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保土ヶ谷ゾンビ
横浜駅から数駅の保土ヶ谷区に住むゾンビの話。
片手鍋に水を入れ火にかける。
折ったパスタを鍋の中に入れ、その間にニンニクを刻みとツナ缶を開ける。
茹ったパスタとニンニクとツナ缶を丼の中で混ぜ、適当に味付けをして完成。
台所に立ち、ガツガツと食べ丼を空にする。
換気扇の動く音。
屋外でバイクが走り去る音。
子供の声。
隣人の挨拶。
自分には関係ない音から世界が1秒1秒と進んでいることをゾンビは確認する。
「今日は何をするか……」
保土ヶ谷区に住むゾンビは今日の予定を1人全裸で考える。