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魔法学園と鬼氣使い(ヤンキー)  作者: みっしゅう
第1章『全てはここから始まった! 最強の日本人ヤンキー 異世界の魔法学園に転移!』
32/96

第31話『トレーニング場』

「ここが、二人のトレーニング場よ」

 カリンがドアを開いたその先にあった光景に、ヒロトとラビットは驚きの声をあげた。

 ボディービルダーなら血涙を流すほどの充実した設備。スポーツジムなどの比ではなかった。

「どうやってこんなものが…?」

 生徒会の中から、フラワーとチーサンが答える。

「えっと、学園長が生徒全員で体力を向上させるって意味でトレーニング器具を用意したんだけど…使わなかったって」

「こんだけのハードな器具を使うのも少ないしねぇ」

「マジか」

 これだけの充実した器具を活用しないのは、ただの宝の持ち腐れであろう。

「それでもいいでしょ?ヒロトくんの…その自慢の筋肉を鍛え上げるには」

 カリンがヒロトを見て言う。


「…ふっ、そうだな。──えーっと」

 ヒロトの目に止まったのは、パンチングマシーンであった。

「どうやって使うんだこれ」

 ヒロトが考えていると、生徒会の中からソードとピースが出てきて、そのパンチングマシーンを殴る。

 かなり強めにいったらしく、132,127と表示されている。

「生徒会っつうだけあって、結構強いなぁ」

「へっ、だろう?」

 誉められて嬉しそうな二人の次は、カリンも本気でやってみる。

「よいっしょっ!」

 スコアは、91。ヒロトは結構驚いていた。

「えっ、結構あるな」

「そうでしょー?──ラビットさんもやってみる?」

「は…はい!」


 ラビットも思いっきり拳を握り、思いっきり叩く。

「えいやっ」

 気の抜ける声とともに、パンチを叩き込む。

 小さな音とともに表示された数値は、36。

「フっ…」

「あんまりもの殴らないんですよ!」

 鼻で嗤うヒロトにぎゃあぎゃあと抗議するラビット。

 それを見るみんなは、かなり愛称がいいのではないかと思っていたのだが。


「じゃあヒロトさんやってくださいよ!」

「いいよ?」

 ヒロトが腕に力を込めると、その腕が筋肉で膨らむ。深呼吸をし、足を後ろにやる。

「おうらっ!」

 パンチングマシーンが大きく震え、数値が表示される。

「…405…!?」

「どうなってんの…」

「わたくしの…18倍…」

 困惑する生徒会一同とラビット。


「どきいやヒロト。次はワイの番や」

 みんなが驚愕するなか、メイプルもヒロトを退けてぶん殴った。

「アーっりゃあーッ!!」

 表示された数値は、449。

「くっそーっ!敗けたぁー!」

「どうやお前ーっ!」

「──恐ろしい次元で争わないでくださいっ!」

 ラビットはヤ◯チャ視点で感想をあげることしかできなかった。


 ヒロトとラビットは、カリンにそのジムを通った奥へと案内された。

「ここが、一番紹介したいところよ」

 ドアを開けると、そこにはさらに下に続く階段があった。

 それをみんなで一緒に降りると、またドアがあった。

 カリンはそれに鍵を通し、開ける。

「まだ暗いわね…」

 そこは暗くて何も見えなかったが、カリンは少し奥に進んで電気をつける。

 ──カチッ

 明かりがつくと、その向こうには想像以上の光景があった。


「うおーっ」

「…!」

 これには二人して驚く。

 そこには、ひとつのトラックグラウンド半分にも負けないような、恐ろしい広さの大広間があった。

 二人は階段を降りて、そこに立つ。

「いいところだな」

 そこで、カリンがひとつ教える。

「実はこの石煉瓦製の床とか壁には、壊れにくくなるように(まじな)いがかけてあるの」

「おおっ…じゃあ、よっぽどのことがねえと壊れねえってことか」

「核兵器ほどの威力でも滅多に壊れないわよ」

「…」

 唖然とするヒロトとラビットに、カリンはニコニコするのだった。

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