~第九十七話~遂に自分の家を手に入れました~
グリーン洞窟から、シグルンの町へ戻る事にした俺達は
戻る途中、色々な魔物と戦う羽目となってしまった。
まあ、現れた魔物と言うのは、前にも何回も戦った事のある魔物
クサライムやら、ロンリーウルフ、カイザーウルフ、ネオクサライムだったので、俺の術で、動きを封じて、レインの剣と俺の剣で、あっさりと撃退。
何回か戦った後、シグルンの町に全然ダメージを受ける事無く、辿り着いたのであった。
「何とか戻って来たな……」
「そうね……コウ? これからどうするの?」
「そうだな……ちょっとレインとユーリに聞きたいんだが?」
「何だ?」
「何でしょうか?」
「依頼を終わった後は、どうするんだ?」
「そうだな……そう言えば……全く決めてなかったな」
「そう言えばそうですね?」
「ならさ……俺達と一緒に行動しないか? と言うか提案があるんだが?」
「提案?」
「ああ、俺……この町で豪邸を買おうと思ってるんだ、で、ある程度の金は集まったから、あとはその管理している爺に権利書を貰おうとな? どうせなら……手伝ってくれないか?」
「そう言えば……前に言っていたわね……豪邸希望って」
「ほう……それで今、どんな感じなんだ?」
「その家を管理しているのが、イゴールって言う爺でな? 25000ベリカで家の権利を渡すと言って、1万ベリカは、支払ったから、あとは15000ベリカだからな、それさえ支払えば、家を手に入れられると言う事になっているぞ」
「なるほど……解った、協力しよう」
「え? レインさん……どうしてです?」
「ユーリ、宿に泊まりながら依頼を受け続けるのと、家に住みながら依頼を受け続けるの、どっちが良いと思う? それに豪邸と言っているしな? 家の中もきっと豪華だと思うぞ? だから私は協力しようと思ったわけだな? それに……コウ達と一緒にいた方が、魔物と戦うにしても、ずっと楽だと思うぞ?」
「……それもそうですね……解りました、レインさんがそう言うなら、私もそれで構わないですよ」
「なら、決まりだな? 宜しく頼むな? コウにリム」
「解った」
「宜しく~二人とも」
これで……俺の仲間にレインとユーリが加わったから
俺、ハーレム確定だな! とりあえず……グリーン洞窟の依頼を終わらせる為
レイン達と相談して、俺とリムは、先にイゴールの家の前で待機する事にした。
レイン達と別れた後、俺達はシグルンの町の中を歩いて、イゴールの家の前に辿り着く。
家の前に辿り着くと
「コウ? 今残っているお金ってどれくらいなのかしら?」
「そうだな……ちょっと確認してみるか、リムも確認してみたらどうだ?」
「それもそうね? そうするわ」
そう決めて、俺達は自分の持っている所持金を数えてみる事にした。
色々な依頼を受けて、コイン袋に仕舞い、宿代やら色々な物に使用したので、どのくらい残っているかが、解らなかったので、コイン袋を取り出して、金額を数えてみる。
数えてみると、俺の全財産が約8000ベリカぐらいで、リムも8000ぐらいみたいだった。
二人合わせて、目標の1万5000ベリカ達成したので、リムと相談して、1万5000ベリカをイゴール爺に渡す事に決めて、家の権利書を頂く事に決めて、家の扉をぶっ叩く。
扉を叩いても反応が無かったので、何回も叩いていると
「こんな時間に何回も叩いて、五月蝿いわい!」
やっと出て来たので、俺は
「おい、俺の事を覚えているのよな?」
そう聞いてみると
「はて……? 誰だったかの?」
「とぼける気か? おい」
「……冗談じゃよ? で……確か……オリオンハート家を欲しいとか言っていたんじゃったな? で……金は出来たのかの?」
「出来たからやって来たんだよ、ほら、これでいいだろ」
俺は、この爺に1万5000ベリカを見せ付ける。
すると、爺が
「ふむ……ちゃんと持って来たようじゃな……では、少し待っておれ」
そう言って家の奥に行き、数分後
「これが、あの家の鍵と権利書じゃ、これであのオリオンハート家は、お主の物になったのじゃ、じゃ、この金は全て頂いて行くぞい」
爺から鍵と権利書と書かれた紙を受け取って、1万5000ベリカは、爺の物になり、これで交渉が成立した。
よし……これで俺も……家持ちになったな?
そう思っていると
「じゃあ、もう用はないだろう? 関わりたくないから、尋ねて来るのはやめて欲しいのじゃ、それではな」
そう言って、扉を閉めてしまった。
「コウ……これからどうするの?」
リムがそう聞いてきたので
「そうだな……とりあえずあの家は、俺の物になったと言う訳だから、早速行こうと思うけど……今日はもう遅いしな? 今日は宿屋に泊まって、明日、オリオンハート家に行こうと思う」
「俺の物ってね……私も半分出したんだから、私達の物でしょ?」
「そうだったな」
そう話していると
「お待たせ、結局どうなったんだ?」
冒険者ギルドに行っていたレインとユーリがやって来たので
二人に事情を話すと
「じゃあ、まずは……家の改装だな」
「そうですね、ずっと使われないままそのままだったと思いますし、使える物と使えない物を選別、あと汚れていると思いますから、家の中の掃除とかじゃないですかね?」
「あ、それもそうね? コウ……家を手に入れたのはいいけど、やる事沢山ありそうよ?」
「う……それもそうだな……ま、明日、家の内部を見て、どうするか考えようぜ? 今日は宿屋「ルーンライト」に泊まる事にしてな? ところで……レイン、結局、グリーン洞窟で手に入れた品の依頼料ってどれくらいだったんだ?」
「そうだな、ま……大体1000ベリカぐらいだったな、結構多めに持っていたと思ったんだが、それぐらいにしかならなかったぞ」
「でも……私は多めだと思いましたよ? まあ……かなり疲れましたけど」
「それもそうだな……」
「ま、とりあえず……これで家を手に入れたんだし、明日、オリオンハート家に行く事にしようぜ」
そう決めて、俺達は、今日は宿屋に泊まる事にして
明日、自分の家になったオリオンハート家に行く事にした。
こうして俺は、念願のマイホームを手にいれたのであった。




