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~異世界で、王道は目指しません~  作者: 零堵
~ユーグレスト編~
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~第四十三話~新しい武器になりました~光夢~

はい、お知らせします。

次章から、新章突入です。

今回までが、ユーグレスト編でしたので

次からは、別の町編を始めたいと思います。

ルルルルと音が鳴り響いていたので、その音で目が覚める。目が覚めて、今日で異世界生活十六日目と突入した。うん……相変わらず、この時物の音、滅茶苦茶五月蠅いな……

俺は、壁にかけられている時物の音を止めて、洗面所に向かい、顔を洗う。

顔を洗った後、身だしなみをチェックし、持ち物の確認をした後、部屋を出る事にした。

部屋を出て、食堂に向かうと、既にリムが椅子に座っていて


「おはよう、コウ」


「おはよう、今日も早いな……」


「まあね、早起きは得意だからね……それより……今日は、どうするの?」


リムがそう言うので、俺は


「そうだな……まず武器屋に行って、俺の武器を受け取った後、シグルンの町へ行ってみたいと思ってるんだが、リムはどう思う?」


「そうね……あの町って、このユーグレストより大きい町でしょう、じゃあ……コウの持っている、金剛石、高く売れそうな気もするわね」


「そうかも知れないな」


「私は、別に反対する理由はないし、それに……」


「それに?」


「シグルンの町に何があるのか、ちょっと興味があるしね?」


「じゃあ、決まりだな」

俺達は、シグルンの町へ行く事に決めた。カウンターにいる女将さんから、朝食を受け取り、朝食のメニューを見てみると、今日は二種類のスープだった。黄色いスープと茶色いスープで、黄色いのはコーンスープだと思うので、この茶色いスープなのだが……これ、何だ?って思ってしまう。

中に肉とか色々入っているし、どっちかと言うと……ビーフシチューみたいな感じなのか……? とか思いながら、頂いて見ると、結構美味しかった。

女将さんが「おかわりOKだよ」と言ったので、おかわりをして、朝食を食べ終わった後、宿屋をチェックアウトする。宿屋の外に出て、まず俺は、武器屋へと行く事にした。

リムも一緒について来る事になって、リムと一緒に武器屋「ユグレスト」に辿り着く。

お店の中に入ると、店員が


「いらっしゃい、昨日の件で来たんだろ?」

と言って来たので、俺は


「はい、そうです、出来ました?」

そう言うと、店員が、一本の細長い剣を持って来て


「これが、お前さんの武器を改造して作り上げた品だ、ちょっと振ってみるがいい」


俺に渡して来たので、軽く振ってみる。前の包丁とは違い、刀身が長くなっていて、細めの剣って感じがした。重さもそんなに感じなく、振り易かった。


「どうだ、重くないか?」


「はい、重くないです、あ……でも、これじゃあ、バッグには入らないですね」


「そうだな、だからこの皮ベルトを進呈しよう、これにその剣を装備するといいぞ」


そう言って、ベルトを渡してきたので、俺はそのベルトを装着して、空いている所に剣を差し込む。

うん、これで剣士スタイルになったって感じかな……と思った。


「この皮ベルトの、代金は払わなくていいんですか?」


「ああ、それはサービスだな、また何か欲しい物があれば、寄ってくれ」


「はい」

そう言って、俺達は武器屋を出る。武器屋を出た後、リムが


「ねえ、コウ? その剣って名前とか付けるの?」

そう聞いてきたので、俺は


「そうだな……光夢と書いて、光夢コウムと付けるぞ」


「光夢ね……その由来は?」


「俺の名前を略しただけだぞ」


「そうなの……? まあ、コウがそうしたいなら、それでいいのかもね……さ、シグルンの町へ行くのでしょう?」


「ああ、じゃあ行くか」


「ええ」

俺達は、シグルンの町へ向けて、移動する事にした。ユーグレストの町から出て、シグルンの町がある方角へと歩き出す。歩いていると、前方から走ってくる魔物の姿が見え始めた。

俺達に向かって走ってくるのは、銀色をした魔物で、カイザーウルフだった。

カイザーウルフは、俺達に牙を向けて、分身はしないみたく、突進してくる。


「コウ、どうする?」


「そうだな、まず……足止めだ」

俺は、慌てる事なく、カイザーウルフに対して、呪文を言う。


「デス・トラップ」

そう言うと、走っているカイザーウルフの動きが止まって、一時停止したので、俺は早速、この光夢を使ってみる事にした。剣を構えて、とりあえず……垂直に切り付けて見る。

顔の中心からばっさりと切りつけたので、前の包丁より切れ味があがっているらしく、カイザーウルフの体が半分に切断されて、動かなくなり、カイザーウルフの姿が消滅していった。


「おお……この剣、結構使えるかも?」


「そう見たいね……ねえ、コウ?」


「ん?」


「コウって、一応魔術師でしょ?」


「一応って何だよ、一応って、俺は魔術師だぞ」


「でも……杖を持ってないじゃない」


「まあ、必要ないからな、杖なしでも術が使えるし」


「そうなのよね、じゃあ……コウはさ? その剣で敵を倒す事にするの?」


「そうだな……よし、決めた!」


「決めたって?」


「俺、魔法剣士になるぜ!」


「魔法剣士?」


「ああ、俺の魔法で足止めしたりして、剣で攻撃をするって感じだな、リムは今までどおり、魔術師として、攻撃魔法をじゃんじゃん使ってくれ」


「はあ……まあ、コウがそうしたいなら、私はそれでいいわよ、うん……他に魔物もいないみたいだし、行きましょうか?」


「ああ」

俺は、魔術師ネクロマンサーだけど、剣を手に入れたので、魔法剣士っぽい事をやってやろうかなとか、そう思う事にした。数時間後、結構大きな町、シグルンの町に辿り着く。

何というか……人の数が、ユーグレストとは違い、かなり大勢いた。

とりあえず……町の中を見て廻る事にして、リムと一緒に歩いていると、噴水がある広場に辿り着く。

その広場は、出店が並んでいて、パフォーマー? らしき人達が楽器を使って、音楽を奏でていた。


「なあ、リム、あの演奏団って知っているか?」


「いいえ、知らないわ、始めて見るわね」


「結構人が集まっているし、有名なのか……? あれ」


「さあ……そこまでは解らないけど……人が集まっていると言う事は、結構人気があるって事なのじゃないかしら?」


「そうなのかもな……」

とりあえず……その演奏団の演奏を聞いた後、別の場所に向かう事にした。改めて思う事は、何というか……結構高そうな家が並んでいると言う感じで、歩いている人達の服装も高そうな服を着こなしている風に見える。うん……もしかしたら、この町で豪邸とかあるのかも知れないな……? 

そんな事を考えていると、リムが


「コウ、あの店、この町の宿屋みたいよ?」

そう言ってリムが指差したのは、宿泊所「ルーンライト」と書かれた建物だった。ユーグレストの宿屋「ユーグレ」とは違い、建物も大きく、中もホテルみたいな、豪華な感じに見える。


「あれが、この町の宿屋って事なのか?」


「そうなんじゃないかしら……? ねえ、コウ……どうせなら、泊まって行かない? お金は大丈夫でしょ?」


「まあ、結構溜まったからな、多分大丈夫だと思うぞ……そうだな……この宿屋に泊まって、次の日に冒険者ギルドに行って、依頼を受ける事にするか」


「ええ」

そう決めて、俺達は宿屋「ルーンライト」に入る。ルーンライトに入ると、中も広く、受付に制服を着た美人のお姉さんがいた。


「いらっしゃいませ、宿屋「ルーンライト」にようこそ、宿泊は初めてですか?」


「あ、はい」


「では、諸注意を申しますね? この宿に泊まる際、武器は預からせて頂きます、宿の中でトラブルは起したくはありませんので、この宿を出て行く時に、武器はお返しします」


「解りました、あの……」


「はい、何でしょう?」


「宿泊料金っていくらなんですか?」


「はい、お答えしますね? この宿は二種類の宿となっております、一つは宿泊料金が400ベリカとなっております、広さもそれほど広くなく、ベット三台分のお部屋です、もう一つはスイートルームとなっておりまして、その宿泊料金は倍の800ベリカとなっております、こちらはスイートですので、巨大ベットに大きめのお部屋となっておりますが……どちらを希望しますか?」

そう言うので、俺はどっちにしようか……と考えて、まずはこう言う事にした。


「では、普通の部屋で」


「畏まりました、お部屋は一緒になさいますか?」

受付の人がそう言うと、リムが


「いえ、別々で」


「了解しました、では、武器を預かるので、提示して下さいませ」

そう言われたので、俺とリムは、持っている武器を預ける。


「では、お部屋へと案内しますので、ついて来て下さい」

と言って、案内してくれたので、ついて行くと、一階の一部屋を案内してくれた。

「このお部屋となります、そちらのお嬢様は別の部屋となっておりますので、ついて来て下さい」

「はい、じゃあ、コウ、また明日ね?」

「ああ」

そう言って、リムと別れて、部屋の中に入る。中に入ると、結構広々とした空間で、ベットに枕も備え付けてあり、床に絨毯が敷いてあった。


「これで、普通の部屋ね……じゃあ、スイートはこれ以上にもっと豪華って事なのか?」

そんな事を思いながら、眠くなって来たので、ベットに潜り込んで、そのまま眠る事にして、今日が終わったのであった。

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