~第五十五話~ユーグレストの町に戻って来ました~
書いてて思ったこと
ユーグレストのキャラ達が登場する場合
何か書きやすいな~とか思いながら、書きました。
ま……愛着があるというのでしょうかね?
俺とリムは、とりあえず……ユーグレストの町に行く事に決めて、シグルンの町を出る事にしたのであった。町から出て、ユーグレストの町がある方角へ、歩いて行く。
道中、前方から走りこんで来た魔物が現れたので、戦闘態勢を取る事にした。
現れた魔物は、ロンリーウルフより、強い魔物のカイザーウルフだった。
カイザーウルフは、俺達に気がついて、牙を向けて、突っ込んで来たので、俺は慌てる事なく、術を発動する。
「デス・トラップ」
そう言った瞬間、カイザーウルフの動きが一時止まったので、俺はリムに
「リム、攻撃魔法をぶっ放してくれ」
「解ったわ、まずは……これね! ファイヤー・ボール!」
リムが杖を振りかざして言うと、火の玉が現れて、カイザーウルフに命中し、どうなったのかを様子を見てみる。ファイヤーボールの威力が弱かったからか、一撃では倒す事は出来ないみたいだった。
十秒たったので、再びカイザーウルフが動き出したので、俺は再び
「デス・トラップ」
そう言って、再び動きを止める。うん、相変わらず外道っぽい術だよな~俺の術って?
ま、助かってるけどな? とりあえず……仲間にしたらかっこいいだろうな……とか思うのだが、魔物なので、俺は自分の武器、光夢を装備して、一刀両断する。
動かないので、あっさりと命中、カイザーウルフの姿が消滅して、地面に何も残ってなかったので、アイテムは無いみたいだった。
「コウ、他に魔物がいないみたいだし、行きましょうか」
「そうだな」
俺はそう言って、剣を仕舞い込んで、移動する事にした。数時間後、他の魔物が現れる事無く、無事に目的の町、ユーグレストの町に辿り着く。何というか……ちょっと懐かしいって思ってしまうのは、気のせいか?って感じだった。
「コウ、とりあえず無事に着いたけど……まずはどうするの?」
リムが聞いて来たので、俺は
「そうだな、まず……クサライムを入れる入れ物を仕入れようと思うぜ」
「そう、じゃあ……あの店よね?」
「あの店って、あれか?」
「ええ」
リムがそう言ったので、あの店が何かなのか? 大体解った。まあ……しょうがないか……と思う事にして、俺達は町の中を移動して、一軒のお店に辿り着く。お店に辿り着くと、リムが
「じゃあ、私はここで待っているから、一人で入ってきて?」
「何だよ、一緒に中に入らないのか?」
「一緒に入りたくはないわよ、さ、コウ、行ってらっしゃい」
そうリムが言うので、俺は仕方が無く、一人で店の中に入る事にした。店に入ると
「あら~いらっしゃいませぇ~久しぶりね~コウちゃん~」
抱きつきそうな勢いでそう言って来たのは、ここの店主、雑貨屋「ロマンス」のロマスだった。うん、これが可愛い女の子なら、俺も嬉しいんだが……このロマス、見た目がかなりのおっさん風で、筋肉隆々なので、何と言うか……オカマちゃんって感じに見えているのである。はっきり言おう、かなりキツイ! しかも俺……何か気に入られているっぽいんだよな……勘弁して欲しいぜ!って感じだった。
とりあえず俺は、用件だけを伝える事にして、さっさと出て行こうと思ったので
「大きめの入れ物を三つぐらい欲しいんだが?」
と言うと、ロマスが
「入れ物ねえ~? ちょっと待っててね~」
投げキッスを飛ばしながら移動したので、凄く寒気がしてしまった。とりあえず、大人しく待っていると
「お待たせーこれが入れ物よ~? こんなのでいいかしら~?」
バケツみたいな大きさのバッグだった。色違いで、赤と黄色と青だったので、信号かよ? とか思うのだが、まあ言ったって解らないと思うので、黙って中にどれぐらい入るか、確認してみる。
確認してみると、クサライムだったら、十分入るスペースが確保されていたので
「じゃあ、この三つ頂くよ、いくら?」
「そうねー、せっかくお店に来てくれたんだし、サービスして300ベリカにしといてあげるわね~」
俺はコイン袋から、300ベリカを取り出して、ロマスに渡して、とっとと退散する事にした。
買った商品を持って、店の外に出て、買った商品をリムとに一つ渡す。
「これが入れ物?」
「ああ、この中の一つにクサライムを三匹入れようと思っているぞ」
「そうなの、じゃあ……今から採取しに行くの? でももうすぐ夜になるわよ?」
リムがそう言ったので、俺は
「そうだな……今日はこの町の宿に泊まる事にして、クサライムの採取は明日にしとこうぜ?」
俺がそう言うと
「そうね、じゃあそうしましょうか? あ、宿の代金は私が払うわね?」
リムが言うので、俺達はこの町の宿屋「ユーグレ」に泊まる事にした。
町の中を歩いて、宿屋「ユーグレ」に辿り着く。中に入ると、従業員姿のクリスがいて
「あ、コウさんにリムさん、お久しぶりですね~」
俺はクリスに対して
「デス・トラップ」
そう言ってやる。
「な、何を……」
動けなくなったクリスに俺は詰め寄って
「クリス、何が金剛石が落ちているだぁ? あの場所に落ちていた石って、小金石だったじゃねーか!」
俺がそう言うと
「ええ!? そ、そうだったの!?」
「おい、金剛石があるって言ったの、お前じゃねーか」
「だ、だって……光り輝いていたから、金剛石かな~って……ほ、ほら、レッドドラゴンが側にいたしさ? だから……金剛石だと思ったんです~もしかして、滅茶苦茶怒ってます?」
「怒ってるって言ったら、どうするんだ?」
「ぼ、暴力は嫌ですよ? 私……まだ、魔法使えないんですから~」
そうだった、クリスに俺の魔法「デスト・ドリード」をかけたまま放置していたから、クリスは魔法を使えない状態なのか……さて、どうしたものか? 十秒経過したので、クリスが動けるようになったが、今の状況を簡単に言うと、俺がクリスを苛めているって感じに見えてるのかも知れないな……しかも、女将さんがちらちらと様子を伺っているしな……ここで騒ぎを起こすのもあれなので、俺は
「じゃあ、クリス」
「は、はい?」
「旨い料理を作ってくれ、それで勘弁してやる」
俺がそう言うと、女将さんが
「なら、クリス、新作のお菓子を作ってやったらどうだい?」
「お母さん、新作のお菓子って……あれだよね?」
「ああ、そうさ」
「でも、材料が品切れなんだけど……」
「じゃあ、買って来なさい、自分のお小遣いから出してね」
「う……わ、解ったよ~買ってきます~」
そう言って、奥の部屋に言って、戻って来なかった。
「ところで、今日はどうするんだい?」
女将さんが言うので、俺は
「じゃあ、一泊で」
そう言うと
「じゃあ、部屋は同じで?」
「別々の部屋でお願いします、いいよね? コウ」
リムが言うので
「ああ」
「じゃあ、部屋は前と同じ所が空いているから、そこを使ってね、明日にはお菓子は出来ていると思うよ」
俺はリムと別れて、前に泊まった部屋に入る事にした。中に入って思う事は、前と全く変わっていなく、壁に時物もちゃんと備え付けてあった。
とりあえず……今日はもう疲れたので、寝る事にして、今日の一日が終わったのであった。




