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言い訳

「俺はな多分お前に俺を重ねていたんだ。

いや今の俺ではないか。昔の俺をだ。

気持ち悪いだろ?それでお前が昔の俺と同じ道を

進もうとしているのが見ていて辛かった。

それはきっと過去の自分を見ているようだったから

それから解放されたかったから君の気持ちも考えず

無理な提案をした。そうだよな。友達に自分の病気

のことを話せばいいなんてそんなの勝手な意見だよな。」



「重ねていた…?過去の自分って…?」



「俺もお前みたいにさ人から勘違いされて貶められて立場を失ったんだ。いや水野は病気というコントロール不可能なものが原因だったけど俺は違うか。

俺は自分の頭を過信しすぎたんだ。だから簡単なことに気がつかず騙された。」


水野が今どんな顔をしているのか分からない。

俺はずっと床を見ながら話しているのだ。

多分自分の辛い過去を思い出すのが辛いからだ。


それだけじゃない、いつまでも過去の自分を受け入れられず引きずっている自分が気持ち悪くて仕方がない。


それに水野へは何を言っているのか分からない

具体性のないことばかり言っている。これでは俺の気持ちが伝わるわけがない。


もし本当に水野と分かり合いたいと思っているのなら

しっかりと過去なにがあったか伝えるべきだ。


「あのさ、もしよかったらだけど何があったのか聞いてもいい?」


やはり水野も具体性のわからない話を延々されてどこかやり切れないものを感じていたのだろう。


「ああ、もう過去のことさ。構わないさ。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


俺が中学三年生の頃だ。

運動は全然出来ないけど勉強は常人より上だった。


成績は学校ではトップクラスだし全国的に見ると中の上くらいだ。


俺には幼馴染がいた。家が近くて幼稚園の頃から

一緒に遊んでいる幼馴染が。


名前は園町結衣、いつも一緒に登校する仲だった。


しかし付き合ってはいなかった。

いや付き合うことができなかったのだ。


勿論俺は少し好意を抱いていた。それは恋と呼んでいいものかは分からないほどの好意だったけど。


しかし結衣には中学三年生になって少しした時に彼氏ができたのだ。


ここは幼馴染としてお祝いするべきところなのだろうが俺はそれを素直にできなかった。


少しでも好意を抱いている相手が人と付き合いだしたのだ。


そんなの素直にお祝いできるはずがない。

でもそれでも不自然に思われたくなくて毎日一緒に登校していた。


結衣は彼氏と学校へ行く道が一切被っておらず俺と仕方なく登校しているだけだと思うが、俺は複雑な気持ちだった。


勿論今まで一緒に登校してきたものだからいきなり彼氏ができたからと行って登校できなくなるのは少し寂しいものだと思っていたから一緒に登校できているのは嬉しい。


でも結衣は彼氏がいるのだ。

なのに俺がまだ朝二人っきりで登校するなんて悪いのではないか、そんなことを思ったりして素直に喜べない。



ここは普通朝登校しないべきだっただろう。


俺はそう決断するべきだった。

しかしできなかった。


結衣と少しでも関わる時間が減ってしまうのではないかと考えると踏み出せなかったのだ。


そのせいで結衣の彼氏から反感を買い

自分の首を締めることになると俺さ考えもしなかった。

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