~第三十五話~レイン達と合流~ハーレムの完成か?~
ルルルルと時物の音が鳴り響いているので、その音で、目が覚める。
目が覚めて、今日で、異世界生活十三日目と突入した。目が覚めた後、相変わらず五月蝿いので、時物の音を止めて、まず……魔証石を取り出して、自分の魔力を確認して見る事にした。
魔証石で、確認してみると、魔力最大値170、魔力値170と、そう出たので……前より1レベルあがって、今、レベル17って感じなのか?
しかし……レベルが上がる基準が全くと言っていいほど解らん……
まあ、魔物を倒していけば、レベルが上がるという事は解っているので、このまま倒し続けて、レベルをあげていくかなーと、そう思う事にして、顔を洗った後、依頼品の荷物を持って、部屋の外に出る事にした。部屋の外に出て、食堂に向かうと、女将さんの他に、エプロンを付けて、女将さんの仕事を手伝っているクリスの姿を発見。
クリスの姿は、魔術師の姿ではなく、普段着?って感じの服装だった。
うん、見た目が美少女なので、結構可愛く見えているが、性格がなんか、馬鹿っぽいんだよな……あの子
「あ、コウさん、おはようございます」
「おはよう、クリス……女将さんの手伝いをしているんだな」
「私……魔術が使えない状態なので、母さんに家の事をやりなさい! と言われちゃいまして……だから、お手伝いをしているんです……あの、コウさん」
「ん?」
「私……いつになったら、魔術を使えるようになるんですか?」
「……今は、無理だな」
「そんなあ……何とかならないんですか? コウさん~」
「クリス……はっきり言うぞ?」
「は、はい」
「俺には不可能だな、誰かに治して貰え」
「誰かって誰です!? 教えて下さいよ!?」
「……ま、いつかは教えてやるって」
「いつかって、いつですかー!」
「ほら! クリス、手伝いな!」
「う、うん!」
そう女将さんに言われたからか、クリスが女将さんの手伝いをするみたいだった。俺は、朝食が出来るまで、椅子に座る事にして、待っていると、リムの他に、レインとユーリが食堂にやって来た。
「お、レインにユーリ、久しぶりだな?」
「コウ、久しぶりだな、どうだ? 調子は」
「調子なあ……まあ、順調かな、依頼もバッチリと完了させているしな?」
「そうか、それはよかった、ところで……リムに聞いたんだが、シグルンの町へ行くそうだな?」
「ああ、この依頼品の輸送の依頼を引き受けてな……飯を食べてから、行こうと思ってるんだが?」
「そうか……なら、私達が案内してやろうか? シグルンの町なら、行った事あるしな?」
レインがそう言うので、俺は
「是非頼む!」
即答した、ま、当然だろ?
「え、えらく答えが早いですね……コウさん」
「まあな、あ、そうだ……ユーリで良いんだったよな?」
「あ、はい……ユーリで、いいですよ?」
「ユーリに聞きたい事があるんだが、いいか?」
「はい、何でしょう?」
俺は、ユーリに近づいて、小声でこう話す。
「見た感じだと、ユーリって魔術師だろ?」
「はい、そうですけど……」
「じゃあ、スペルクリアと言う術、覚えているか?」
「えっと……覚えてますよ? それが何か……」
「そっか、いや、聞いただけだ、気にしないでくれ」
ユーリの言葉を聞いて、俺は考える。
ユーリって、ポジション的に魔術師って感じか? 服装もなんか、白の魔術師姿だしな?
ゲーム「マジカル・クエスト2」で登場した、魔術師の中の一つ、魔術師タイプ、スペルクリアと言う術は、その魔術師が習得する術なので、魔術師だと、覚えない術でもあるのであった。そのスペルクリアを覚えていると言う事は、ユーリは、回復系専門の魔術師なのだと思われる。
「コウ、ユーリに何でそんな事聞いたの?」
「リム、ユーリは多分……回復術を覚えていると思ってな……そう聞いたまでだよ」
「確かに、ユーリは回復術を覚えているが……そうだよな? ユーリ」
「あ、はい、覚えています、私……攻撃魔法が全く覚えていませんので」
「やっぱりな、じゃあ回復役は、ユーリって事で決まりだな?」
「は、はあ……えっと……よろしくです……」
そう話していると、クリスが
「朝食出来ましたよ~」
と言ってきたので、朝食を受け取って、頂く事にした。朝食のメニューは、黄色いスープと焼き魚、あとパンだった。これにごはんがあればいいのにな……とは、思うのだが
ないものをねだってもしょうがないので、朝食を頂いて、あっという間に食べ終わる。
食べ終わった後、宿屋を出る事にした。
クリスにユーリの術で、魔術が使えるようになるぞ? とか、教えるか迷ったが……ま、いっか~と思う事にして、レイン達と一緒に行動する事になった。
行動する事になって、思った事
あれ……俺……人生の勝ち組じゃね? 何故なら、俺の他に三人も女の子、しかも全員美人、これって……ハーレムじゃね?って思ってしまった。まあ、三人ともタイプが全く違うから、男どもの視線って、どう見えているんだろうな……? とか、そう思ってしまう。
ふっふっふ……羨ましいだろう? 野郎共よ!
「コウ……なんか嬉しそうだな?」
「そう見えるか?」
「ああ、なんか……凄く楽しそうに見えるな?」
「まあな、すっげー楽しいぜ?」
「はー……それは、そうなのかもしれないわね……」
「それは、どうしてですか? リムさん?」
「ユーリ、考えてみて? 今の状況」
「えっと……あ……」
「解ったでしょ?」
「はい、コウさんが嬉しがるのも解る気がします、なんか……町の人々の視線、感じたりしてますし……」
「でしょ? まあ……レインは、気がついてないっぽい見たいね?」
「ん? 何か言ったか? リム」
「いーえー……さ、レイン、シグルンの町に案内してくれないかしら?」
「お、そうだな? じゃあ、行くとするか?」
そう言って俺達は、四人でシグルンの町へと向かう事にしたのであった。
私達は、塔の調査が終わったので、ユーグレストの町に戻る事にした。
ユーグレストの町に無事に辿り着き、早速換金所へと向かう。
換金所に辿りつくと、カウンターにいるのは、サリューだけだったので
私は、サリューに話しかける事にした。
「サリュー、依頼を完了したぞ?」
私がそう言うと、サリューが
「……レイン様ですね? レイン様の依頼は、「荷物の搬送」となっておりましたが……では、受取書を提示して下さいませ」
サリューがそう言ったので、シグルンの町から受け取った、受取書をサリューに見せると
「確認が取れました、では、依頼料をお支払い致しますので、少々お待ち下さい」
そう言って、奥の部屋に行き、数分後
「お待たせしました、こちらが依頼料の500ベリカとなります」
サリューから、500ベリカを受け取る。
受け取った後、サリューが
「レイン様、依頼を引き受けますか?」
そう聞いてきたので、私は
「いや、いい、今日は休む事にするからな」
「畏まりました、では、またのお越しをお待ちしております」
そう言うサリューと別れて、私とユーリは、宿屋「ユーグレ」へと向かう事にした。
宿屋「ユーグレ」辿り着くと、女将さんじゃない女の子が
「いらっしゃいませ、お泊りですか?」
「ああ、女将さんは?」
私がそう言うと
「母さんは、別の仕事をやっていますので、受付は今は私となっています、で……どうしますか?」
そう聞いてきたので、女将さんの娘に宿代を払って、部屋にユーリと一緒に泊まる事にした。
そして、次の日、時物の音が鳴り響いていたので、それを止めて、ユーリを起こし、身だしなみのチェックと、持ち物の確認をした後、部屋の外に出ると、リムを発見したので、声をかける事にした。
「あ、リム、久しぶりだな?」
「あ、レインにユーリ、久しぶりね? 元気だった?」
「まあな、そっちは?」
「こっちも元気よ? あ、そうだ……ねえ? レイン」
「何だ?」
「私とコウね、シグルンの町に行く事になったんだけど、レイン、シグルンの町の場所、知っている?」
「知っているぞ、と言うか……その町から、帰ってきたんだがな?」
「そうなの……じゃあさ? 私達と一緒に行かない?」
リムがそう言って来たので、私はユーリに
「ユーリ、一緒に行くとするか?」
ユーリに聞いてみると
「レインさんが決めた事なら、私は反対する理由はないですよ?」
「そうか……リム、OKだ、一緒に行こうか?」
「そう、じゃあ……決まりね? コウが食堂にいると思うから、行きましょうか?」
「ああ」
こうして……私とユーリは、コウ達と行動する事になったのだった。




