表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法学園と鬼氣使い(ヤンキー)  作者: みっしゅう
第1章『全てはここから始まった! 最強の日本人ヤンキー 異世界の魔法学園に転移!』
35/96

第34話『メイプルとの修行』

「はぁーっ…!うォラッ!」

 ヒロトはオーラを纏い、腕に集中させて力を込めてメイプルに殴りかかった。

「ふっ…!」

 メイプルは身体強化の魔法によって、それを腕を交差して容易に受け止める。

「やるやないの!昨日に比べて対応がはええぞ!」

「それにしては余裕綽々って感じだなっ」

「せやでぇッ…──ぇえエいやあッ!!」

「んのァ…!」

 メイプルのパンチがめり込むのを、ヒロトは腕に力を込めて、オーラを一気に蓄積させる。


 その腕でメイプルに殴りかかると、メイプルの交差した腕を殴った瞬間、とてつもない威力となり、爆発した。

「なにっ…!」

 ヒロトにとっても、これは予想外だった。

「おうっ…」

 なかなかのダメージが入ったらしく、メイプルは満足そうに笑っていた。


「──はっはっ!たった5日で随分と成長したのぉ」

「へっ…だろう?」

 だが、これでもメイプルは呼吸すら乱さない。

 そして生徒会のみんなやカリンの実力も、あのトーナメントからもほとんど未知数である。

「5日間でこれだけの特訓もこなせるようになるとは、これは驚きました…」

 カリンもヒロトに、ペットボトルの水を差し出して言う。

 ヒロトは思い返すように言う。

「始まった頃はひどかった。メイプルのパンチを受けられずに顔面にめり込んで気絶するわ、シャワー中のところをスズーカに覗かれるわ、メイプルへの怒りのあまり昼食中握ってるコップを割るわ──」

「かなり苦労してたみたいね…」

 カリンが苦笑いしていると、生徒会の中でスズーカだけが目をそらしていた。

「俺たち止めたんスけどね…」

「なんかヒロトがタイプみたいで…」

 ソードもピースも止めたらしいが、目を離した隙にやられたらしい。


「でも、ヒロトくんの筋肉は日を増すごとにすごくなってますよ」

 スズーカが言うそれには、カリンも興味があるようだ。

「…見てもいい?」

「べ…別にいいけど…」

 ヒロトは上のウェアを脱いで上半身を見せる。元から素晴らしいナイスバルクは、5日間にわたる超ハードな特訓によって、驚くほどに進化を遂げていた。

「すごっ…どうなってるのこれ」

「筋肉ってこんなキレイにつくの…?」

「腕の筋肉もすごい…」

 フラワー、チーサン、アキニームという美少女3人に躯を見られるのは正直照れくさい。

 だがカリンだけは、少しだけ様子が違った。


「ヒロトくぅん…スゴいですねぇ、この筋肉…」

「ッ!?」

 ヒロトは驚く。

 舌舐めずりをするカリンは、ヒロトを優しく抱いて脇腹を撫でた。

「ちょっ…何だっ!?」

 状況の察せないヒロトに、メイプルは笑って言う。

「すまんのぉヒロト、カリンはムキムキの男に目がないんや…」

「生徒会は随分と個性派だな──っていうか、いい加減離してくれねえか!?」

「もう…しょうがないですね…」


 ヒロトがようやく解放されると、そのジムに一人少女がやって来る。

「特訓中失礼します…」

 ラビットだ。

 彼女はヒロトの特訓の調子が気になるらしく、カリンに質問する。

「ヒロトさんの調子は順調ですか?」

「かなりいいですよ。お互いに少し油断するだけで、足元を掬われるくらいに」

「…」

 そして、ラビットはヒロトと再び見つめあう。

 生徒会もこの二人の関係には、どこか興味がありげだった。


 だが、ラビットはそこから目をそらし、話を続ける。

「どうやら、学園長がわたくしとヒロトさんに、学園長室に来てほしいと」

「学園長が…──ヒロトくん、ラビットさんと一緒に向かって」

「お…おう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ