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~異世界で、王道は目指しません~  作者: 零堵
~ベゼルバード編~魔術大会~
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~第七十九話~私とユーリの活動記録その8~

はい、今回の話は

レイン視点の話で、お送りします。


ベゼルバード王国で、出会ったのは……

カイと呼ばれた男だった。

確か……前に、ユーリが一緒にパーティを組んでいたんだったな?

そのカイが、私たちに話しかけてきたので、一体何なんだって感じなんだが……?

そう思っていると

「助けてくれないか……ユーリ」

と、カイがそう言っている。

「助けてって……一体どうしたんですか? カイさん」

「実は……ユーリは知っているだろ? 俺達の仲間のアーシャを」

「あ、はい、知っていますけど……アーシャさんが、どうしたんです?」

「ちょっとまずい事になってしまってな? ユーリの力が必要だと思ったから、探してたんだ……ユーリ、とりあえず……来てくれないか?」

と、カイがそう言って来たので、私はこう言う。

「ユーリ、私は必要無さそうじゃないか?」

「……そうみたいですね? 私だけ、必要みたいですし……」

「じゃあ、私は先に宿屋「リラクベゼル」に戻る事にするな? 依頼は明日また、行う事にするぞ」

「あ、はい、解りました、じゃあ……カイさん、何があったか知りませんが、カイさんについて行けばいいんですよね?」

「ああ、助かる」

「では……レインさん? 行ってきますね?」

「解った」

そう言って、ユーリと別れた私は、一人でこのベゼルバード王国の宿屋「リラクベゼル」に行く事にした。

このベゼルバード王国の国の中を歩いて思うのだが……黒い建物が多いので、ちょっと不気味な感じがするな……あと、色んな格好をしている人がいるし、かなり賑わっているんだと思うが……ん? あの格好……重装備に杖を所有しているから、この国の魔法警備兵みたいな感じなのかも知れないな……そんな事を考えながら、私は、宿屋「リラクベゼル」に行く事にした。

国の中を歩いて、数十分後、目的地、リラクベゼルに辿り着く。

宿屋の中に入ると、受付にいる男が

「いらっしゃいませ、宿泊ですか?」

と、聞いて来たので

「ああ、連れが後から来るんだが……泊まれるか?」

そう言うと

「お連れ様と言うと、貴方と同じ同姓ですか? それとも……異性ですか?」

「同姓だ」

「そうですか、では、同じ部屋で宜しいですか?」

「ああ」

「では、貴方様の名前を教えて下さい」

「レインだ」

「レイン様ですね? では、レイン様、お連れ様のお名前は?」

「ユーリだな」

「ユーリ様ですね? では……ユーリ様が来たら、レイン様のお部屋にご案内する事で、よろしいですか?」

「それで構わないぞ」

「畏まりました、では、お部屋にご案内しますので、武器を預からせて貰いますね?」

「解った」

そう言って、男に私の持っている武器を預かって貰って、部屋に案内して貰う事にした。

部屋に辿り着き、まずはどうしようか……と考えて、この宿屋は、温泉と呼ばれる物があるので、行って見るか……と決めて、温泉に向かう事にした。

宿の中を移動して、温泉と書かれた場所に辿りつく。

そこは、男性用と女性用、それに魔獣用と三つあり、この魔獣用ってどんなんだ……? と思ったが、私は女なので、女性用の部屋に入る事にした。

中に入って、籠が置かれてあったので、着ている服を脱いで、全裸になり、お湯が張ってある大きな箱がある場所に向かう事にした。

大きな箱の中には、お湯が張ってあって、その中に少女が一人、先に入っていたので、私もお邪魔させて貰う事にして、箱の中に入る。

温度が丁度いい温度に設定されてあるのか、かなり気持ちよく感じた。

湯の中で、ゆっくりとしていると、少女が

「お姉さん……胸、大きい……いいな……」

と、声をかけて来たので

「そうか?」

「うん……羨ましい……私なんか、全然育たない……何故」

と、私の体を見た後、自分の体を見て、落ち込んでいる風だったので、私は

「えっと……成長すれば、大きくなる可能性だって、あると思うが……」

「そう……貴方は、どうしてそこまで大きくなった?」

「そう言われてもな……勝手に育ったとした、いいようがないんだが……」

「羨ましい……私も貴方みたいに、大きくなりたい……でも、方法が解らない……」

その姿を見て、思い出すのは、前に私と一緒だった、リムの事だった。

まあ……リムもこの女の子と同じぐらいの胸のサイズだったな……

そんな事を考えても、意味が無いと思うので、この場から移動する事にした。

私が離れた後も、少女が「もしかして…食物の関係が……? よし……試してみよう……この私、アルレリカは天才魔術師だから……」とか言っているので、邪魔しちゃ悪いか……と思い、服を着込んで、部屋に戻る事にした。

部屋に戻ると、ユーリが部屋の中にいて

「あ、レインさん、お帰りなさいです」

と、言って来たので

「ユーリ、一体なんだったんだ?」

そう聞いてみると

「えっと……アーシャさんが、魔物の術を喰らいまして、石化しちゃったので、私に助けを求めてたんです、まあ……私の術で、石化は解く事は出来たんですが……アーシャさん、「タイム・ブレイク」って言う術を使ったんです」

「タイム・ブレイク?」

「はい、この術って、自分の全魔力を消費して、時間を巻き戻すって言う、禁術クラスの術なんです、一度使用すると、自分のレベルが1に戻ってしまい、またそこからレベルを上げないと、術を覚えないんですね……それでアーシャさん、レベルが1に逆戻りしてしまいまして、今まで覚えていた術、全て使えなくなってしまったみたいなんです」

「そうなのか……じゃあ、ユーリはその……私と別れて、前のメンバーと組むのか?」

「いえ……私は戻るつもりは無いです、アーシャさんの側には、アインさんがいますしね? それに、私の今の仲間は、レインさんですよ」

「そうか……」

「はい、だからレインさん? これからもよろしくお願いしますね?」

「解った、とりあえずは……今の依頼、ボルホーンの退治をやっていくとするか」

「はい」

そう決めて、私達はこの宿で、一泊泊まる事にした。

次の日、朝早くに目覚めた私達は、朝食を取った後、今日も「ボルホーン」を捜索する為、ベゼルバード王国から出て行く。

そこで、ボルホーンを探す事にして、歩いていると、早速見つけたので、私は剣を構えて、攻撃して来る前に伐りつけて、倒す。

一体を倒すと、地面に角が一本、落ちていたので、これが依頼品「ボルホーンの角」だと思う。

「ユーリ、これが依頼品だと思うから、ユーリが保管してくれないか?」

「解りました」

そう言って、ユーリに依頼品を持たせて、二体目のボルホーンを捜索する事にした。

数十分後、二体目のボルホーンを見つけたので、剣を構える。

ボルホーンは、角を私に向けて、突進して来たので、私はそれを避けながら、回転を加えて斬り付ける。

あっさりと私の攻撃が命中し、ボルホーンが倒れて、消滅していき、地面に一本の角が落ちていたので、これで依頼完了みたいだった。

昨日は、何体も倒して出なかったのに……今日は、二回倒すだけで、依頼完了って……こういう事もあるんだな……

そんな事を考えた後、依頼品をユーリに持たせて、依頼を完了したので、ベゼルバード王国に戻る事にした。

ベゼルバード王国に戻り、冒険者ギルドの中に入って、ユーリから依頼品を受け取り、ここの受付の、ランにこう言う。

「ラン、依頼品を持って来たぞ」

私がそう言うと、ランが

「はい、では……確認作業に入りますね…………確認が取れました、確かに依頼品「ボルホーンの角」ですね? では、依頼料をお支払いします、依頼料は、1000ベリカになります」

と、ランから1000ベリカを受け取った後、ユーリと半分に分ける事にした。

ユーリと分けた後、これからどうするか……と思っていると

「お久しぶりだな、二人とも」

と、声をかけられたので、振り向くと、そこにいたのは……前に別れた、コウとリムであった。


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