〜運命の歯車は動き始めた〜
「アリス・アンガレッド!貴様との婚約は破棄させてもらう!」
(またか)
と内心私は思っていた、だって14回目なんだ、毎回どう行動しても婚約破棄、婚約破棄、
そう、殿下の隣にいる女は男爵令嬢、殿下とつりあうはずないしうまくいくとも思えない。
私を落としれた汚い女、だけどその汚い女に殿下を奪われたのは私だ。
もう、こんなループには疲れたよ、、
「さぁ!お前の罪つ!私の愛しき人っ!アリア・ノーリアがすべて教えてくれるだろう?」
殿下から見ていると私が悪女、アリアが聖女にでもみえているのでしょう…
「教室に閉じ込めたり、っ…トイレにいても水をかけられましたっ…
大事な物も隠されてっ…ぅう…」
心底尊敬する、どうしてここまで演技がうまいのだろうか?
そもそも公爵家の私と縁を切っても殿下にいいことはないだろう?
「そんなことやってませんよ」
認めなかったことに驚いたのか殿下と民衆は睨んできた。
だって事実ですもの。
なんで殿下は、みんなは、私を一度も信じてくれないの??
なにもしてないのに。
一度も、だれもアリアの言葉を信じて疑わない。
「いまさらなにをいっているっ!お前の悪行はすべてわかっている!」
『なにもわかっていないのは殿下でしょう?』
その言葉は飲み込んだ、
だって愛していた、何回かのやり直しで失った恋心でも、
つらいものはつらい、努力して、
優しく平等にして。
だけど、だけど、まるで彼女がヒロインだと言わんばかりに運命は決まっていた。断罪されて、私は国外追放だ。
そのはずだった。
「断罪だっ!罪を認めろ!お前は国から出ていけ!未来の妃に嫌がらせをしたのだ!」
私が反論しようとしたところで違うひとの声が響いた。
「ロバート・ノルエル、私の愚弟が、少しは黙れ、お前は継承権第2位のただの間抜けだ王になどなれるわけないだろう?」
低い声、ぱっ振り返ると第一王子がいた。
私はこの状況に焦っていた。
(なぜ今回はルートが変わったの??いままで第一王子はこなかったでしょう!?ルートがかわって、断罪がつらくでもなるの??なんで、なんで?
私の不幸な運命は変わるかも、なんてね
「はっ間抜けな顔だな、それでもさっきまで偉そうに婚約者を攻めてたやつの顔か??そうだな、お前の罪を読み上げてやろうか??
ちゃんと証拠付きで。
心当たりがあるのか第2王子(2人殿下がいると分かりづらい)は青ざめた。
「というかもうアリスとは婚約破棄済みだろう?」
「あっ.あぁ‥」
これからどーしよかななんて思っていると突然第一王子は私の前に跪いた。
(んんんん???な??なんで…)
私が焦っていると第一王子は口を開いた。
「オリヴィア・ノルエルはあなたに婚姻を申し込みたい。」
「は?」