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魔法学園と鬼氣使い(ヤンキー)  作者: みっしゅう
第1章『全てはここから始まった! 最強の日本人ヤンキー 異世界の魔法学園に転移!』
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第25話『メイプルの挑発』

 ヒロトはメイプルの言う通り、スタジアム上に出た。

 コウとキサクも、当然困惑している。

「な…何でヒロトなん?」

「お…俺に聞くなよ」

 この状況に至った理由を知るものは、当然いなかった。

 ヒロトは、恐らくメイプルとカリンだけが知っていると睨んでいるらしい。

「ふっ…」

 メイプルとカリンは、ヒロトを興味深げに見据えていた。


 ヒロトがキョトンとしていると、後ろからラビットが言う。

「何やらかしたんですか?謝るなら今ですよ!」

「いやいや、心当たりがな…──あれ?」

 言いかけてから、ヒロトは自分が10組編入の際に行った暴力と、ラビットの風呂に突撃したことを思い出した。

 ヒロトはラビットに顔をぐっと近付け糾弾した。

「えっ…ちょっ!近いですってばっ」

「お前、まさか風呂の一件についてバラしてねえだろうな…!」

「そんなことするわけないでしょ!わたくしだって恥ずかしいじゃないですか!」

「…鬼神のこと、喋ってねえよなっ」

「喋る理由もないじゃないですか…!」

 ヒロトはラビットの無実を知って、なおさらこの戦いの意味がわからなくなった。


 他の生徒会が困惑しているのを見る限り、生徒会が絵を描いた計画ではないようだし、この二人だけの計画とは思えない。

 誰かが裏で糸を引いているのか。

「安心せえヒロト。ワイがお前の力を確かめたくなったってだけや。指導とはちゃう」

「で…でも、何で10組の俺なんかに」


 ──騒然とするスタジアム…

 2組でその様子を見るクレアは、一層驚いていた。

「なぜ、ヒロトくんが…」

 クラスメイトの一人が、クレアに質問する。

「知り合い…?」

 その質問に、クレアは短く答える。

「はい…そんな感じです」


 ──メイプルは、続いてさらに言った。

「ああ、そこのヒロトってやつ」

「…?」

「ラビットとの共闘を勧めたのは、お前とラビットの実力が互角だったからやないで」

「どういう意味だ…」

「簡単や…──お前じゃあワイの相手はつとまらん言うとんねん」

「なっ…」

 ヒロトは、その少女の挑発に少しカチンときた。


 それでもなお、メイプルにさらに反論する。

「ふっ…結構ナメられたもんだな。俺の実力を知ってて言ってんの──」

「知っとるでぇ」

「!?」

 メイプルは口角を吊り上げながら言う。

「体術にいたっては防衛兵とドスコイやのに、魔法がまったく使えんっちゅうことで10組に入ったんやろ」

「…何でそれを」

「さあな~?」

「…くっそぉーっ!」

 人をおちょくる態度ばかりの少女に、ヒロトはいよいよ怒りに耐えかねた。

「その息や…──おい、ラビットさんよ」

「はっ…はい!」

「ヒロトと組んで、フルパワーでかかってこいや」

「フっ…フルパワーですか!?」

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