第9話 女子には愛を!男子には渋沢を!
まだ、私を押し倒さないの?ねえ?タダだって言ってるのにぃ!
悟はぜんっぜん、私を押し倒さない!
悟はぜんっぜん、私にさわろうともしない!
「ロリコンとか関係なく、キミの魅力がぼくにハマったんだよ」ってさあ、私が魅力あるって言ってるようなもんじゃん!その私が悟のソファーの隣に太腿ベッタリ密着して座ってて、悟のあそこがズボンの上からでもわかるぐらいギンギンになっているのに、なんで私を押し倒さないの?ねえ?タダだって言ってるのにぃ!ま、いいか!
シュリンプカクテルとやらを食べてみる。あ!美味しい!「悟ぃ~、シュリンプ、美味しいよ。食べさせてあげよう」とフォークで刺して悟のお口に無理やり入れる。素直に食べればいいじゃん?さり気なく右手を彼の太腿においてみる。ちょっとビクッとしたみたい。
「ね?美味しいね?これは海鮮料理ってことでいいのかな?それだと白ワインだよね!ワイン、ちょうだい!」
「未成年とホテルの部屋で二人っきりで、酒を飲ますなんて……」とブツブツ言いながらグラスにワインを注いでくれた。
「乾杯だよ!乾杯!」と彼のグラスにかっちんする。右手で彼の太腿を擦り擦り。またビクッとしたみたい。まだ、ガマンしてるの!?
「ねえねえ、カメラのSDカード貸してちょうだい。私も悟が撮影したのを見たいよ」
「ああ、わかった」と彼はカメラからSDカードを抜き出して私に渡してくれた。私はバックからタブレットを出して、Type-CのUSBカードフォルダーに悟のSDカードを刺した。データをみんなコピーしちゃう。DATEでソートした。今日のコミケのも含まれている。
「コミケで撮影したのもコピーしちゃった」
「え~」
「困るもんでも撮ってたの?」と左から右へスクロールしていく。数人撮影していた。「この子は『鬼滅の刃』の禰豆子。露出が足りない!胸の谷間をもっとみせないと!いまいちだね……この子は「ラブライブ!」の高坂穂乃果!……悟は制服モノにも萌えるんだ?……あ!今日のコスプレで一番人気のあった子も撮ったんだ……「ヱヴァ」の真希波のボディースーツ!この子、背が高くて八頭身近くあるよね?胸でかいね?Eカップかな?たくさん撮ったね、この子……あ!悟!この子、感じちゃってるよ!濡れたんじゃない?ジュワって。この写真!」
「そんなことがわかるのか?」
「だって、私、レズだもん。わかるよ。ほら、ポワンと口を半開きにしてる。目線が泳いでる。右手がアソコを触ってるよ。撮られたんで逝っちゃったんだね」
「そうなのか?」
「ウン。わかる。で、次が私……胸、ちっさ!……あ~あ、悟が撮ったコスプレーヤーの中で一番、体、貧弱じゃん!」
「またそういう自己肯定感の低いことを言う」
「どうせ、みんなに撮影会を持ちかけて、みんなフラレて、私は残り物ってことね!」
「ぼくは恭子にしか声をかけていません!」
「本当?……じゃあ、悟はやっぱロリコンなんだね!」
「……恭子が一番良かったから」
「だから、ロリコンでしょ?DやEカップよりもC(BとCの間とは言いたくない!)の私が一番好きなんだから……」
「違うって!」
と、話しながら、私は彼の太腿を擦り続けてる。顔も彼の耳に近づけて話しているから、私の息がかかっているはず。どう?そろそろ、どう?押し倒す?
「恭子、顔が近いよ」悟は顔を離して、私を押しやった。おい!失礼だろ!
「だって、わざとしてるんだよ!どう?まだ、私を押し倒さないの?ねえ?タダだって言ってるのにぃ!」
「ガマンしてる」
「なんで!女の子が、良いよ、やっちゃって良いよ、って言ってるのにぃ!」
怒った!サンドイッチをバクバク食べた。悟のサンドイッチも断わんないで口に放り込む。むせた。トーストなんだもん。ゲホゲホ。悟が赤ワインのグラスを渡してくれる。ゴクゴク飲んだ。ゲホゲホゲホ。ゲホゲホ。悟が背中をさすってくれた。お!やっと私の体に触った!
「悟、やっと私に触れてくれた!でも、むせてるんだから背中じゃなくって、胸をさすればいいのに!」
「普通、むせている時は背中でしょう。思わずさすっちゃったけど……」
「胸で良いのに!」
「胸なんて触れないよ。そんなことをしたらガマンできなくなる!」
「チェッ!どうせCカップ(BとCの間とは言いたくない!)だもんね!巨乳じゃないもんね!巨乳なら触ったでしょ?ね?ね?」
「そういう問題じゃない」
「まあ、いいや。じゃあさ、その間抜けな背中の左手で肩ぐらい抱いてよ!」
「え?……ああ、まあ、……」
多少は進歩したみたい。私の肩を抱いたので、私の顔が彼の顔にさらに近い。近いのに正面を向いて真面目な表情をしてる。
「恭子、キミの息がかかる……」
「そぉ?ねえねえ、私の息、どんな匂い?生臭い?」
「シュリンプ食べたからか?」
「違う!女子はねぇ、コーフンすると吐息が生臭くなるんだよ」
「え?なんで?」
「フェロモン出るからかな」
「それは経験を積んだ大人の女性が……」
「悟は女子のことをなぁ~んにも知らないんだね。アラフォーの女性だって、高校生だって中学生だって、セーヨクが高まって興奮すると吐息の匂いが変わるのよ。中学一年生の女子だってそうだったし、28歳の女教師だってそうだったもん」
「28歳の女教師?」
「ウン、隣の高校の女教師とやった時もそうだった。急にお口の匂いが変わるんだよ」
「教師と?教師と?」
「私、レズだって言ってんじゃん!良い女だったら年なんか関係ないの!女子には愛を!男子には渋沢を!でも、悟は別だからさぁ。ほら、私のお口の味を確かめたくない?ね?ねえ?」
「ガマンする」
「悟は強情だね。ねえ、女性に夢でも見てるの?中学生の女子でも高校生の女子でもセーヨクはあるんだよ」
「中学生の女の子が?」
「あったりまえでしょ!女子中学生も女子高校生も1日中、エッチなことしか考えていないんだってば!あれ?悟、まさか、ガッコは共学じゃないとか?」
「自慢じゃないが、小学校の後は、中学高校は男ばっかりだ。6年間一貫教育の男子校だったから。大学も理系の大学なんで、女子はクラスに2~3名だった」
「まさかまさか、ドーテー?それとも商売女としか経験がないとか?」
「違う!大学生時代、ガールフレンドとした……」
「それ、今でもその彼女がいるとか?」
「卒業して別れた」
「じゃあ、経験一人だけってこと?」
「違う!入社して、同じ課の先輩とした……」
「じゃあ、同じ課の年上の先輩が今の彼女?」
「彼女と言うわけじゃない。たまにデートして、たまにエッチする」
「それはセフレと言うけどね」
「いいや、セフレじゃない。気が合うんだ」
「でも、将来結婚するとかじゃないんだよね?それ、セフレだよ」
「……まあ、ぼくの話は良いよ」
「良くない!じゃあさ、私を抱いて、悟の三人目の女にすればいいじゃん?タダなんだから」
「ダメだ!17歳の女子高生と関係を持つのは……」
「ガマンするというの?まったく!据え膳食わぬは男の恥だよね!悟、名刺をもう一枚ちょうだい!」
「え?いいけど」
私は悟の名刺の裏に書き込んだ。「これ、私のスマホの番号、LINEのID、私のメアド!もう、悟が抱いてくれるまで何度でも会う!……でも、撮影会は渋沢5枚ね。エヘヘ。悟も!スマホとLINEとメアドをちょうだい!」悟がしぶしぶ名刺に書いて渡してくれる。
「もうね、悟が私を抱いてくれるまで何度でも会うわよ!会うのよ!それとも、Cカップの低身長のロリ顔の女子コーコーセイと二度と会ってくれないの?会ってくれないなら、手当たり次第、男をひっかけて、渋沢を巻き上げてやるんだからね!」
「わ、わかった、わかったよ」




