~第十話~コロボンの討伐したあと、迷いそうになりました~
はい、今日二本目です。
明日は時間が出来たら、書き込もうと思います。
この作品のイラストを描いて下さる方が出来ました!
完成したら、アップしようかな……と思っていたり・・・
依頼「コロボンの討伐」をやる為
俺とリムは、ユーグレストの町から南に移動する事にした。
南に移動中、出くわした魔物がいた。
それは……
「コウ、この魔物……知ってる?」
「知ってるよ、ロンリーウルフだろ?」
そう、町を出て、数分後草むらから現れたのは、額に角が目印の狼っぽい魔物
「ロンリーウルフ」だった。ロンリーウルフは、俺達に気がついたのか、額の角をこちらにむけて、飛び掛ってきた。俺はそんな、ロンリーウルフに
「デス・トラップ!」
と、呪文を言うと、ロンリーウルフの、動きが空中で止まって、地面に激突した。
「さ、リム、今のうちに攻撃してくれ」
「……やっぱり卑怯な術よね? まあ、いいわ、ロンリーウルフならこの呪文が効くしね?」
そう言って、リムが杖を構えて
「アイスドリル」
リムの術が発動、氷の槍が出現して、ロンリーウルフに刺さり、一撃で消滅した。
今の術は、ゲーム「マジカル・クエスト」で、マジシャンがレベル10の時に覚える術で水系の2番目の術だった。この術の効果は、対象物一体に氷の槍の攻撃で約3割の確率で、凍り状態になる術でもあった。一撃で消滅したので、リムの放った術、相当な攻撃力があるんだと思われる。
「さ、他にいないみたいだし、行きましょうか?」
「ああ」
とりあえず……他に魔物の姿が見えなかったので、砂漠へと向かう事にした。一時間後、地面の色合いが砂に変わり、気温もちょっと暑く感じてきたので、砂漠に辿り着いたんだと思う。
辺り一面、見渡す限りの砂漠で、生物の姿が遠くにぽつんと見えたりしていた。
「砂漠に到着したけど……コウ、コロボン……いると思う?」
「さあ……でも、奥に何か生物っぽいのが見えないか?」
「う~ん……確かに見えるわね? とりあえず、行ってみましょう?」
「ああ」
そう言って、移動して行って、数分後
目標のコロボンと思われる生物を発見した。その姿は確かに白色で羽があり、しかも二本足で歩いていた。うん……思ったとおり、見た目があの生物……俺がいっつもフライドチキンを食っていた、鶏にそっくりだった。けど、鶏サイズではなく、その3倍はあって、巨大な鳥って感じがしてしまった。
でも……鶏だよな? あれ……
焼いたら、美味そうな感じがするのかも?
「コロボンを発見したわね?」
「ああ……でな? リム」
「何?」
「あのコロボンの攻撃方法って知ってるか?」
「ええ、知っているわよ? まずあの尖った嘴での連続攻撃ね? まあ、そんなに早くないから、これは避けられるわ、あとは飛び掛っての飛び蹴りをやって来るわよ? 今の所……こちらには気がついていないみたいね? 暢気に歩いているし」
「そう見たいだな、じゃあ、作戦は決まったな」
「どうするの?」
「まあ、見とけよ?」
そう言って俺は、対象物をコロボンに設定して、効果を麻痺にしてから、呪文を言った。
「デットリー・レイ!」
歩いていたコロボンの動きが止まり、震えだす。
「ん? コウ、あのコロボンの状態って?」
「ああ、俺のこの術な? 毒の他に麻痺効果も出来るんだ、だから、痺れて動けないって訳、あともう一個、睡眠効果も出来るぜ? つまり、毒、麻痺、睡眠って感じだな?」
「うっわー、やっぱり卑怯な術よね……それ」
「まあ、いいじゃないか、で、リム」
「何?」
「使用魔法は、火系の術を使ってくれ」
「え? 私、コロボンを退治するのに、水系の術で退治していたわよ?」
「まあ、いいから、やってみてくれ? とりあえず、初級の術から」
「まあいいけど……じゃあ、やるわね?」
そう言って、杖を振りかざして、呪文を言う。
「ファイヤー・ボール!」
リムが言った瞬間、火の玉が出現して、コロボンに命中、コロボンは叫び声をあげた後、燃え始めた。
「……知らなかったわ、効果抜群みたい」
「だろ? それにしても……」
「何?」
「すっげー美味しそうな匂いしないか?」
「……あ、本当ね? あのコロボンから匂ってるわね? 確かに美味しそうだわ……」
そう、燃えてるコロボンから、鶏肉の焼けた、いい匂いが漂ってくるのを感じた。はっきり言って、焼き鳥ですね? はい
食えたら美味いんだろうな? とは思うのだが……魔物は体力が無くなると、どう言う原理なのかは、全く不明なのだが、消滅しちゃうので、食えそうにはなかった。ファイヤー・ボールは、それ程強い術でもなかったが、あのコロボンには効果は抜群らしく、燃えていて、消える様子が全くなかった。
体力が沢山あったのか、数分後、バタっと倒れて、コロボンの姿が消滅していく。
消滅した後、地面に現れたのは、真っ白い羽1枚だった。
「これが依頼品「コロボンの羽」じゃないかしら?」
「そう見たいだな、とりあえず……一枚はあるから、あと二枚だな」
俺は、コロボンの羽を黒色のショルダーバッグの中に入れた。
「さ、次のコロボンを探そうか」
「そうね? なるべく早く見つかるといいけど……」
二人で砂漠を探し回り、三十分後、やっと、もう一匹見つけた。二匹目のコロボンは、明らかに俺達に敵対行動を取っていて、俺達に向かって飛び掛ってきたので、俺は焦る事無く、コロボンを見据えて、呪文を唱える。
「ほい、デス・トラップ!」
そう言って、空中にジャンプしている、コロボンの動きを止めて、地面に落とす。その間に俺は
「リム、今だぞ?」
「りょーかい、ファイヤー・ボール!」
リムが杖を振るって、呪文を発動
コロボンに命中して、コロボンが燃え出した。
「何というか……今回の依頼、物凄い楽よね? これ……」
「ああ、でも危険なメタルウィザードよりは、良かったんじゃないか?」
「……まあ、そうね……」
そう話していると、体力が尽きたのか、コロボンが倒れて、消滅した。
消滅した場所に、同じ白色の羽が二枚現れたので、その二枚もバッグの中に入れる。
「よし、これで三枚目、これで依頼完了だな」
「そうね、じゃあ早速戻りましょう……って……」
「ん? どうした? リム」
「ね、ねえ……コウ……道順、覚えてる……?」
「え……?」
「いやね……コロボンの捜索して、動いていたでしょ? で……どっちの方角がユーグレストだったのか、解らなくなっちゃったのよ?」
「それって……砂漠のど真ん中で、迷子って事じゃないか?」
「あはは……そうなるわ……」
「……ちなみにリムは、どっちの方角に行けばいいと思う?」
「えっと…………あっちかな……」
「俺は、あっちだと思うんだが?」
俺とリムは、反対方向を指差していた。
「この場合、どうする?」
「…………よし、私はコウを信じるわ、コウの指差した方向にとりあえず進んで見ましょう? 進んでみて、砂漠が広がっていたら、間違いだったって事で」
「あ、ああ、そうだな、とりあえず、行って見ないと解らないしな?」
俺とリムは、そう決めて、指差した方向に行ってみる事にした。
一時間後、運が良かったのか、草原に出た。道は合っていたらしく
リムも「ここなら、ユーグレストの町まで知っているから、大丈夫、コウを信じてよかったわ」と言っていたので、どうやら……無事にユーグレストの町へ戻れそうなので、ほっと、一安心したのであった。
「依頼を受けたいのだが?」
私はここ、ユーグレストの町に戻ってきたので、換金所にいた。
そう言えば……コウはリムと一緒になって、依頼をやっているんだったな?
一体何の依頼をやってるんだろうな……まあ、私が気にしたって、しょうがないか……そう思っていると、マックが
「レイン様、今日はどちらの依頼を引き受けますか?」
と言って来て、依頼書を提示してきた。私は、その依頼書を見て、どれにしようか……と考える。
一番高いのは、このメタルウィザードの討伐か……
一応詳細を聞いてみようと、そう思ったので、私はマックに
「このメタルウィザードの討伐って、どんな内容なんだ?」
そう聞くと、マックが
「レイン様……この依頼、一人で受けようと思っていますか?」
「まあ、そうだが……」
「でしたら、やめた方がよろしいかと思います、この依頼、メタルウィザードは、危険指定の魔物です。なので、この値段となっているんです、ちなみにですね? この依頼を受けた貴方と同じ剣士の方がいましたが、依頼品を持って来る事はなく、失敗しております」
「……その失敗した剣士はどうなったんだ?」
「多分ですが、亡くなっているかと、そのぐらい危険な依頼なので、引き受けるのでしたら、せめて魔術師がいないといけないと思います」
「そうか……そのぐらい危険なら、やめとくか……じゃあ、これにする」
私は、別の依頼「シグルンの荷物搬送」にする事にした。
「かしこまりました、では少々お待ち下さい」
マックが奥の部屋に行き、数分後、大きい箱を持ってきた。
「これが荷物になります、この荷物をシグルンの町の冒険者ギルドの店員に渡して下さい、期限は四日までとします、渡した証として、証明書をあちらの店員に書いてもらい、それをここの換金所に持ってきて下さい、その証明書の確認が取れ次第、換金したいと思います」
「解った、この荷物を持っていけばいいのだな?」
「はい、ではよろしくお願いします」
そう言ったので、私は荷物を持ってみる。重さ的には、大きい盾と同じぐらいの重さか?
まあ、このぐらいなら持ち運びは可能だが、魔獣が現れた時
剣で応戦しずらいな……出来れば、戦わずに無事に着けるといいけどな?
私はそう思いながら、換金所で受け取った荷物を、シグルンの町へ輸送する事にしたのであった。




