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魔法学園と鬼氣使い(ヤンキー)  作者: みっしゅう
第1章『全てはここから始まった! 最強の日本人ヤンキー 異世界の魔法学園に転移!』
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第27話『鬼神のオーラ再び』

 ラビットも、コウもキサクも、生徒会の全員すら、それに言葉を失う。

 カリンもメイプルも、突然一歩後退した。

 そこで他と違った反応を見せていた者が一人いた。

「…ヒロト…くん」

 クレアはただ一人、その鬼の出現に溢れんばかりの涙を流していた。

 ただしその理由は、恐怖とは別にあった。


「…フゥ…」

 ヒロトがため息をつく。

 すると、鬼神のオーラは消え去った。

「「「「…?」」」」

 予想外のそれに、ラビットやクレアやコウとキサクら10組、メイプルとカリンも含め、全員が呆気にとられた。

「…何でやめたんや?」

 ヒロトは、落ち着いた目元でメイプルを見つめた。


「──そうだ、北校舎から生き残れたのは、このオーラがあったからだ…」

「…」

 ヒロトはメイプルに近づきながら続けた。

「確かにこの力は強力だ…でも、だからこそ無闇に発動するものじゃない。…俺が北校舎でこれを使ったのは、自分の力ではレベル12の実力には及ばなかったからだ」

「だからしがらみを切らんかったんか」

「ああ。俺がこの力を出すことで、きっと誰かが傷つくんだよ…」

 その言葉の意味を知るラビットは、なんとも言えない表情になってしまっていた。


 ヒロトはメイプルに近づいて、どういうわけかメイプルに手を差し出した。

「これは…どう言うことや?」

「せめてここは…引き分けってとこでどうだ?お互いの実力はわかったっつうことで」

「…まあ、ええやろう」

 メイプルは、ヒロトの手を握り返した。

 すると、ヒロトの口角が歪んだ。

「…っと、言うと思ったかー!」

 ヒロトは目を開けて笑うと、防御魔法を解いていたメイプルの頭に、思いっきりの頭突きをしてみせた。

 ──ごチンッ!


「痛ったあーッ!」

 痛む頭を抱えながら、メイプルはヒロトを見直す。

「どうだクソ女ッ!これでおアイコだぜ!」

 ヒロトも腫れた頭を抱えながら、ニカッと笑っていた。

 そしてメイプルも…──

「ひひっ…──アーッヒャッヒャッヒャッ!」

 その二人は、呆然とする一同と似つかず哄笑していた。


「──その勝負、そこまでっ★」

 その場にいた全員が、その声のした方に目を向ける。

 スタジアムの高台には、リズレがたっていた。

 困惑する一同の中には、ヒロトとラビットも含まれていたが、カリンとメイプルは驚かず、予想的中といった様子だった。

「ヒロトくん、そしてラビットくん、カリンさんメイプルさんと一緒に来てちょうだいね☆」

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