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メイドごーれむと異世界転生  作者: じゃこさぶろう
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姉妹攻略法

木の家から俺たちの方へ走ってくるミストはお尻を叩かれ頬を抓られしたのだろう頬とお尻をさすりながら俺の背後に隠れるように座り込む


「アレッグスーだすけでよ〜」

目に一杯涙をためながら懇願している


姉が右手に弓を持ち叫びながら坂眉を立てミストを追いかけてくる


「ミスト!今日という今日はお姉ちゃん許さないからね!お父様にきっちりと叱ってもらうからね!」


白髪を振り乱し右手に持った弓を振り上げながらミストを追いかけてきた姉、かなり怖い


俺の背後でミストは俺の服をがっしりと掴みながら恐怖に慄いている

「ひっ!ひぃ〜!お姉ちゃんごめんなさーい」


「今日という今日はお姉ちゃん許さないからね!」白髪の少女は右手の弓を振り回している


「お父様にきっちりと叱って貰いますからね!」

左手から銀色に輝く鳩が


「お父様にしっかりとこの事を届けなさい、いいわね?」白髪少女は鳩に口を寄せて何かを呟いてから大空へと鳩を放つ


「ひっ!」俺に抱きついて隠れるミスト


白髪の少女は俺の方をジト目で睨みながら

「貴方がアレックスね?私の妹をタラし込んで無理矢理旅に同行させているハーフエルフ!貴方も絶対に許さないからね!!」


その言葉に驚きながらミストを見ると、そっと目を逸らす。コイツは...


「まぁ、ミストのお姉さん取り敢えず落ち着いて話をしましょう」俺はテーブルに新しい椅子をアンに出してもらいながら座るように促がすと同時にアンの耳元で小声で


「デザートのフルコースを用意してくれ」と指示を出す。アンは意図が分かったらしく悪い笑顔で頷きながら了解を示す


テーブルについたフォレスはこちらを睨みながら説明を求めてくる

「で?どう言う理由で湖の管理をしている妹を連れ回しているの?。確かにのこのことついて行ってる妹にも悪い所はあるけど。貴方の理由を教えてくれるわよね?」


「そうだね、理由か...取り敢えず。アン飲み物をお出しして」

「かしこまりました坊っちゃま」

アンは透明のデカンタにフルーツアイスティーを入れ俺達の前に置く


「フォレス様どうぞ」

アンはフルーツアイスティーと一緒に様々なデザートを目の前に並べていく


アップルパイの上に溶けたキャラメルとホイップクリームを添えて

紅茶のシフォンケーキには甘く煮詰めた栗

パンケーキでバナナと生クリームを包みバナナソースをかけた一皿

プリンアラモード

小さなシュークリーム

焼き林檎

などなど、20種類以上のアン自慢のデザートがテーブルの上に並ぶ


先程まで唇をプルプルと震わせながら怒りに彩られた瞳は目の前のデザートに釘付けになっている


「えっと、これ食べても良いの?」フォレスが子供のように、見た目は中学生位だが、尋ねてくる


右手に持っていた弓は何処にしまったのか瞳を輝かせて俺の返事を待っている。


「いいよ、お姉ちゃん♩アンのデザートはとっても美味しいんだから♩」いつのまにか俺の後ろから姉の隣に座りアンが並べたデザートを自分の前に取り寄せている。


「どうぞ、フォレスさんの為に作ったんだから食べて下さい。ミストはダメ!」俺の言葉に驚愕の表情のミストが油のキレたブリキのおもちゃのようにギギギと、こちらを向く


「な!なんでよ!!」

「ミストはお姉さんに嘘ついたからその罰だよ!」


「ひ!ひどいわ!!アレックスこ〜んなに美味しそうなデザート前にしてそんな事言うなんて!!鬼!そうよ鬼よ!!」


足元では特別に作られた骨のオヤツをバリバリと幸せそうな顔でポチが食べている


「おねが〜い!アレックス!私にもオヤツちょうだい!」ミストは両手を合わせて拝みながら


口の周りに生クリームをこれでもかというほど付け「うわぁ〜!」「なにこれ!美味しすぎっ!」

などと口にする姉の感嘆を恨めしそうに睨んでいるミスト


「アン、出してあげて」

「かしこまりました」

俺はやっぱりミストに甘いよな〜と思いつつデザートを仲良く楽しんでいる姉妹を眺めている


少し短いですが宜しければ評価頂ければ幸いです

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