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~異世界で、王道は目指しません~  作者: 零堵
~ユーグレスト編~
25/108

~第二十四話~シリルの町の出来事その2~

今日で、十月十五日から

ジャンル別日間ランキング

六日間連続1位となりました。

ありがとうございます。

誤字間違いが、酷かったので

修正を加えました。

俺とリムは、依頼「荷物搬送」を引き受けて、シリルの町へと、向かう事にした。

ユーグレストの町を出て、シリルの町がある方向へと歩いていく。

前にシリルの町は、行った事があるので、道に迷うという事は、全く無かった。


「魔物とか、現れないでほしいわよね……」


「そうだな、ま……弱い魔物だったら、簡単にやっつけられるから、出て来ても問題は無さそうじゃないか?」


「まあ……コウはいいわよね」


「いいって?」


「だって、術が最強クラスじゃない、足止めだったり、状態異常だったりね、そういう術で習得するのに、結構難しいものなのよ?」


「そういうもんなのか?」


「ええ」


そう話していると、草むらから何か飛び出してきた。現れたのは、ロンリーウルフで、ロンリーウルフが二体現れる。


「ロンリーウルフだな……」


「ええ、コウ……どうする?」


「そうだな……よし、一体は俺が相手をするから、リムはもう一体を相手にしてくれ」


「りょーかい」


そう言って俺は、マイバッグの中から、武器屋で購入した、包丁を取り出す。鞘から抜いて、包丁を構えて、飛び掛ってくるロンリーウルフに、俺はこう言った。


「デス・トラップ」

そう言った瞬間、ロンリーウルフの動きが止まったので、その間に俺は、包丁で突き刺す。えらい簡単に攻撃が命中し、動かなくなったロンリーウルフの首を包丁で、跳ね飛ばすと、ロンリーウルフの体が消滅していった。その場に残ったのは、狼玉と呼ばれるアイテムが落ちていたので、せっかくだから、狼玉をバッグの中に仕舞いこんで、マイ包丁を、鞘に戻し、バッグの中に戻す。

戦闘があっけなく終わったので、リムはどうしたのか……? と、思ったので、リムを見てみると、リムの水系の術「アイスドリル」が発動して、残っていたロンリーウルフに命中、一撃で消滅して、その場に何も残ってなかったみたいだった。


「コウ、こっちも戦闘は、終わったわよ?」


「そうか、リム、結構楽そうだったな?」


「何言ってるのよ、一番楽しているのは、コウじゃない」


「そうか?」


「ええ、そうよ? さ、他の魔物が現れる前に、シリルの町へ行きましょう?」


「そうだな」

そう言って、シリルの町へと向かう事にした。数時間後、風車が目印のシリルの町へと辿り着く。

前に来た時は、「スペルゴン」の大量発生の時に来たので、ゆっくりと町の中を見て回る事は無かった。


「とりあえず……町に着いたな?」


「ええ、じゃあ、アルゴ夫妻の家に向かいましょうか、コウ……家が何所にあるか、覚えているでしょ?」


「ああ、覚えてる」


「なら、問題ないわね? 行きましょう」


俺とリムは、アルゴ夫妻の家へと向かう事にした。町の中を歩いて、数分後、アルゴ夫妻の家に辿り着く。扉が閉まっているので、叩いてみると、扉が開いて、中から出てきたのは


「あれ……? もしかして、お兄ちゃんとお姉ちゃん?」


現れたのは、ここの娘のレミーちゃんだった。

うん、相変わらずの美少女……十一歳だと言うのに、胸も成長していて、将来が本当に楽しみだ!って、思ってしまうじゃないか?ついにやけ顔になってしまうなあ……


「コウ……? 変な事、考えてないかしら?」


「いや……別にな……それより……アルゴとキャシーさんは? レミーちゃん」


俺がそう言うと、レミーちゃんが


「今日は私一人でお留守番なの、お父さんもお母さんも、誰が来ても、中に入れちゃ駄目よ?って言われているの」


「そう……ねえ、レミーちゃん? この町の町長さんは、何所にいるか、知っているかしら?」


「知っているよ? けど……」


「けど?」


「あんまり会いたくないの……ちょっと怖いから……」


「怖い……なあ、リム? どんな姿だと思う?」


「さあ? でも、会ってみないと解らないわね……ねえ、レミーちゃん? 町長さんの家、教えてくれないかな?」


「……解ったの、町長さんの家は……」


レミーちゃんが、詳しく教えてくれたので、レミーちゃんと別れて、町長さんの家へと向かう事にした。

数分後、辿り着いた場所は、えらく目立った家だった。

何が目立っているのかと言うと、家の屋根の部分に、巨大な風車が、備え付けられているからである。見た感じ、この町で、一番のでかさなのか……?って、感じがしてしまった。

ま、これが目印みたいな感じで、解り易いかもな? そう思いながら、扉をノックすると


「誰だね」

渋い感じの声が聞こえて来たので、俺は


「ユーグレストの町から、荷物を届けに参りました」


そう言うと


「そうか……では、しばし待て」

そう聞こえてきて、数分後。扉が開かれて、出て来たのは、髭もじゃのおっさんだった。

顔中に髭があるので、何というか……熊っぽく見えていて、右目に切り傷みたいなのがあって、片目だけ開いている。うん、レミーちゃんが、怖がるのもちょっと解る気がする……


「荷物と言うのは、どれかね?」

そう男が言ったので、俺は


「これが荷物です、受取証のサインを下さい」


俺は、背負っている荷物を降ろして、男に渡した。

男は、軽々と片手でそれを持ち上げて、部屋の中に運んでいく。

結構重いのに片手って……どんだけ力持ちなんだ? この男……

数分後、男が戻ってきて


「ご苦労様、これが受取証だ」


一枚の紙を渡して来たので、それをバックの中に入れる事にした。入れた後、俺は気になったので、こう言って見る。


「あの……さっきの荷物の中身って、一体何なんですか?」


「あれか? あれはな……うどんを作るのに必要な穀物の、コムギと言う物だ、このコムギを使用して、うどんを作っているんだ」


「なるほど……」


「このシリルの町は、うどんが特産品だからな、是非食べる事があれば、食べて行ってくれ、では、私は仕事があるので、これで失礼する」


扉が閉まったので、俺とリムは、これからどうするか、考える事にした。


「なあ、リム、今から戻るか? ユーグレストに」


「そうね……あの男の人が行っていたでしょ? うどんが特産品だって、だったら、うどんを食べてから、ユーグレストに戻りましょうよ? 依頼も無事に終わったしね?」


「そうだな……そうするか」


そう決めて、町の中を歩いて、うどんをやっているお店を、探す事にした。数分後、うどんを出しているお店が、見つかって、店員にいくらか聞いてみると、うどん一杯、100ベリカと言われた。

100ベリカ……これは、安い方なのか、全く謎だったが、まあ、今持っているお金で、十分堪能出来るので、うどんを戴く事にした。数分後、うどんが出てきて、頂いて見ると、スープが絶妙で、かなり美味しく、つい、おかわりしたくなってしまった。

これ、ユーグレストでも流行らせたらいいのにな……とか思いながら、全て完食したので、ユーグレストの町へ、戻ろうとすると


「あら? もしかして……コウさんとリムさんですか?」

そう話かけて来たのは、レミーちゃんの母親のキャシーさんだった。

うん……相変わらずの爆乳……ほんと、アルゴが羨ましいぜ!って思ってしまう。


「二人ともこの町に何か用事でも?」


「今、用事が終わった所で、これからユーグレストに戻る所です」


「そうですか……あ、あの……」


「はい?」


「実は、お願いがありまして、リムさんは、その姿は魔術師ですよね?」


「ええ、そうよ?」


「でしたら、リムさんにお願いがあるんです、引き受けて下さいませんか?」


「お願い……?」


「はい、実は……娘の事でして」


「レミーちゃんの事?」


「はい、レミーに魔術師としての、才能があるのか、確かめて欲しいんです、出来ればでいいんですけど、簡単な術を教えてくれるといいんですが……?」


「キャシーさんがこう言っているけど、どうしたらいい?」


「俺は別に構わないと思っているぞ? それに期限が三日までだろ? まだ大丈夫だしな?」


「じゃあ、決まりね? キャシーさん、それ、引き受けますね?」


「ありがとうございます、では、家へと案内しますね? 今日は泊まって行って、構わないですから」

キャシーさんが、そう言ったので、俺とリムは、再び、アルゴ夫妻の家へと、泊まる事になったのであった。


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