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メイドごーれむと異世界転生  作者: じゃこさぶろう
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悲しき性

軽快に進む船の横、浮輪をロープで釣竿にくくり付け、弾ける笑顔で引く父ちゃん


浮輪には、オレンジの花柄水着とサングラスをかけたポチ


とても楽しそうだが、海面に浮かぶ黒い影が近づいてるぞ


母ちゃんは船尾にいて、とても悪い顔で笑っている。両手を前に出しながらぶつぶつと呟いているところから、何か良からぬ事を企んでいるんだろう


相変わらず平和だ

アンとサーラを置いてきぼりにしてから、何度となく俺の耳のピアスが水色に光り魔法陣を描こうとする


その度に母ちゃんが慌てながら走って来て邪魔をしている


2人には悪いが、母ちゃんが拗ねるとめんどくさいので放置している


2人なら直ぐに追いついて来るだろう





2日目

未だに追い付いてこない?

船の速度は母ちゃんが魔術で補助をしているが、そんなに無茶苦茶なスピードではない


珊瑚を採りに行った時のサーラの泳ぐスピードならとっくの昔に追い付いているはずだが??


あのスピードは短距離でしかだせないのかも知れない



甲板に無理を言って並べて貰ったサマーベットに寝転びながら、まったりとする俺の前を、大きなサメに尻尾の毛を毟り盗られたポチがとぼとぼと歩いている



危うく丸呑みされる所だったな

父ちゃんが気付いて力技で引き上げたけど、尻尾にサメをぶら下げたポチは、サメを釣るための餌にしか見えなかったぞ


泣くな泣くな

尻尾の毛はまた生えて来るさ


釣り上げたサメは、母ちゃんとオッサンの手によって綺麗に解体され、母ちゃんの腰のポーチに吸い込まれていった


項垂れるポチをお腹の上に乗せ

心地よい風に吹かれる


快晴の空

明日には港に着きそうだとの事

母ちゃんが作る昼飯の匂いが漂ってくる


料理の腕は甲乙つけ難いアンと母ちゃん

ただ....



こう....



なんて言うか....


大きなお尻を触りたい


見た目は10代中頃だが中身は40代だから

エロスが.....


ポチを撫でよう

心は癒されるが何か足りない


「母ちゃん、アン達がまだ追い付いて来ないけど、何かしたの?」

「え!............し...してないわよ?????」

俺から目を逸らし下手な口笛を吹く母ちゃん


嘘が下手なのは変わらない



はあ〜おっぱ...

ポチを撫でよう


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