表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法学園と鬼氣使い(ヤンキー)  作者: みっしゅう
第1章『全てはここから始まった! 最強の日本人ヤンキー 異世界の魔法学園に転移!』
30/96

第29話『10組のみんなの反応』

「大丈夫かなあいつら…」

 10組のドアの前に立ちながら、ヒロトはどうやって顔を見せようかと悩んでいた。

「あいつらが逃げ惑うことがあるとマジで恐いんだけど」

 本当にそういうことがあるのがなぜか想像できた。

 メイプルに怒りを高められ出てきた鬼神は、かなりの恐怖の対象になったはずである。

「どうするかね…──ん?」

 ヒロトは、ドアが空いてそこからコウとキサク、マーニ、サルマ、アシュが覗いていることに気付く。

「た…ただいま」

「「「「「おかえり…?」」」」」

 別に気にせず出迎えてくれた。


「──どっ…どこも怪我してないやんけ!?」

 キサクとみんなはヒロトの体を見回して驚愕する。

 鬼神のオーラを染み込ませ傷を回復したのだから、当然である。

「──あのオーラ何やったん!?マジかっこよかったんやけど!」

「いろいろと突っ込みどころの多い反応だが今回は大歓迎だぜマーニ」

 ヒロトのオーラは、その怒りの対象に恐怖を与える技だ。周囲のみんなには、巨大な鬼が現れたようにしか見えない。

「なあ、あれって何だったんだ?」

「…俺の中に宿ってる鬼神。怒りで発動すんの」

「ツッコミが追いつかねえな」

 だが、ヒロトはみんなを見て言う。

「──…でもよかった。お前らがあんまり怖がってなくて」

「…え?」

 ヒロトが心底嬉しそうに笑うのを、みんなは不思議そうに見つめていた。

「まあとにかく、これからもよろしくな!」


※その次の日…


「じゃあ、今日の授業はここまでだな」

 ガンダーの言葉で、みんなが背筋を伸ばす。

「よしヒロト、食堂行こうぜ。キサクも」

「ええやよ~」

 だが、とうのヒロトは何かソワソワしていた。

「どしたん?」

「…ごめん、今日は無理っぽい」

「え!?どうして」

 キサクは尋ねるが、返答はない。

 釈然としない二人。


「えへへっ…ご飯っ!ご飯やぁ♡…──ウワァアアアアアアッ!!」

 夕飯に意気揚々としてドアのぶに手をかけたマーニは、布を裂くような悲鳴をあげた。

「どうしたマーニ!?」

 転がったマーニに駆け寄ったみんなも、思いっきり絶叫した。

 ドアの小さな窓から覗けた光景に驚いたのである。


「ヒロトぉおお出て来いやぁああッ!!」

 そこにいたのは、窓にに顔面を押し付けるメイプルだった。

「うるせえな!迷惑を考えろ!」

 ヒロトが乱暴にドアを開けると、10組一同はメイプルの後ろにもいる信じられない面子に目を見開く。

 ムーン家の生んだ天才ラビットに、昨日恐ろしいまでの実力を見せた、カリンを含む生徒会。

 10組だけでなく、この学校の生徒が大きく驚いていた。

「弥上くん、約束の時間ですよー」

 生徒会長カリンが呼ぶと、それにヒロトが出てくる。


「…これはいったいどういうことだ?」

 ガンダーですらも、訳のわからない様子である。

「俺こいつらと用事があるんすよね」

「「「「「──“こいつら!?”」」」」」

 10組はヒロトから出たその一言に騒然とする。

 生徒会は一切食いつかなかったが、ヒロトはその面子の中に平気で混じっていった。

 メイプルを先頭にしたその一列は、生徒たちの間をたびたびすり抜けていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ