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「ともすれ、どこへ行きましょうか?」
私がソルトさんに質問すると、ソルトさんのなかでは行く場所がもう決まっていたみたいだった。
「まずは、中庭にいきましょう」
なんで、中庭なんだろう?とくに有休を与えられたけれどすることもないので、ソルトさんの指示に従った。
これでは、私の休日に付き合うというよりは、ソルトさんの休日に私が付き合っているみたいな感じになってしまいそうだ。
「さっき、奴はいったいココで何をしていたんですか?」
ちょうど自分たちの部署の窓の真下にあたる場所へやってきた。
「このへんにいましたよね?」
「なんか、木の枝を折ってナイフで何かを作っていたみたいなんです。…えーと、この辺の枝が切られてしまっていたような………あれ?元に戻されてる?」
たしかに、木の地肌が出てしまっていた部分は、元の枝に再生されていた後だった。
「器用に再生魔法でもかけたんでしょうか………」
ソルトさんは上司のとった行動をたどっている様子だ。
「あの…これって、もしかして現場検証ですか?」
「リリナさんは、サスペンスがお好きなのですか?」
サスペンスってなんのことだろう?
「えっと?」
「僕はいつも必死に上司を追い掛けるアナタが、休日をもらったからといっても休んではおられず、今日の上司の事が気になるのかな?と思いまして」
あれ?ソルトさんの休日ではなく、やっぱり私の休日にソルトさんが付き合ってくれている?のかしら。
「たしかに、気にしないようにするのは難しいかもしれませんね…」
「いまもちゃんと会議に出たのか不安なんですよね?」
「……はい」
まるで、心の中を見られてしまっているみたいだ。
「それじゃー今度は、僕についてきてください」
「はいっ」
ソルトさんの後を歩きながら、私はずっと疑問だったことを聞いてみることにした。
「あの、ソルトさんは上官とは付き合いが長いんでしょうか?」
「んー?どうでしょう。僕も他の部署から流れてきただけなんで、30年とかそんなもんだと思いますよ」
「そうなんですね」
普段とても息が合っているような気がしているけれど関係性としては、浅い方らしい。
「リリナさんみたいに新しい人が来ても、すぐに辞めちゃうことが多いので…あの人からしたら長く一緒にいるほうなのかもしれないですけど、僕の場合は好きなことをやらせてもらっているって事のほうが大きいので」
「パソコンのことですね!」
「まー…そうですね…(僕の仕事は基本的にハッキングですけど」
ソルトさんと喋りながら、とある場所にたどり着いた。そこは、私がまだ一度も入ったことのない場所だった。
例によって、私たちが持っているパスを使って部屋に入る。そこには、たくさんのテレビのようなものがいくつも置いてある部屋だった。
「ここが僕が、いまの部署にくる前の部署なんです」
「そうなんですね。ここは…いったい」
テレビの映像には、いろんな人が会議や仕事をしている姿が映し出されている。
「ここには、天界の全ての監視カメラの映像があるんです」
「へぇ!」
私は、そんな場所があるなんて今まで知りもしなかった。
「ちなみに、奴が会議に参加しているのは、この映像ですね」
「…………え、会議の相手って…」
そこには、信じられない映像が映し出されていた。




