~第百三話~ユーグレストの森での依頼、あれ? なんか流れ作業か? これ~
はい、四年ぶりの復活です。
今現在、編集作業中です。
7月25日時点、第四十三話まで編集作業完了しました。
なお、時間取れ次第。シグルン編(第四十四話)などの編集作業を行いたいと思います。
シグルンの町で依頼を受けた俺達は、ユーグレストの森へと向かう事にした。
シグルンの町の外に出て、ユーグレストの森へ向かう途中。魔物が現れる。
現れたのは、狼型の魔物で、ロンリーウルフだった。
数が一匹だけだったので、俺はリムに
「リム、相手は一匹だけだけど、どうする?」
俺がそう聞くと、リムが
「コウ、貴方の術で、足止めして私が魔術で倒すってどう? ユーグレストの森までまだまだあるし、魔力は温存しておいた方がいいかもしれないしね?」
「分かった、なら……その作戦で行くか」
そう決めた俺は、襲ってくる魔物に術をかける。
俺の術は、杖を使わないので、指先を魔物に向けて、術を発動。
「デス・トラップ」
俺の術が発動して、ロンリーウルフが動かなくなる。この術は相手を足止めする術なので、その隙にリムが杖を構えて
「ファイヤー・ボール」
リムの火系の術が発動。ロンリーウルフに命中し、消滅した。
今回はドロップアイテムは無しのようなので、他に敵はいないか辺りを見渡してみる。
他に敵がいないようなので、ユーグレストの森へと向う事にした。
移動すること数時間後、目的地、ユーグレストの森に到着。
森に入る前に、俺はリムに言う事があったので、こう言う。
「リム、ユーグレストの森では、火系の術は使うなよ? 解ってるよな?」
「解ってるわよ、でも今回の依頼、ビック・グリーの討伐依頼でしょ? 火系以外の術でなると……どうやって討伐しようかしら?」
「何言ってるんだ? リム、俺にはあれがあるじゃないか」
「あれ?」
「そう……状態異常の術があるだろ?」
「あ~……確かにそうだったわね……じゃあ、私はコウのサポートをすればいいって感じよね? でも……コウ? ビック・グリーが状態異常の術にかからなかったら、どうするの?」
「そうだな……その時は、リムに任せるな? 何とかなるだろ?」
「あのね……そう期待されても困るわよ……まあ……ビック・グリーと遭遇した時に考えましょう?」
「そうだな、それじゃあ……森の中に入るか」
「ええ」
ユーグレストの森の中に突入して解った事がすぐにあった。
それは……ビッグ・グリーが結構いると言う事だった。
前に来た時は、探し回って一体程度だったのに、見渡してみると、10体ぐらいいるように見える。
一体なんでこんなに大量発生しているんだろうか……疑問に思ったが、これも依頼なので、俺はリムに
「リム、ビック・グリーがいるのは解るよな?」
「ええ、私にも見えているわ、なんか……凄い沢山いるように見えるわね」
「ああ、だから作戦を考えるか、そうだな……俺が眠らせていくから、リムの風系の術で、ビック・グリーの頭を狙っていくというのは、どうだ?」
「その方法だと他のビック・グリーに気づかれない?」
「多分大丈夫だ」
「その自信は何なのよ?」
「俺の術は、発動がかなり早いんだぞ? 術をかけてる時に他のに気づかれても何とかなるんじゃないか?」
「はあ……解ったわ、コウを信じるわね」
「ああ、任せてくれ、とりあえず……隠れながらやっていこう」
「ええ」
作戦は決まったので、行動に移す。
まず目の前に見える、目標に俺は指先を向けて、対象物設定をして、睡眠効果に設定して術を発動。
「デットリー・レイ」
俺の術が発動して、目の前に見えるビック・グリーに命中。
睡眠状態になり、その場に倒れこんだので、俺はリムに
「リム」
「任せて、ウインド・サーベル」
リムが杖を構えて、風系の術が発動。俺のやっていたゲーム「マジカル・クエスト2」でも聞いた事が無い術なので、どのような効果なのか解らなかったが、リムの杖から風の剣が発動して、対象のビック・グリーに命中。一撃で相手の首を吹っ飛ばして、ビック・グリーを消滅させた。
その場には何も残ってなかったので、ドロップアイテムは無しなようである。
「とりあえず一体は倒したわ、この方法でどんどん倒していきましょうか? コウ」
「そうだな」
そう話した後、他のビック・グリー討伐を行う事にした。
ちなみに工程はこうである。
一、隠れる。二、目標に睡眠効果発動、三、リムの術で首狩りの三工程で、結構楽に倒す事に成功した。
これってまるで暗殺者のようだが……まあ、いい方法なのだと思う。
こちらに怪我とか一切ないしな?
数十分後、合計10体ぐらい倒した結果、グリム結晶が5個現れたので、必要な分をバッグの中に収める。
「リム、とりあえず目標数は達成したし、そろそろ終わりにするか」
「そうね、私も結構魔力を使ったしね、一応このあたりにはもういないみたいだし……終わりでいいわよ」
「解った、じゃあ……ここから近いユーグレストの町にでも行くか、そこで一泊してから、シグルンの町へと戻る事にしようぜ」
「りょーかい、コウ? 行く途中に魔物が現れても、私、魔力がほとんど無いから、やっつけるのはコウがしてね?」
「解った」
とりあえず……やる事はやったので、俺達はシグルンの町とは違う町、ユーグレストの町へと向かう事にした。向かう途中、魔物のクサライムが合体した魔物、ネオクサライムが現れたが、俺の術で眠らせた後、放置する事にして、ユーグレストの町へと向かう。
日が暮れた頃に、ユーグレストの町へ辿り着いた。
この町は何回も来た事があるので、俺達はまず……宿屋「ユーグレ」に向う事にした。
町の中を歩いて、宿屋「ユーグレ」に辿り着く。
中に入ると、出迎えたのは、ここの宿屋の娘のクリスだった。
「あ、コウさんにリムさん、お久しぶりじゃないですか?」
「そうだな、とりあえず……今日は部屋、空いてるか?」
「そうですね……今日はお客さんがいっぱいで、一部屋しか空いてませんけど……お泊りになられますか?」
「部屋が空いてるなら、泊まるぞ、リムもいいよな?」
「ええ」
「解りました、では……部屋に案内しますね?」
クリスに宿代を払い、部屋に案内してもらった。
部屋の中に入った後、クリスが部屋から出て行ったので、リムと二人きりになる。
今日は疲れたので、とっとと寝るか……と思い、ベットに入ろうとすると
「ねえ、コウ……」
「何だ?」
「聞きたい事があったのよ」
「聞きたい事?」
「ええ……コウの願いは、豪邸に住む事でしょ? で……もう、コウの願いって適ったわよね? それで……コウはさ……他に何を望むの?」
「何を望むか……それは勿論、俺の平和な生活だな」
「はい? 平和な生活?」
「ああ、確かに豪邸は何とか手に入ったけど、そのせいで金が全然無いしな? 豪邸に住んで楽して暮らしたいんだよ、その為にはやっぱり金がいるだろう。だから……金集めだな? ところでリム」
「何?」
「リムはどうするんだ? このまま俺と一緒に住むって事でいいんだよな?」
俺がそう言うと、リムはちょっと考えてから
「私……家にいるのが嫌で、魔術師の才能があったから、魔術師になったのよ。で、家を出てレインと出会って、一緒に冒険してね……で、コウと出会った訳だけど……確かにこのままずっとコウと一緒にいるの?って悩んだわ、でも……よく考えたらコウと一緒にいる事が私にとって一番安全なのよね? コウ、物凄く強いし、確かにコウは卑怯だけど……今更家に戻ったら、どっかの男と結婚させられるわね。なら……コウと一緒になった方がって思ったの、だから……それが一緒にいる理由ね、ねえ……コウ? こんな私でも一緒にいてもいいかな?」
「いいに決まってるだろ? 嫌だったら一緒に行動なんかしないだろ」
「それもそうね、ありがと? コウ」
おお? リムが笑顔でそう言ってきてる。これは……いけるんじゃないか?
いや、ここは宿屋だしな、前にエロイ事は自重するって決めたしな、とりあえず……
「そろそろ寝ないか? リム」
「そうね? 私も眠かったし、それじゃあ……寝ましょうか」
リムがそう言ったので、一緒のベットに入る事にした。
とりあえず、これでず~っと俺の傍にリムがいる事はほぼ確定って感じじゃないか?
じゃあ、それって彼女だよな? いやそれか奥さんか? まあ何にしても、一人になる事は無くなったって事だからよしとするか……そんな事を思っていたのであった。




