~第十六話~新しい武器を購入って、これ、包丁じゃね?~
はい、今日二本目です。
明日はそうですねー
休んで、明後日に書き込みというのもありかなって感じです
ホワイト・スネークを倒した後、俺達は、ユーグレストの町へと向かっていた。
他の魔物が現れるという事はなく、難なく進んでいき、一時間後、ユーグレストの町へ辿り着く。
「着いたな」
「ええ、じゃあ、早速、換金所に行きましょうか? コウ」
「ああ、そうだな」
俺達は、ユーグレストの換金所へと向かう事にした。
換金所に辿り着き、中に入ると、カウンターにいるのは、サリューさん一人だけだったので、俺はサリューさんに話しかける。
「依頼を完了させて、戻ってきたんだが」
「はい、あちらのシグルの町から連絡を受けております、では、リングを渡して下さい」
そう言って来たので、俺とリムは、腕に装備しているリングを外して、サリューさんに渡した。
「はい、受け取りました、では、少々お待ち下さい」
サリューさんがそう言った後、奥の部屋に行き、数分後、袋を持ってきて、こう言って来た。
「お待たせしました、こちらが1000ベリカになります」
俺に袋を渡して来たので、中を見てみると、十枚の銀貨が入っていた。
確認が取れたので、俺はサリューさんに
「依頼を受けたいんだが……いいか?」
「了解しました、今回の依頼は、こちらとなっておりますので、ご確認下さいませ」
そう言って依頼書を出して来たので、それを見てみて
書かれてあった内容は
危険指定魔物メタルウィザードの討伐 8000ベリカ
ビック・グリーの討伐 1000ベリカ
魔法薬草の採取 400ベリカとなっていた。
この魔法薬草と言うのを、俺は知っていた。
ゲーム「マジカル・クエスト」に出てきた、回復系のアイテムで、確か……マージナル大草原とか呼ばれていた、大地に生えている草花である。この魔法薬草は、食用のアイテムで、食べると、マジックポイントが150回復すると言う、お店で売っている、マジック・ポーションより、いいアイテムだった。
けど、今の俺の場合、マージナル大草原が何所にあるか、さっぱりと解らんし、別の場所に生えている可能性だってあるけど、今回は、メタルウィザードの討伐依頼を受けると、決めていたので、俺は、サリューさんに
「このメタルウィザードの討伐依頼を引き受けるよ」
そう言うと、サリューさんが
「それは、本当ですか? コウ様」
「ああ」
「ちなみに依頼……完了出来そうですか?」
「大丈夫だ、だから引き受けるんだが……詳しく、詳細を教えてくれ」
「……解りました、では教えます、このメタルウィザードは危険指定の魔物です、このメタルウィザードが現れるのは、ここから南東にある、夕闇の大地と呼ばれる場所に、現れる魔物です、この魔物の特徴は、鎧のような物を装着していて、呪文らしき言葉を発して、攻撃して来ます、この依頼を受けて、何人か行ったようですが、ほとんど失敗して、戻って来ない方もいます、依頼品は、倒した時に現れる、金剛石と呼ばれる石です、これを一つ持ってきて下さい、期限は今の所ありません、金剛石はメタルウィザードを倒した場合のみ、現れる品物なので、金剛石を持ってきたら、それで依頼を完了とします、危険と思ったら、キャンセルも出来ますので、お気をつけて下さいませ」
「解った……じゃあ、行って来るよ」
俺とリムは換金所から、出て行く事にした。外に出て、俺はリムに聞いてみる事にした。
「なあ、リム? 夕闇の大地って知っているか?」
「知っているわよ? そうね……ここからだと、結構遠いわね、歩いてだと、朝から行って、夕方には着くって感じね?」
「そうか……じゃあ、明日の朝に夕闇の大地に出発する事でいいか?」
「ええ、そうした方がいいわね」
「じゃあ、決まりだな! これからどうするか……だが、とりあえず、武器だな、リム、武器屋に案内してくれないか?」
「解ったわ、武器屋ね? じゃあ、案内するわよ」
俺達は、武器屋へと向かう事にした。町の中を数分歩いて、武器屋に辿り着く。
武器屋の名前が「ユグレスト」となっていたので、覚えておく事にした。
中に入ってみると、四十代ぐらいの男がいて、顔に傷跡があって、なんと言うか……歴代の戦士って感じの、風貌であった。
「いらっしゃい、何をお求めかね?」
「この金で、武器が欲しいんだが……」
貰ったお金を見せると、店員が
「ちなみに、どんな武器が欲しいんだね?」
そう言われたので、俺は少し考えてから、こう言う事にした。
「じゃあ、短くて使いやすい、剣とかお願いしたい」
「そうか……ちょっと待ってろ」
店員が店の中を動き回り、一本の短剣を持ってきた。
「言った通りだと、この品だな」
「ちょっと触ってみても、いいですか?」
「ああ、かまわんよ」
そう言って、店員から剣を受け取る。鞘に収められていて、引き抜いてみると、刀身が短くて、振ってみると、軽い感じがした。と言うかこれ……料理包丁じゃね?って感じなんだが……見た目もそっくりだしなー
俺が元いた世界で、これを装備して、町の中で振り回したら、不審人物として、逮捕されるよな? うん……ま、使いやすいし、これも一応武器なので
「じゃあ、これにするよ」
「毎度あり、400ベリカ頂くよ」
店員に400ベリカ払って、擬似包丁っぽい武器を手に入れた。武器を購入した後、店の外に出ると、リムが
「はー……こんな武器でも、これぐらいするのね……」
「この武器って、結構高いほうなのか?」
「そうね……高い方だと思うわよ? でも、コウには使える武器なんじゃない?」
「ま、そうだな」
「で、それ……名前とか付けるの?」
「そうだな……やっぱ、包丁だな、うん」
「包丁……聞いた事ないけど……まあ、コウがそう呼ぶのだったら、それはそれでいいのかもね?」
俺は包丁をマイバッグの中に入れる事にした。サイズが小さいから、バッグの中に余裕で入るな、うん……
まあ、この包丁が使い物にならなくなったら、また新しい武器でも買うかな? そう決める事にした。
「じゃあ……武器も購入したし、これからどうするの? コウ?」
「そうだな……もう宿屋に行って、休むとしようぜ? なんか疲れて来たし」
「そうね、じゃあ、そうしましょう、あ、余ったお金だけど、今回の依頼料は、私はいらない事にするから、宿代は、コウが払ってね?」
「了解」
そう言って俺達は、宿屋「ユーグレ」に向かう事にした。
ユーグレに辿り着いて、中に入ると
「お、コウにリムじゃないか、久しぶりかな?」
そう言ったのが、俺がこの世界に来て、初めて会った人物、レイン・スノウだった。よく見てみると、レインの隣に女の子がいた。格好からして、魔術師みたいな感じなのだが……色的に白色って……魔術師のイメージカラーって、黒か紫の色だと思うんだが……しかもよく観察すると茶髪の髪をしていて、幼さが残る、美少女だった。
「レイン、久しぶりって感じがするわね? えっと……その子は?」
「あ、紹介がまだだったな、依頼でシグルンの町へ行った時に知り合った、ユーリだ」
「ユーリ・クロウネルです」
「私は、リム・ミラーよ? えっと……ユーリちゃんは、何歳?」
「十五歳ですが……あの……何か?」
「ううん……そう……」
リムがユーリの胸の所を見て、自分の見比べて、ため息をついていた。確かに見た感じ、このユーリって子も、胸のサイズが、リムより大きく見えてしまっている。まあ、レインよりは小さいが、この中で断トツで貧乳なのが、リムって感じだな?
「で、俺が、コウ・ドリムだ、よろしくな」
「あ、はい、コウさん」
「コウでいいぜ? こっちもユーリって呼び捨てで言いか?」
「あ、構わないです」
「で……ユーリ、前に言ったが……このコウが、魔力が100しかない男だぞ?」
「え?」
「今は、増えましたー120だぞ」
「それでも十分、低いわよ」
「で、二人とも、依頼を完了して、ここに来たのだろ? 他に依頼は受けたのか?」
「あ、実はね? コウったら、メタルウィザードの討伐依頼を引き受けちゃったのよ」
「それは……大丈夫なのか? コウ」
「あー大丈夫、余裕だって感じ」
「こう言ってるが……リム……」
「ええ……多分何とかなるわ、コウの術って、卑怯な術ばっかりだし」
「……そうなのか?」
「勝てばいいんだよ、勝てばな? 負けたら死ぬだろ? 卑怯とか言われても、動じないね? 俺は」
「……まあ、そうよね……ま、何とかなるわよ、うん」
「……二人が、そう言っているから、うん、問題はなさそうだな……」
そう話していると、女将さんがやって来て
「今日はどうするんだい?」
と言って来たので、俺は「一泊で」と言って、女将さんに、お金を渡す。
渡した後、リムが
「じゃあ、私は部屋に戻って休むわ、それじゃあね?」
そう言って一人で、部屋の中に行ってしまったので、俺も、レイン達と別れて、部屋の中に入って、疲れたので、ベットにそのままダイブして、寝る事にしたのであった。
「なあ、ユーリ、どう思った?」
「そうですね……驚きました、私より、魔力が低いなんて……びっくりです、しかも見た感じ、杖を持っていませんでしたよ?」
「魔術師に見えないよな、前に聞いたら、ネクロマンサーとか言っていたが……ユーリは、知っているか?」
「いえ……聞いた事がないです、でも……」
「でも?」
「なんか、考え方が陽気な方みたいですし、きっと、メタルウィザードの討伐依頼、成功するんじゃないですかね? でも杖なしで、どうやって退治するのか、全然解らないんですが……」
「……ああ、私もそう思う」
私は、そう思っていた。コウとリム……なんか、仲良くなってないか?
しかも、ちょっと楽しそう……って、私は何を考えているんだ……?




