~第九十九話~ベゼルバード王国~ベゼルバード書店~
無事に自分のマイホームを手に入れたのだが……
やる事が出来てしまったので、旅立つ事になった俺。
で、俺と一緒に旅立つ事になったのは、見た目は少女のお人形、しかも思いっきり動いて話す、霊だったのが、人形に憑依した、レイナ・オリオンハートとの旅になった。
そうだな……はっきり言うと、どう見られてるんだ? この町の人々に……
ま、そんな事を考えてもしょうがないしな、とりあえず……目的地は、今いる町、シグルンの町から移動して、ベゼルバード王国だと言う事は決まっているし、早速だが、ベゼルバード王国へと行く事にするか……
そう決めた俺は、バッグの中に人形のレイナを押し込んだまま、移動する事にした。移動中「出しなさいよ! ねえ、ちょっと聞いてるの!?」とか、そんな事をほざいていたりしたが、完璧に無視して、町の中を移動。
で、早速ベゼルバード王国に向かう為の移動手段として、前に使った転送陣のある場所へと向かう。
町の中を数十分歩き、転送陣の場所に辿り着く。
そこにいる案内人、魔術師の格好をしている男で、確か……イブルさんだったかな? イブルさんに転送代金を支払い、早速転送陣に乗り込む。
物の数秒で、あっさりと転送成功、前にも来た事があるベゼルバード王国に乗り込む事に成功したのであった。
で、べぜるバード王国に到着したので、持っていたバッグから人形のレイナを取り出して、話しかけて見る。
「おい」
「はあ~やっと出してくれたわね……何で無視するのよ?」
「あのな……普通に考えて、人形と話しかけている光景って、町の奴らから見たら、すげー変に見えるんじゃないか?」
「あ、そうだっけ? まあいいわ」
「いいわってな……で、ベゼルバード王国に到着したんだが? これからどうすればいいんだ?」
「そうね……まずは私の体の情報を知りたいわね……だから、情報が集まる場所ってとこかしらね? コウ、それって何所だと思う?」
「情報が集まる所なあ……それって、本が沢山保管してある場所の事だったりするか?」
「まあ、そんな感じね? 早速そのような場所を探しなさいよ」
「何でお前に命令されなきゃいけないんだ?」
「別にいいじゃない」
「よくねーよ、とにかく……このままだと目立つから、バッグの中に入ってろ」
「……解ったわよ」
レイナがそう言って、バッグの中に入ったので、俺はこのベゼルバード王国の中を移動する事にした。
移動して、改めて思うのは、かなり広いという事と、何所に何があるのか、ほとんど解らないって感じに見える。
まあ、看板とかに武器屋とか道具屋とか、書かれているのもあったので、ある程度の建物の情報を知る事が出来た。
とりあえず……本がいっぱいあると言えば、図書館とかそのような場所だよな……? とか、そう思ったので、図書館っぽい建物を歩きながら検索する。
数十分後、結構歩いて少し疲れたが、本が沢山置いてありそうな建物を発見、名前も「ベゼルバード書店」と書かれてあるので、本屋なのだと思う。
せっかく見つけたので中に入ってみると、中は結構涼しかった。
カウンターにいるのは、ここの制服っぽい着た銀髪の男がいて、やたらニコニコしている。
何て言うか……あくどい事を考えている風に見えるのは気のせいか?って感じなんだが……
そんな事を考えていると、その男が俺に話し掛けてきた。
「ベゼルバード書店にようこそ、何かお探しですか?」
そう聞いてきたので、どう言えばいいんだ? と、考えてしまった。
ここでこの男に「新しい体を求めてるんだが?」とか聞いたら、この男は「こいつ、何言ってるんだ?」って思われると思う。絶対に。
どうしようか……と迷っていると、レイナが小さい声で「召喚術に関する本って言いなさい」と、言って来たので、俺はこう言う事にした。
「召喚術に関する本って置いてないか?」
そう言うと、男が
「召喚術に関する本ですか? そうですね……では、案内しますので、ついて来て下さい」
そう言われたので、その男について行く事にした。
男について行き、ある本棚の前で、男が止まる。
「ここにある本全てが、召喚術に関する本です、どの本がいいのか判りませんので、どうぞご自由に選んで決めて下さい、決まったら私に声をかけて下さいね? では、私はこれで」
男がそう言って戻っていく。
その場に俺だけになり、レイナが「もう出て来てもいいでしょ?」とか言って来たので、俺は周りに誰かいないか確認した後、バッグを開き、レイナを出す事にした。
「レイナ、ここにある本全てが、召喚術に関する本なんだと」
「……ちょっと予想を超えていたわね……一体何冊あるのかしら?」
「もしかして、これ全部調べるつもりか? どう見ても百冊以上ないか? これ」
「そうね……とりあえず、私の体になりそうな物を探していきましょう」
「それって俺もやらなくちゃ駄目なのか?」
「当たり前よ、何の為にここまで来たのよ、さ、私はこんな体だし、あんまり動けないから、コウが頑張ってね」
「おい」
文句を言いたがったが、こいつに文句を言っても意味が無いと思うので、とりあえず……手当たり次第に本を選ぶ事にした。
で、本を開いて判った事、文字が読めん。
一体何語で書かれてるんだ?って感じの文字で、なんて言うの? 暗号? そんな感じの文字列で書かれて、読み方が解読不能だった。
俺が読めないので、レイナにも読めねーんじゃね?と、思ったが、こいつ……すらすらと解読しやがった。
しかも「ふーん、シルン文字ね~懐かしいわね~」とか言っている。
何だよシルン文字ってのはよ?ってつっこみたかったが、なんか……つっこんだら負けな気がしたので、あえてつっこむ事はやめにした。
そんな感じに本を選別する時間が過ぎていき、結局判った事と言うと
「コウ、私の新しい体の事なんだけどね?」
「ああ」
「私が新しい体を手に入れるには、まず肉体の練成から始めた方がいいと思うのよ」
「肉体の練成?」
「そう、その材料だけど、マジカルコアと言う品が必要なの、このマジカルコアってね? 魔術を加えると、姿、形、質量を変える事が出来て、その状態を持続出来る品だと言われてるわ、で、そのマジカルコアを手に入れて、私の元の体をイメージしたのを記憶させれば、私は、元の姿に戻れるって事、けど……人じゃないけど……元に戻れるのなら、それで妥協するわ」
「ふーん」
「ふーんって何よ」
「いや、理屈は何となく解ったんだが……そのマジカルコアって言う物? 何所にあるんだ?」
「…………さあ?」
「なら意味ねーじゃん、それとな? マジカルコアを見つけても、お前の元の姿をどーやって記憶させるんだ? 俺はお前の元の姿とか、知らないぜ?」
「う……そうね……まずは、レイナ・オリオンハートをよく知っている人を探す事よね……」
「そこからだよな……で、あてはあるのか?」
「とりあえず……イゴールに会いに行きましょう? イゴールなら私の事知っているしね」
「イゴールってあの爺だよな? なるべく会いたくないんだが?」
「いいでしょ? さ、行きましょう」
「……はあ、結局ここまで来たのに、なんか無駄足な気がしてきたが……しょうがねえか」
結局俺は、ベゼルバード王国から、イゴールに会う為
シグルンの町へと戻る事になった。
この旅、一体どうなっていくんだろうな? ほんと……




