襲撃後...
「ボスヲカエセ!!」
大きくなったポチが女の消えた場所へと飛び掛かる
なだらかな放物線を描きながら、少し離れた場所へと着地
スタッ!
満面のドヤ顔で、毛の無い尻尾を振りながらコチラを見ているポチ
殴っても許されるよね?
知らない女に突然両親を拐われた
辺りは土煙が充満し壊れた建物から街の人々が這い出してくる
「坊ちゃん、一先ず移動しましょう!」
ミスト達の父親に腕を引かれ地面に開いたクレーターのような穴を避けその場を後にする
少し離れた建物の脇道に入り一体何があったのか事情をミスト達の父親に尋ねる
「お二人のお供をして、市場へと向かっていた所、背後から声を掛けられたんです『約束を何故破ったのか』と。突然私は吹っ飛ばされて、後はご存知の通りです」
「約束?」
「ええ、確かにそう聞こえました。でも!坊ちゃんもご存知の通り、トリンシァ様は生まれた時から悪虐非道の厚顔無恥、天上天下唯我独尊、触るもの皆なぎ倒す!魔王も真っ青の、鬼、悪魔!いや、言葉では言い尽くせない程の外道中の外道!そんな人に今更約束なんて!守らせる方がどだい無理って話ですよ!!」
おっさんにめちゃくちゃdisられる母ちゃん
腹が立つより少しだけ恥ずかしい
まぁ、母ちゃんに万が一の事が有るとは考えられないが襲った犯人と何処に連れて行かれたのかを調べないといけない
母ちゃんに貰ったピアスは襲われる前に母ちゃんが機能停止をしていたので使い物にならないが...
たしか?
「ポチ」
俺たちの話に飽きたのか大股を開きながら金○を毛繕いしていたポチに声を描ける
「ナンダ?」
「ポチの耳にも母ちゃんから貰ったピアスが付いてたよな?母ちゃんに呼びかけて欲しいんだ」
「フネヲオリルマエニボスガツカエナクシテッタ」
抜け目のない母ちゃんに連絡手段を失う
「坊ちゃん、どうしましょう?」
「う〜ん、まぁ母ちゃんの事だから、万が一の事は起こらないとは思ってるけど。探すにしても手掛かりがなさすぎる」
「アンとサーラを待って、ミスト達と合流してから探すしか無いな」
文無しなので移動も出来ないし
「取り敢えず港へ戻ろう」
俺達は来た道を引き返し港へと歩き出す
母ちゃんと父ちゃんは一先ず保留だな
コロナ怖い
志村けんさん大好きでした
ゆっくり休んで下さい




