またのお越しをお待ちしております」
「ああ……あ、そうだ一つ気になった事があるんだけど、質問していいか?」
「気になった事ですか? 一体なんでしょうか?」
「確か……マックが同じ職員だよね? どんな関係?」
「マックですか? そうですね…………ただの同僚ですね? あ、もしかして付き合っているとか思われたのですか? 私のタイプではありませんので、そういう事はないですね」
「そっか……ありがと、教えてくれて、じゃあ俺は行くよ」
「畏まりました」
そうサリューさんが言ったので、俺は換金所を出る。
サリューさん、付き合っている人がいないとなれば……
もし俺が「好きだ」と告白したら、OKしてくれるのか?
いや、そんなに仲良くなった訳じゃ無いし、そんな考えをするのも意味ねーか……ま、とりあえず……あのシーキングの倒し方が解った。
状態異常は俺が出来るし、風系の術はリムが使えるので、これは倒せるんじゃね? と思ったので、今日はもう遅いので、明日討伐しに行くとするかと決めて、宿屋「ユーグレ」へと向かう事にした。
宿屋ユーグレに辿り着き、中に入ると、女将さんが出迎えてくれて
「リムさんから話は聞いてるよ、えっと……同じ部屋でいいんだよね?」
そう言って来たので
「あ、はい」
「それと……クリスは、役にたったかい?」
「まあ……道案内には役にたったって感じかな」
「そうかい、今から夜食を作るけど、食べていくかい?」
「いいんですか?」
「ああ、構わないよ」
「じゃあ、お言葉に甘えて、頂く事にします」
「解った、席に案内するよ」
女将さんがそう言うので、女将さんに言われたとおり、席に案内して貰う事にした。
女将さんに案内されて席に着くと、隣にリムがいて
「コウ、どうだったの?」
そう聞いて来たので
「ああ、あのシーキングの倒し方だが……まあ何とかなると思うぞ? でな? 明日また、シーザリオ海岸に行こうと思ってるんだが……リムもそれでいいよな?」
「まあ……コウと行動しているしね? コウに従うわ」
「なら決まりだな」
そう話していると、ハーフエルフのトリスとクリスが、料理を持って来た。
「お待たせしました、こちらが今日の夕食となりますね」
そう言ってテーブルの上に出されているのは、シチューみたいな料理だった。
「これは?」
「これは師匠が作った……ええっと……何でしたっけ? 師匠」
「これは、クリームシチューよ? 母さんもそう言っていたでしょ? あと正確には私は母さんの手伝いをしただけよ?」
「あ、そうでした、クリームシチューと呼ばれるスープです」
「うん、見た目もいいし、美味しそうじゃない? コウ」
「ああ、じゃあ頂くか」
そう言って、クリームシチューを頂いてみる。
味わって思った事、クリームシチューと言っていたから、クリームシチューの味は知っていたから、そんな味を予想していたんだが……
ぶっちゃけて言うと、俺の知っているクリームシチューの味とは全くの別物だった。
これ、クリームシチューじゃなくて、ただの野菜スープじゃね? と思うんだが……リムは美味そうに食べているし、せっかく作って貰ったんだし、文句言えねーよな……と思いながら、全て飲み干す。
夕食を食べ終わった後、部屋に案内されて、今日もリムと同じ部屋だった。
「コウ? 同じ部屋にしておいてあげたけど……信じているからね?」
「…………ああ」
「何か反応が鈍いんだけど……・ まさか何かしようとか思ってるのかしら?」
「いや、別に? 安心しろよ? 無理矢理はしないからな?」
「何かいまいち信用出来ないのよね……まあいいわ、じゃあおやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
こうして、今日もリムと一緒になって眠る事にした。
でもいつかは、手を出してもいいんじゃね?って思ってもいいと思うんだが? ま、今は無理そうだし、今日は大人しく寝るとするか……
そう決めて、大人しく寝る事にしたのであった。




