やっぱり好き
今思えば、なんであんな奴好きになったのかと後悔する時がある。
もし、君に出会ってなかったら、今の私はきっとこんなに傷ついたり、
泣いたりしなかったと思う。
でも、もし、君に出会っていなければ、
こんなに、嬉しくなったり、
愛しくなったり、しなかった。
今の私は、後悔と、ありがとうという気持ちが混ざり合って、
よくわからないけど、でも、私は君に出会えてすごく幸せでした。
今思えば、なんであんな奴好きになったのかと後悔する時がある。
もし、君に出会ってなかったら、今の私はきっとこんなに傷ついたり、
泣いたりしなかったと思う。
君と出会ったのは小学2年生のときだった。
あの時は憧れていた男の子と一緒に帰っていて、
その時に突然現れたのが君だった。
最初の印象は「ムカつく人」
だった。
君はいつだって、偉そうで、俺様で、
すべてが私の嫌いなタイプ。
こんな人に関わることはないと思っていた。
まさか好きになるなんて夢にまで思わなかった。
君をすきになったきっかけは小学3年生の時だった。
出会った日からずっと、顔をあわせるたびに喧嘩になって、
仲だってよくなかった。
ますます私の嫌いなタイプになって、
3年で同じクラスになった時は本当にどうしようかと思った。
あるとき。私が男子にいじめられてる時に君が言ったあの一言がすごく、優しくて
びっくりした。
君はいじめてる男子に向かって、
「こいつも仲間に入れてやれよなんで入れてやらないんだよ」
その時私の中で何かが動いた気がして、
だって、君からそんな一言が出るなんて思ってもいなくて、
いつも、意地悪そうに喧嘩を売ってくる君が優しいところなんて見たことがなくて、
その時始めて「結構やさしい奴なんだな」って思った。
その日から君のことを見るたびに意識し出して、
すこしだけきみのことを見る目が変わった。
でもこの時はまだ気がついていなかった。
告白をしたのは小学4年生の時。
夏休みだった。
4年生になって、クラスが離れたとき、
なぜか分からないけど、すごく「嫌だ」って思った。
君と一緒に下校するとき「ずっとこの瞬間が続いて欲しい」
ってずっと思ってた。
この時始めて気づいた。
「私、あいつのこと好きなんだな」
って。。。。
最初はすごく否定した。
だって、なんだか恥ずかしくて、
どう言えばいいかわからないけど、
すごく、もどかしくて、
わからなかったから、
感情にフタをした。
でも君を見ると
君と話をすると。
すぐに、感情が溢れ出してきて、
夏休みの間もずっと君のことばかり考えてた、
だから、私は夏休みの8月に君に告白することにした。
この時の私は直接告白するなんて考えられなくて、
自分の思いを書いた紙を君の家のポスターにいれた。
いれたとたん、ドキドキが増していて、
嬉しいような、不安のような気持ちが一気に押し寄せて来て、
その夜はずっと眠れなかった。
手紙を出してから、4日後。
君は私の家に訪問してきた。
あまりにも突然すぎて、アタフタして、
この時、嘘をつこうと思った。
あの手紙は冗談だよって
だって、今までの関係を壊したくなかったから、
このまま終わってしまったら不安でしかたがなくて、
だから、扉を開けたとき言おうと思ったけど。。。。
目の前に立っている君の表情は今までに見たことのないほどすごく真剣で
だけど、少し、顔が赤くて、
嘘をつこうと思ったけど、とてもそんなこと言えなくて、
頭が真っ白になって、顔がものすごく熱くて、
だから、ずっと何も言えないまま下を向いたまま。
そしたら、君がさきに口を開いて、
「俺のこと本気で好きなん・・・?」
「俺はお前のこと嫌いじゃない」
「その・・・・手紙とかおくってきてもいいから」
それだけ言うと君は「じゃあな」
って言って、帰った。
曖昧な返事で戸惑ったけど、私はとにかく君が来てくれたことが
すごく嬉しくて、仲のいい友達に真っ先に報告した。
告白してから、新学期が始まって、
私の胸はドキドキでいっぱいで、
君にあわせる顔がなくて、
図書室で私が本を探していると、
偶然君が向かい側の本棚にいて、本の隙間からお互い目を合わせて、
いつもの君なら目が会うとすぐに、喧嘩売ってくるのに、
この日の君は目をそらした、
私はなんだか気まずくて、
もしかしたら、このまま気まずい状況が続くんじゃないかって
ものすごく不安だった。
掃除時間。階段を掃除をしていた私に
君はいつもの調子で声をかけてきた。
その言葉で一気に緊張が解けて、いつものように、接することができた。
この時、一安心した。
いつも、私が怒ると、君は笑いながら、
私の機嫌を取ろうと一生懸命で
その姿がなんだか笑えてきて、
怒ってるのにいつも君のペースに巻き込まれていた。
でもあるとき、同じクラスの女子から
君の悪い情報を教えてもらった。
そのとき、そんなことしないって信じてあげることができなくて、
君から少し距離を置いた。
君は何度も私の教室に来て、またいつものように話しかけてくる、
でも、私はいつもと違って、冷たい態度をとった。
最初は君はいつものように、私の機嫌を取ろうとしていたけど、
次第に、どうして怒ってるのか聞いていた。
私は君に全てを話して一番言ってはいけない言葉をいってしまった
「あんたなんか嫌い二度と話しかけてこないで」
そう言ったあと、君はものすごく、険しい表情になって、
教室に戻っていた。
私はそんな後ろ姿を見つめることしかできなくて、
どうしてあんなこといったんだろうって
ものすごく後悔した。
だけど、恥ずかしさと君のことを信じれてない心が邪魔して
素直に信じることができなくて、素直に謝ることができなかった。
次の日。。。
君はまた私の教室に来ていた。
私は君の姿を見るなり、教室に入ろうとした。
そしたら、君に腕を引っ張られた。
「何」
って言おうとしたけど、その時の君の表情があまりにも怖くて
何も言えなかった。
君は「誰に聞いた?」
「俺はそんなことしてない」
そう言って、私を壁に押した。
私は壁に押されて怒りを感じて、何も言わずに、教室に入った。
昼休憩。。。。
私は君の教室をみた。
そしたら、君はある女子に殴りかかろうとしていた。
その女子は私に情報を伝えた女子だった。
びっくりした。
君があそこまで怒るなんて思わなくて、
ただただ、その現場を目撃することしてできなかった。
放課後。。。。
その女子に私は呼び出された。
その女子になにかされるのかと思ったがそうではなかった。
その子は
「この間の情報全部嘘なんだ、、、、ごめん」
って謝ってきた。
その瞬間、
私はどうしようもない罪悪感に駆られた。
どうしよう
あいつにひどいこと言った。
あいつにあやまらなきゃ
気がついたら、私は
走っていた。
息を切らしながら、
君の姿を必死に探した。
するとー
君がいた。私は「はぁーはぁー」
言いながら君に謝ろうとしたとき。。。。
「よぅ!なんで走ってきたんだよ?お前足遅いんだから」
そうやって笑いながら馬鹿にしてきた。
いつもなら反撃する私だけど、
そのときはびっくりした。
だって、もう私のことは嫌いだと思ってたから。
だから、ずっとなにもいえなかった。
君はそんな私に
「ほら、帰るぞ」
っていつもみたいに言ってくれた。
あの時謝ることができなかったけど。
でも、いつもみたいに笑って許してくれる君の優しさに甘えた。
ある日、
私はお守りを買った。
それはキーホルダーの中に四葉のクローバーが入っている可愛いキーホルダー
いつもカバンにつけてた。
それは私にとっての恋のお守りで
それをつけていると、君と楽しく話せてる気がして、
ずっとつけていた。
下校。。。。
私が歩道橋の階段を登ろうとしたとき、
君に呼び止められた
「おい待てよ」
私は振り向いて、
「何?」
って言った。
すると、君は手を差しだして
「これ、お前のだろ?」
その手の中にはわたしが大事にしていた。
四葉のクローバーのお守りだった。
「え!?落ちてたの?」
「うん」
「そっか、ありがとう」
私はそのキーホルダーを拾ってもらったのは
もしかしたらお守りの、
この四葉のクローバーのおかげなんじゃないかなって思った。
小学5年生。。。。
私はある女子に呼ばれた。
普段はあまり関わらない女子だったから、びっくりした。
その子は私に
とんでもない一言を言った。
「私ね〇〇に告白したの、それでねOKもらえたんだ!」
その瞬間私の頭は真っ白になった。
え・・・・・?
なにか言わなきゃ。。。。
だけど、
どうしてだろう?
人って本当に信じられないとき
何も言えなくなる。
私は必死に作り笑いをして
「そっか、よかったね」
って言った。
そして、私はしばらく、静かにゆっくり歩いた、
何も考えられなかった。
ただ、さっきの言葉が繰り返し、頭の中でリピートしてて。
気がつけば。。。。
泣いてた。
ただ、ひたすら走って
私の頭の中は
「どうして?どうして?どうして?
私が一番近くにいるのに、どうして私じゃないの?」
その言葉だけが私の頭を巡る。
自分の部屋に入って、
カバンを投げて、
ベッドに顔を埋めて
大声で叫んだ。
「なんでよ!!なんでうちじゃないん!なんであの子なの!?
こんなに好きなのに、なんでよ!!なんでよ!」
何回も叫んだ。
泣きながら、声が枯れるまでずっと叫び続けた。
次の日から私は君に合わす顔がなくて、
避け続けた。
でも君はいつものように、接してくる。
その度に私の心は悲鳴をあげる。
(彼女に話かければいいじゃん、なんで私に話しかけるの)
ずっと心の中で言い続けてた。
君のことを見ると、
いつも君の隣にはあの子がいて、
二人で見つめながら
ニコニコしながら話している姿を見ると、
ものすごく、悲しくて、
一人になる度に泣いて。
もう、君の隣には私はいられないんだ
って思った。
ある下校。。。
君はまたいつものように、話しかける。
私は感情が溢れ出してつい、君言った。
「彼女がいるんだからだめでしょ」
笑いながら言ってやった。
すると、君は
「は?付き合ってねぇし」
そうやって嘘をついた。
でも、私が何回もちゃかすと、君は
参りましたみたいな顔して
「ぁーそうだよ」
って言った。
それを聞いて、また泣きそうになる私。
だけど、がまんした。
だって泣いてしまったら
君は困る。
だから泣かなかった。
ひたすら、笑いながら
「よかったじゃん~キスしたりせんと~」
ってちゃかした。
君は頬を赤らめながら
「やめろ」
といった。
その姿をみて私は
ずるい
そう思った。
隣りに入れるあの子が
あいつの特別な子
そう思うとやっぱり、腹が立ってきて
最後は嫌味ぽっく
「お幸せに!」
って言って、走って帰った。
こうして、私の恋はいったん幕を閉じた。
あれから私は6年生になった。
結局私は君のことを諦めずにいた。
6年生になっても、君は私に話しかけてくる、
もう、どうでもいいと思ってた。
でも、ある日私にとって嬉しいことが起きる。
私はあいつの彼女と同じクラスだった。
無論彼女は私のことが嫌いだったみたいだ。
でも、ある日私は聞いてしまった。
A「ねぇー最近彼氏とどう?」
「え?自然消滅したよーもう好きじゃないし」
(え・・・・?)
それを聞いた私はびっくりして、
それと同時に嬉しさがこみ上げてきて。
まだチャンスはあるって思った。
それからというもの
ライバルもいなくなり、5年の時よりもあいつとは親しくなった。
そして、今でも忘れることができない、運動会。
運動会当日。
6年生の種目で入場門に並んで待機していた。
すると、後ろから肩を「トントン」とされた。
「誰だろう?」
と思いながら振り向くと、頬に誰かの人差し指が当たる。
「え?」
と思い、その人に目をやると・・・
「あ。。。。」
君だった。
君は笑顔で
「引っかかった~」
って、
だからつられて私も笑ったんだ。
そして、運動会も終わり。
6年生は準備係として、残って後片付けをしていた。
でも、私とあいつは2人で遊んでた。
たまに先生にも怒られたりして、
でもね、
このとき思ったんだ。
「一生この楽しい時間が続けばいいのにな。。。。」って
季節は夏。
私は友達と廊下でいつものように話をしていた。
すると、あいつがきて
「お前さ夏祭りの太鼓やる?」
「え?太鼓?」
「そうそう、てか、一緒にやろうや!俺一人だと寂しいし」
「え。。。。」
私は嬉しすぎて言葉がでなかった。
だって今まで話すと言ったら喧嘩するぐらいなもので、
いつも、なんらかの係りがかぶったりすると、すぐに
「こいつと一緒とかまぢ嫌だー」
って言うくせに、
今日は誘ってきたから。。。
もちろん「うん」
ってうなずきたかった。
でも、私は町内会に入っていなかったから。
「うん」とは言えなかった。
だから代わりに
「じゃあ、応援しに行くね」
と言った。
本当は一緒に太鼓やりたかったけど、
でも、応援しに行ける。
私は嬉しくなった。
夏祭り。。。。
私は友達と君のことを探した。
「いた!」
君はちょうど、太鼓を叩いた。
「かっこいい。。。」
「え?なんか言った?」
「ううん!なんでもない!行こっ!茶化してこよう~」
私と友達は君のところにいった
「頑張ってるじゃん!」
「お?見ろすごいだろ~」
「はぁ~?何言ってんの」
私はずっときみが太鼓を叩いてる姿を見た。
そしてそのあとも私たちはずっといつものように、喧嘩をしてた。
ただその時間だけが楽しくて、
すごく楽しくて。。。。
それから一週間ー
私はいつものようび、あいつとふざけ合っていた。
すると、友達が来て
「ねぇ!ここで今後夏祭りあるじゃん?みんなで行かない?」
「えっ!」
びっくりした。
だってみんなでってことはもちろんあいつも一緒ってことだし。
でもあいつが「ok」出すわけない。。。。
そう思ってた。。。
そしたら
「俺はいいぞ、野球が早く終わったらだけどな」
(え!?いいの!?)
もう私は驚きと嬉しさが隠せなくて、
だからすごい笑顔で
「うちもいいよ!!」
っていった。
こうして、私たちは一緒に夏祭りに行くことになった。
夏祭り当日ー
「あ、〇〇ちゃん!」
「おっ!浴衣じゃん!うちも浴衣だけど(笑)まぁ今日は気合入れてきた♪」
「だよね、今日はあの人も来るしね」
「うん!」
私たちは話しながら待ち合わせ場所へと行った。
すると、そこには、すでにあいつとその友達がいた。
「よっ!ってなんだその格好」
「え?浴衣だし!そんなんもわかんないの?時代おくれ~」
「は?うっせー俺のなトムとジェリーの方がかっこいいぞ!」
皆「「「「。。。。。。。」」」」
「かっこいい・・・・?トムとジェリーがぁ!?」
「は?何笑ってんだよ!かっこいいだろ?」
友「まぁ、いこうよ」
「「「そうだねー」」」
「おい!無視するな」
私たちはふざけ合いながらも祭りへと向かった。
「よおーし!おい〇〇!射的勝負しようぜ!」
「いいよ!絶対うちが勝つもんね!」
「は?俺が勝つし!」
私と君は射的で勝負をした。
本気で勝負をした結果
みごと私の勝ちだった。
「やったー!かったぁー」
今まで勉強も何一つ君に勝てなかった私が唯一勝てたのだ。
君はものすごく悔しそうだった、
でも最後は笑い合ってた。
その瞬間の一秒でも楽しくて、
でけど、早い時間というものはあっという間に過ぎ去っていって。
卒業式ー
今日は卒業式だった。
中学に行ってもほとんど変わらないメンツだから、あまり、悲しくはなかった。
でも、やはり、大好きだった先生や、中学が違う友達と離れることは
やっぱり少し寂しかった。
「今日でここもお別れか。。。。」
たくさんの思い出がよみがえる、
君に出会ったことや、
喧嘩したこと
一緒に怒られたこと。
笑いあったこと。
全てが楽しかった。
そして、最後の日にね、
一緒に写真を撮った。
最後の最後まで私たちは喧嘩をしていたけど、
でもものすごく楽しかったよ。
今ではそう思う。