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~異世界で、王道は目指しません~  作者: 零堵
~ユーグレスト編~
3/108

~第三話~自分の能力を調べる事にしました~

初めての依頼を受けました。

そして、レインとはぐれて、一人ぼっちになってしまいました。

さて、一人になって、まず考える事はと言うと……「自分の魔力がどのくらいあるのか?」だった。

だって、もしもの時に魔術が使えないと、自分の身も守れないしな……ゲーム「マジカル・クエスト」だったら、ステータス画面を開いて、MPマジック・ポイントの確認できたけど、ステータス画面の出し方なんて、さっぱりと解らないし、とりあえず……「ステータス・ウインドウ!」と叫んでみても、何にも起こらなかった。しかも、町の連中が、俺の姿を見て、奇異な目線で見てるって感じがする。

ま、黒いローブ着込んだ格好の俺が、「ステータス・ウインドウ!」と叫んだら、めっちゃ不審人物だよな、うん。

自分の魔力がどのくらいあるのか? ステータス・ウインドウが開けない場合 ここで役立つ物と言えば、魔証石ましょうせきの存在だった。

この魔証石は、ゲーム「マジカル・クエスト」でも存在して、手で触ると、水晶玉なので、その中に、魔力最大値と魔力数値が現れるのである。

もし、この魔証石が見つかれば、これで自分の魔力がどのくらいあるのか解るので、とりあえず、依頼品の美化花を採取する前に、魔証石の存在を、このユーグレストの町で、探す事にした。

数分後……割と簡単に見つかりました。

けど、売り物だった。

文字が読めるので、値段を見てみると、「魔証石、100ベリカ」と書かれてある。

今、100ベリカも持っていないんだよな……こういう場合、どうするか……? と考えていると


「お、コウ、ここで何をしてるんだ?」

と、何か食べながら、俺に話しかけ来たのは、レインだった。

俺は、レインに


「レイン」


「何だ?」


「100ベリカ、頂戴」


「いきなりだな、おい……」


「駄目か?」


「理由を言ってくれ」


「この魔証石が欲しいんだ」


「ほう……魔証石ね……」


「駄目か?」

そう言って見ると、レインはちょっと考えた後


「解った、100ベリカぐらいなら、くれてやるぞ、餞別だな」


俺に一枚の銀色をした硬貨を渡してきた。これ一枚で、100ベリカになるのか? とか思ったが、せっかくなので、店員のおっちゃんに


「おっちゃん、これをくれ」


「ちょっとまて、おっちゃんとは何だ、こう見えてもまだ、二十代だぞ」


そう店主が言っているが、顔が髭もじゃで、どう見ても老け顔なので、とてもじゃないけど、二十代に全く見えなかった。


「どうでもいいだろ? この金で、その魔証石をくれ」


「どうでもいいってな……まあ、客みたいだし、売ってやるよ? この魔証石だな?」

「ああ」


「はい、一つで100ベリカになるぞ」


「はい」

俺は、さっきの硬貨を店主に渡して、魔証石をゲットした。これで俺の今の持ち物は、黒のローブにズボン、魔証石となった。さっそく、購入した魔証石で、自分の魔力を調べてみる事にした。自分の手を魔証石に翳すと、水晶の中に数字が現れる。現れた数字はと言うと、魔力最大値100 魔力値99となっていた。と言う事は……ユーグレストの森で使った「デス・トラップ」の魔力使用量……1って事か? それって……ある意味凄いんじゃないだろうか……?

でも、もしかしたら魔術を使った後に、魔力が回復して、この数値になったのかも知れないから、使用魔力が1と言うのも、まだ解らないよな……とりあえず実験してみないと……そう思っていると、レインが


「コウ、魔力はどのくらいあったんだ?」


「100と表示されたんだけど、これって高い方なのか?」


「おいおい……魔力値が100って、子供レベルだぞ、大魔術師だって、軽く十万は越すのだが?」


「十万……マジで?」


「ああ、まあ数名しかいないがな、ちなみにな? 魔力値が100ぐらいだと、十才ぐらいの子供が持っているぐらいだな、と言うか……そこまで低いなんて、魔術師として、才能がほとんど無いんじゃないか?」


魔術師じゃなくて、ネクロマンサーなんだけどな……とりあえず、レインに聞いてみる事にしてみるか


「レイン、俺って魔術師じゃなくて、ネクロマンサーなんだけど、俺の他にネクロマンサーっているか?」


「ネクロマンサー? 聞いた事がないな、それはどんな魔術師なんだ?」


「……そういう事か」


「ん?」


今のレインの言葉で解った事があった。この俺のいる世界だと、魔法が使える者は、全て魔術師として言われているんだと思われる。じゃあ、「マジカル・クエスト」にあった、魔術師ヒーラー魔術師サモナーは、もしかしたら、いないのかも知れないな? と言う事は……俺、最強になれるんじゃね? だって、前に予習したネクロマンサーの術って、かなりえげつない物ばかりだからな……もしその全ての術が使えるんだとしたら、魔王グレイトニブもイチコロかと思われる。

まあ、使えるかどうかは解らないので、実験していくしかないけどな?

そう考えていると、レインが


「じゃあ、私は行くが……コウはどうするのだ?」


「俺? 必要な物を揃えてから、依頼品の回収に行ってみる事にするよ」


「そうか……じゃあ、教えとくぞ、コウは初めて来たのだろう? まず、あそこに見える店が、食事所だ、

で、あの奥に見える青い屋根の建物が宿屋だぞ? もし泊まるんなら、そこをお勧めするぞ、では、私は行く所があるので、これで失礼する」


そう言って、レインは何所かへと行ってしまった。再び一人になった俺は、とりあえず……実験を行いながら、依頼品の採集に向かう事にしようと決めて、町の人に西の方角を教えて貰い、依頼品「美化花」の採集をしに、ユーグレストの町を離れる事にしたのであった。

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