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保土ヶ谷ゾンビ

「おはようございます、時間ですが行けますか?」


ドアが開けられると同時に女性が声をかけてきた。

「はい、大丈夫です……」

財布、スマホ、ハンドタオルと最低限のモノしか入っていないバックを確認しながらゾンビは答える。

既に彼女は歩き出しており、ゾンビは急いで鍵を閉め彼女に追いつく。


駐車場に車が止まっており、彼女は助手席、ゾンビは後部座席乗り込む。


「おはようございます! 」

明るい元気な口調で運転席の女性が話しかけてくる。

ゾンビは「おはようございます…… 今日もよろしくお願いします……」と返事を返す。

女性は返事を聞いていないのか一瞬の間もおかず、話続けているがそれはいつものことだ。

「じゃあ、行って」と助手席の彼女が指示を出す。



彼女達はゾンビのボディーガードだ。

定期的な健康診断の為、ゾンビを施設まで連れて行く係だ。

最初は電車やタクシーで向かうと言ったが、事故事件に巻き込まれそこからゾンビの事がバレるのを避ける為にこの形になった。


助手席に座っているのが犬塚さん。犬塚直美さん。

黒髪のショートヘアで刑事ドラマに登場する女刑事の様な女性だ。


運転席で運転しているのが犬山さん、犬山真由さん。

小柄で茶色のロングヘアを結んでおり明るくよく喋る女性だ。


年齢は聞いていないがお互い20代で「直美さん」「真由」と呼び合っていることから

犬山さんの方が年上みたいだ。


しばらく車を走らせると後部座席を見ずに犬塚さんが声をかけてきた。

「いつもので良いですか?」

「はい……」とゾンビは答える前に車のスピードは上がっていった。


彼女たちは車の中でよく喋る。

8割ぐらいは犬山さんだが、ゾンビが後部座席に乗っていること、今が仕事中であることを忘れているのでは?と思う程よく喋る。

またその分よく食べる。

ゾンビを施設まで連れて行く時は毎回ハンバーガーで店頭から山の様に両手で持ってくる姿は、ちょっとしたパーティの準備の様だ。

「おまたせ」と犬塚さんが車のドアを開け乗り込んでくる。

犬山さんにハンバーガーの入った袋を預けシートベルトを締める。

その後、袋を受け取ると中から紙袋を1つゾンビに渡した。

「ありがとうございます……」

すぐさま体を前に向け「じゃあ、行って」と車が走り出す。


そこから車内は鳥の給餌の様だ。

運転しながら「ハンバーガー頂戴」と催促する犬山さんの口に犬塚さんがハンバーガーを差し出す。

当然、犬塚さんも自分の分を食べる。

食べながら、飲みながら、喋りながら車は進んでいく。









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