~第八十五話~ユーグレストの町~武器を購入して、一泊する事にしました~
俺達は、シーザリオ海岸に行く前に、ユーグレストの町へと行く事に決めて
移動する事にした。
移動中、遭遇したのは、スライム状の魔物、クサライム一匹に遭遇
クサライムが、戦闘態勢を取ってきたので、俺は指先をクサライムに向けて、こう言う。
「デス・トラップ」
俺の術が発動して、クサライムの動きが止まったので、自分の武器
光夢を取り出して、それで切り付けて、あっさりと倒す事に成功
他の魔物が近くにいるか、捜索して見たが……他の魔物の姿が見当たらないので、ユーグストの町へと、向かう事にした。
歩いて数時間後、久しぶりのユーグレストの町に辿り着く。
町の見た目は、ほとんど変わってないので、とりあえず俺はリムに
「リム、ユーグレストの町に到着したが……これからどうする?」
そう言うと、リムが
「そうね……新しい物が入っていないか気になるから、お店に行きましょうよ」
「お店ってもしかして……あそこか?」
「ええ、もちろんよ? さ、行きましょうか?」
「あ、ああ」
結局、俺達は町の中を移動して、ある一軒のお店の前に辿り着く。
お店の前に辿り着いて、リムが「さ、中に入りましょうか」と言って来るので、まあ……俺も何が入荷しているか気になったので、お店の中に入る事にした。
店の中に入ると
「あら~もしかしてぇ~コウちゃんじゃないの~? いらっしゃ~い」
そんな風に言って来たのが、見た目が物凄く、このお店「ロマンス」の店長、ロマスだった。
うん、相変わらずと言うか……かなり寒気がするんだが……?
「コウちゃん、服変えたのね~? 似合っているわぁ……ね? どう? 一晩、あたしに付き合わないかしら? 天国を見せてあげるわよ~」
「コウ、見せて貰ったら?」
「リム……何言ってるんだ、絶対に断るぞ!」
「あら~残念ね~もし気が変わったら、いつでも声かけてねぇ~と・こ・ろ・で~今日は何の御用かしらぁ~」
「実は……新商品とかあるのか気になったので、立ち寄ってみたんです、何かありますか?」
リムがそう言うと、ロマスが
「そうねぇ~ちょっと待っててね~」
そんな事を言ってから、数分後
「これが最近仕入れた新商品よ~名前は、星屑の杖と言うわ、この杖はね? こーすると、剣にもなる、結構使える品よん? 杖として使っても良いし、剣として使うのもいいわ、どう? 買う?」
それってつまり、仕込み杖と言う物か……なんか、かっこいいな?
まあ……俺には、光夢があるし、この杖の必要性は無いんだよな……
そんな事を思っていると、リムが
「そうね……今の使っている杖も耐久性が落ちて来たし……店長、私の使っている杖を買い取ってくれないかしら?」
リムがそう言って、自分の持っている杖を、ロマスに渡した。
「この杖ね? そうね~……確かにかなり使い込んでるみたいね? 確認するけど……この杖、分解して他の材料に組み合わせても構わないかしら?」
「ええ、いいわ」
「ならいいわ、じゃあこの杖を買い取るわね? で……星屑の杖の値段だけど……買い取った杖の値段を差し引いて、300ベリカにしてあげるわね? それでいいかしら?」
「ええ、それでいいわ」
どうやら……商談成立みたいだった。
リムが支払って、星屑の杖を購入。 ロマスに300ベリカ支払った後
「私の買い物はこれでいいわ、コウは何か買うの?」
リムがそう聞いて来たので、俺は
「そうだな……いや、特に必要は無いな?」
「そう、じゃあ行きましょうか? ありがとね? 店長さん」
「は~い、またいらしてね~コウちゃん一人でもいいわよ~」
「それは、遠慮するぞ……」
そう呟いてから、お店を出て行く。
店を出た後、俺はリムに
「これからシーザリオ海岸に向かうと、夜になりそうだよな?」
「そうね……コウ? 今日は、この町で一泊してから明日、シーザリオ海岸に行きましょうよ?」
「そうだな、そうするか」
そう決めると、俺達はこの町の宿屋「ユーグレ」に行く事にした。
町の中を歩いて、宿屋「ユーグレ」に辿り着く。
中に入ってみると
「いらっしゃいませ~あ、コウさんにリムさんじゃないですか」
そう言って来たのは、女将さんの娘のクリスだった。
クリスの姿は、従業員の格好をしているので、真面目に働いているみたいだった。
「今日は泊まりに来たんですか?」
クリスがそう言うので、俺は
「ああ、そう言う事になるな? で……部屋はあいているのか?」
「そうですね……宿泊客が多いですが、あいていますよ? えっと……同じ部屋でいいんですか?」
「ああ、いいよな? リム」
「……決定なのね……まあいいわよ」
「そう言う事だ、部屋に案内してくれ」
「了解しました~では、部屋に案内致しますね?」
クリスがそう言うので、俺達はクリスについて行く事にした。
クリスに案内されて、前にここで泊まっていた部屋と同じ部屋を紹介された。
部屋の中に入ると、見た目が変わっていないので、ちょっと懐かしく感じてしまった。
部屋の中に辿り着いて、クリスが
「では、私はこれで~」
そう言って、部屋から出て行こうとするので、俺はクリスに
「クリス」
「はい? 何ですか?」
「ちょっと聞きたいんだが……シーザリオ海岸って知っているか?」
「あ、知ってますよ? 前に行った事ありますしね? でも何でそんな事聞くんです?」
「そこに用事があるからな? 行く事になっていてな? 場所が解らないから、聞いたまでだ」
「はあ……そうですか……」
「あ、コウ? なんならクリスちゃんに案内して貰った方がいいんじゃない?」
「お、それはいいな? クリス、一緒に行ってくれないか?」
「え……なんで私が一緒に行かなくちゃいけないんですか?」
「別にいいだろ」
「いや、よくないですよ……まず母さんがなんて言うかですしね」
「そうか、なら」
俺は、部屋を出て、受付にいる女将さんを見つけたので
「女将さん」
「あ、久しぶりだね~元気にしてたかい?」
「はい、で……頼みがあるんですけど」
「なんだい?」
「実は、明日、シーザリオ海岸に行く事になりまして、その場所を知らないんです、で……クリスが知ってるって言ってるので、クリスに同行して貰おうと思っているんですけど、構わないですかね?」
「…………それはクリスは、役に立つのかい?」
「はい」
「じゃあ、私は許可するよ? それでいいかい?」
「はい、ありがとうございます」
そう言ってから、部屋に戻り、部屋の中にいるクリスに
「女将さんが許可してくれたぞ、だから一緒に行く事」
「ええ~~!?」
「何か文句でもあるのか?」
「母さんがそう言うんですよね? はあ……解りましたよ? じゃあ、また明日です」
クリスがそう言って、部屋から出て行き、俺はリムに
「これで迷う事は無いって感じじゃないか?」
「そうね? けど……ちょっと強引だったんじゃないかしら?」
「別にいいんじゃないか? 魔術が使えるようになってるんだから、クリスにも手伝って貰わないとな? それにクリスって、回復術覚えているんだろ? 怪我した時、役に立つと思うぞ」
「そんな理由で誘ったと言う事なの?」
「ああ」
「まあいいわ……今日はなんだか疲れたし、もう寝ましょうか?」
「そうだな」
リムがそう言うので、寝る事にした。
ちなみに俺が「一緒に寝ようぜ?」とか言ってみると
「変な事しないなら、べ、別にいいわよ?」と、ツンデレ口調でそう言って来たので、くっ付いて寝る事になり、快適な気分で寝る事に成功して、嬉しかった俺だったのであった。




