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メイドごーれむと異世界転生  作者: じゃこさぶろう
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姉妹

「貴方達!まさか精霊攫い!」

白髪の少女はこちらを驚愕の表情で睨みながら何処から出したのか虹色に光輝く小さな弓を手にしていた


「動かないで!」

少女は何もない空間から光輝く矢を取り出し弓を構える


アンに動かない様に注意をして俺達は両手を挙げて敵意のない事をアピールする


「まったまった、もしも攫うつもりなら気絶している時に動けないように 縛ってるよ」

少しだけ呆れながら俺は少女に勘違いを正す


白髪の少女は少し間を置いてキョトンとした表情を経て納得する

「それもそうね、ごめんなさい。最近湖の管理を任されていたはずの妹と連絡がつかないのよ。あの子は抜けたところがあったから多分人間に攫われたんだわ。」


嫌な予感がする

ミストと出会った、確か、イーグノ湖。ミストがあそこの管理を任されていた。なんて話は聞いていない


たしか、居心地が良いから俺に住む様にとか言っていた気がする。隣を伺うと同じように首をひねっているアンと目が合う


「そういえば、名前を言ってなかったな。俺はアレックス、君の名前は?」

「あ、ごめんなさい。フォレストフィアー。フォレストでもフォレスでもどちらでも良いわ」


「で、君の攫われたかもしれない妹はどんな子なの?」

「名前はミストラル、髪は私と違って金髪なの。湖の管理をお父様から任されていたのだけど最近連絡がつかないのよ。貴方達、さっき冒険者って言ってたわよね?妹の捜索をお願い出来ないかしら?多分....攫われて奴隷にされたんだわ!」


アンの推測通りミストの姉のようだ

ミストはアンのご飯に釣られてついて来たんだが


「さて、どうしよう?」

アンを見ながら尋ねる

「本人を呼ぶのが一番かと?」

アンは当然と答える


「そうだね」

俺はそう答え玄関の方へ歩いていく


少女はお願いを聞いて貰えないのか?と少し悲しそうな顔をしているが少しだけ待っていてと声をかける


玄関の扉を開き

「ポチーー」

大きな声でポチを呼ぶ


森の中からポチの鳴き声と引きずられながらこちらに帰ってくるミストの声が聞こえてくる


白髪少女のフォレスが玄関にやってきて様子を伺っている


少しの時間を置きポチに引きずられながらミストが木の家へと戻ってくる


「ちょっとポチ!危ないじゃないの!」

「ドロ!ヨンダカ??」

尻尾を千切れんばかりに振るポチとポチの首に抱きついたまま怒っているミスト


ミストは引きずられた時に衣服に付いた葉っぱや土を払いながらブツブツと文句を口にしている


その姿をフォレスは呆然としながら見つめている

「ちょっと....ミスト?貴女何してるの??」


その言葉を聞いてやっと姉の存在に気が付いたミストは

「あ!.....えっとぉ...散歩?」

姉から目を逸らし気まずそうに答えるミスト


「そうじゃないでしょ!なぜ湖の管理をほっぽらかしてここに居るの?連絡もよこさないで!!」


はたから見ていると少女に怒られている女性とてもシュール


「いや、ち、ちがうの。それは...そのぉ〜」

気まずそうに言い淀むミストはこちらを見て助けて欲しそうに目で合図を出している


「あ!アン。姉妹の久しぶりの再会らしいから邪魔しちゃわるいから俺達は外で待っていよう」

「それがよろしいですわ坊っちゃま。庭先をお借りして紅茶でも入れますわ」


俺たちはいそいそと玄関から外へと抜け出す

驚愕の表情でミストは俺の服の袖を引いていたがその手を振りほどき玄関の扉を閉める


久しぶりの姉妹の再開だゆっくりと語り合ってもらおう


閉めた玄関からは姉の叫び声と妹の謝る声が響いているが俺たちは無関係を装い紅茶とケーキを頂く


やがて、バシバシと叩く音とミストが泣き叫ぶ声が聞こえてくるが関わったらややこしそうなので放置する


「このアップルパイはいつ食べても美味しいな。」俺の言葉にアンは微笑みながら


「ありがとうございます」と頬を染めながら答える

アンが自分のケーキをフォークに刺して

「はい坊っちゃま、あ〜ん❤︎」


イチャイチャしているところに

玄関の扉が勢い良く開きミストがこちらに走ってくる


「アレッグス〜だすけで〜」

ミストは泣きながら俺の背後に隠れる


「ミスト!今日という今日はお姉ちゃん許さないからね!お父様にきっちりと叱ってもらうからね!」白髪のフォレスが右手に弓を持ち怒りながらこちらにむかってくる


「ひっ!ひぃ!」つねられたのか頬を腫らしたミストは怯えた声を上げて俺の背中に隠れる


「アレックス!たすけてよ!!」

目一杯に涙を溜め込みミストは俺に訴えかけている


はぁ、姉妹ゲンカは二人で解決してほしいんだけど

少し短いですが宜しければ評価頂ければ幸いです

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