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~異世界で、王道は目指しません~  作者: 零堵
~ユーグレスト編~
8/108

~第八話~雑貨屋の店員、ロマス~

はい、零堵です

最近、毎日投稿している感じがします

感想がないのは、ちと寂しいですが、お気に入りに入れて下さり

ありがとうございました。

無事に依頼を完了したので、俺とリムは、ユーグレストの町へ戻ってきた。


「何というか……」


「ん? どうした? リム」


「コウ……別に魔術師スタイルじゃなくてもいいんじゃないかしら?」


「それはどういう意味だ?」


「だって、コウ、杖を使わないでしょ? 魔術師は、魔術師のローブを着込んでいるのが、常識だけど、はっきり言って、コウ、魔術師に見えないわよ? 杖も持っていないしね?」


「やっぱり、杖とか持ってなくちゃ駄目か?」


「別にそんな事はないけど、でも、その服に拘りがあるの?」


そうリムが聞いて来たので、俺はちょっと考える。今の俺の服装は、黒衣のローブにズボンだが、確かにこの姿だと、魔術師には見えると思う。けど俺……杖持ってないんだよな? はっきり言うと、魔術師になりきってる、なんちゃって魔術師って感じじゃないか? 別に今の格好が好きと言う訳じゃないし、着る服がこれだけしかなかったから、着てるだけだけだしな……よし!


「そうだな、別にこの服をずっと着てるって訳でもないしな、新しい服でも購入する事にするよ」


「そう、とりあえず今日の依頼品を換金所で、交換しましょう、話はそれからね?」


「ああ」


俺達は町の中にある、換金所へと向かった。換金所に辿り着くと、数人の男女がいて、サリューさんの所に並んでいた。マックもいるので、俺はマックに話しかける事にした。


「依頼品を持って来たんだが」


「あ、コウ・ドリム様ですね? 少々お待ち下さい」


そう言って奥の部屋に行き、数分後、依頼書みたいな紙を持ってきて、こう言った。


「はい、確認が取れました、コウ様の受けている依頼は「スコルピオンの討伐」ですね? 依頼品を持ってきたと言う事ですよね? では、依頼品を提示して下さい」


俺は依頼品をカウンターの上に置く。


「確認します…………確認が取れました、依頼品「緑石」ですね? では、換金しますので、少々お待ち下さい」


再び奥の部屋に行き、数分後


「お待たせしました、800ベリカになります」


マックが八枚の銀貨を渡してきた。


「ありがとう」


「またのご利用、お待ちしております」

換金が終わったので、俺は換金所の外に出る。外に出ると、黙っていたリムが


「じゃあ私、半分頂くわね?」

そう言って、半分の銀貨四枚を、リムが受け取り、リムのコイン袋の中に入れた見たいだった。


「うん、これで良し。 じゃあコウ? 残りのお金で何か買うの?」


「そうだな……荷物を入れる物が欲しいし、あと服かな? リム、何所かいい店、知らないか?」


「そうね……じゃあ、私が案内するわね。ついて来なさい」


俺はリムについて行く事にした。数分歩いて辿り着いた場所は、一軒の建物だった。


「ここが、雑貨屋よ? 服や防具、マジックアイテムまで揃っているわ、私は外で待っているわね?」


「ん……一緒に中に入らないのか?」


「ちょっとね、私にはきついのよ……」


何がきついんだ?少し気になったが、教えてくれそうになかったので、俺は一人で店の中に入る。

店の看板に「ロマンス雑貨屋」とか書かれているけど、このロマンス雑貨屋が、お店の名前なのか、とか思いながら、中に入ると……


「いらっしゃいませぇ~あら~見かけない顔ね~何か必要かしら?」


……うん、リムのきついと言う事が解った。お店にいたのは、筋肉隆々でマッチョなのだが、髭が濃く、しかも女言葉で低い声で話しかけてくる奴だったからである。これってもしかして……オカマちゃんなのか!? と驚いてしまった。だから、リムが「きついのよ……」と言った意味が解ってしまった。


「ん~何黙ってるの? もしかして、私に見惚れていたのかしら~?」


「い、いや! そんな事ない!」


「そう~? じゃあ、この店に何の用~?」


「ふ、服が欲しいんだが、これで足りるか?」


さっき貰った銀貨を見せる。すると店員が


「この銀貨で? じゃあ、どんな服が欲しいの~?」


「なるべく動き易い服で 」


「そうね~……ちょっと待ってね? あ、店内の品を見て回ってもいいのよ~?」


そう言って店員が、奥の部屋に行く。その間に俺は、言われたとおりに店内を見て回る事にした。棚に色々な品物があって、瓶に入ったピンク色の液体を見つけた。これって、あれか? ゲーム「マジカル・クエスト」に登場した魔法薬「マジック・ポーション」で効果は、マジックポイントを30回復する薬だと言う事を思い出す。確かゲームでの色合いもピンク色だったので、マジック・ポーションの可能性が大だった。マジック・ポーションと思われる物を眺めていると、店員が戻ってきた。


「はい、お待たせ~この二着の服よー?」


見せてもらったのは、緑色をしたセーターみたいな服、もう一着は、白色の上着だった。


「どっちにする?」


そう聞かれたので、俺は


「じゃあ、こっちの緑色のを……」


「じゃあ、ここで着替える? 試着室はあそこね?」


ロマスが指差した先に、簡易版の試着室があったので、俺は店員から緑色の服を受け取り、試着室に入って、着込んでいる黒衣のローブを脱いで、緑色の服を着る。鏡があるので、それで確認してみると、うん、まあ似合ってるかな?って感じだった。かっこ悪くはなかったので、サイズもぶかぶかではなく、ジャストフィットしたので、これでいいかと思い、買う事にした。

試着室の外に出ると、店員が


「あら、似合うわね~ん~……」


なんか……ジロジロと見られて、凄く落ち着かない……


「で~これを買うのかしら~?」


「あ、はい」


「じゃあ、お買い上げね。ありがとうね~」


ちゅっと投げキッスをしてきたので、凄い寒気がしてしまった。


「じゃあ、この魔術師のローブはどうします~?」


「あ、じゃあ、これを買い取ってくれ」


「そうね~……これだと、400ベリカね? うん、ちょっといい匂いかも」


うわ! 匂い嗅いでる!……めっちゃ引くわ~……俺は内心嫌だな……と思ったけど、顔に出さない事にして


「あの、物を入れる大きめのバックが欲しいんだけど?」


「じゃあ……これね?」


俺に見せて来たのが、黒色の肩にかけるショルダータイプのバックを見せてきた。


「これでいいかしら?」


「あ、うん、それでいい」


「じゃあ、お買い上げありがとうございます~で~また、このお店にやってくるの~?」


「必要な物が出来たら、また来ます……」


「そう~じゃあ、教えとくわね? 私はここの店長の、ロマスよ~? よろしく~」


「あ……はい、よろしくっす、では!」


俺は逃げるように、店から立ち去る事にした。怖ぇ……だって、小さい声で「いい男ね?食べちゃいたいかも……」とか聞こえたからであった。うん、次来る時、すげー行きずらいな……おい……

店の外に出ると、リムが待っていたので


「ね? 解ったでしょ?」


「ああ……解った、あの店長さん、凄えな……」


「そうなのよ……見た目もね……ちなみに、恋愛の相手は男らしいわよ? もしかして……惚れられた?」


リムがにやにや顔で言って来やがった。


「お前……楽しんでないか?」


「い~や……別に? それにしても……服、変えたのね?」


「ああ、どうだ?」


「……うん、いいんじゃない? まあ、魔術師には全く見えないわよね」


「だろう? でも魔術使えるんだぜ、俺、すげーだろ?」


「はいはい、で、これからどうするの?」


「そうだな……もうすぐ暗くなるし、宿屋に戻った方がいいかもな?」


「そうかもね? じゃあ、宿屋「ユーグレ」に行きましょうか」


「ああ」

買い物が終わったので、宿屋「ユーグレ」に向かう事にした。

宿屋ユーグレに辿り着き、一泊するので女将さんに料金を支払った。

女将さんに「部屋は同じにするかい?」と聞かれたので、俺は「是非!」と答えたんだが、リムが「何言ってるのよ! 別々で!」と言ったので、結局別々の部屋になってしまった。


「別にいいだろうよ~一緒に旅してるんだからさ~?」


そう言ってみると、リムが

「あのね……まだ私はコウの事、よく知らないのよ? 一緒の部屋とか、まだ無理よ?」


「じゃあ、俺の事をよく知ったら、一緒に寝てくれるんだな?」


「ちょ、声がでかいわよ!? は、恥ずかしくないの!?」


「ない!」


「潔いわね……まあいいわ、じゃあ……お休み、コウ」


そう言って別の部屋に行ってしまったので、俺は諦めて、女将さんが用意してくれた部屋の中に入る。

部屋に入ってから、考える。女の子と一緒に寝たかったな……と、別に疚しい意味じゃなく、エロイ事は無理矢理はしたくなかったので、そう言うのは、同意があってからじゃないとな?  と思っているからである。ちなみに彼女になってくれるなら、大歓迎だしな?

ま、これからも一緒に旅をするんだったら、リムともっと仲良くなりたいよな……とか思いながら、眠くなって来たので、そのまま寝る事にしたのであった。

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