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ー17ー

「なんで、書類が許可されないのかと思ったら、そういうことか…」

 大柄な上官は、ツカツカと私に近づいてきた。

「君、なにを隠し持っている?」

「え?」

 大柄な上官が私の目の前までやってきた。心なしか胸を凝視されているような気がするんだけど…。

 もしかして、うちの上司が私に託した物の事を言っているのだろうか?

「隠している物を早く出しなさい」

「なんのことですか?」

 まるで、相手は私が胸に何かをしまっていることを知っているかのようジリジリと詰め寄ってきた。

 大柄な上官が、私の肩に手を置くと、そのまま私のシャツを掴んで両側に引っ張った。

 筋肉が自慢そうな男が引っ張ったシャツは簡単に散り散りになり、私の上半身があらわになる。

「きゃーーーーーーっ!」

 私は、自分の上半身を抱え込むようにしゃがみ込んだ。

「私の部下にもこんなに綺麗な女がいたら、仕事に対する取り組みも前向きになったんだろうが」

 私の目の前にかがんだ上官は、私の両手を掴むと私を床へ押し倒した。

 両手を相手の大きな片手に拘束された私は、もう片方の手でむき出しになった胸を触られていた。

「ひっ………………」

 声を出したら隣の部屋にいるソルトさんは助けてくれるだろうか?

 上官の命令に真面目な彼は、この部屋に来てはくれないかもしれない。

 私が、なんと叫んだらいいのか頭を悩ませていた時……

ザンッ!という、何かが空をなぐ音がして、私の視界の全部に羽根が舞い降りてきた。

「悪いんだけど、俺の部下に手を出さないでもらえないかな?」

 剣を持った上司は、偉い人の背中の羽根を切り落としてしまっていた。

「な、な、何をしている!!」

「アンタがこの部屋に帰って来ることを俺は待っていたよw」

 大柄な人から怒鳴られているというのに、うちの上司はなんだか嬉しそうだ。

 助かった…と思う半面、シャツがビリビリになってしまった今、上半身を隠すものがなくて困っている私へ、上司は自分の上着を私へ放ってくれた。

「さて、アンタがいま持っている書類はなんだい?」

 上司に聞かれた瞬間、大柄な男は自分が持ってきた書類をビリビリに破いてしまった。見られたら何か困る事が書いてあるのだろうか?

「総務に行ってきたらね。アンタがいま破いた書類のコピーがあったんだけど…」

「!!」

 そこは、うちの上司が一枚上手だったみたいだ。大柄な男の顔は青ざめている。

「俺のハンコではないハンコが、その書類には押されていたんだけどさ……心当たりあるよね?」

「なんのことだか」

 大柄な男は、しらをきるつもりらしい。

「まーいいや、それでアンタは本物のハンコを探すために、もう一度この部屋にきたわけだ」

「そもそも本物のハンコってなんだ!」

 確かに、上司の話をまとめると偽物のハンコと本物のハンコが、この部屋にはあったということだろうか?

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