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メイドごーれむと異世界転生  作者: じゃこさぶろう
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幸せな夜

家を俯いて出て行ったエデンは

吹っ切れたように胸を張り家へとたどり着く


「親父はいるか?」

どこか雰囲気の変わった若者に戸惑いながら使用人は主人の所へと案内する


「どうしたエデン?」

うつ伏せに寝転び父親は尋ねる、どこか気落ちした様子の父親は息子の変化に気づくことも無い


「親父、俺の結婚の事だけど」

「また、その話か、もう聞きたくない黙ってワシの言う通りにすれば良い」


「いや、そうじゃ無くて結婚はするよ」

「おお、やっと分かってくれたのか?」


「ああ、その代わり愛人を持つことを許してもらう」

「そんな事別に構わん、そこは夫婦の問題だからな二人で話し合うといい」


「明日には花嫁が挨拶に来るはずじゃ頼むぞ」

「ああ、分かってる」


「これでアーザル商会も安泰じゃ」

若い男が去り

一通り海水浴を楽しむ


ポチの犬かきはかなり早い何故か「ボス、ヤメテコワイ」などと言っているので母ちゃんに何かされているのだろう


俺は前世の記憶にも無い美人二人との海水浴

たとえ人間じゃ無くてもいいじゃない


背中に抱きつくアン柔らかい感触を楽しみもう一人の美女ミストを追いかける、自然と笑顔になり幸せ一杯に周りからは見える事だろう


不意に足元に人魚が現れる

さっきの別れ話をしていた人魚だ

せっかくの楽しみを邪魔され少し不機嫌なアン


「エデンと何を話していたの?」

足元でこちらを見つめ問いかけてくる巨、巨ぬぅが「いや、大した事じゃないよ?」


「私の事何か言ってた?」

どこからか見ていたのだろうか?アンが冷たく答える「振った男の事が気になるの?」


「振ったんじゃないわ!」

頭を大きく振る一緒に揺れるものに目を奪われそうになるが「え?振られたって言ってたよ?」


「彼の事を思うと.....」

泣き出しためんどくさいなぁ


こっちは他人の情事に関わらずに美人の水着と感触を心ゆくまで堪能したいのにあーあメンドクセ


「話を聞こうか?」

「.....うん」

あーあメンドクセ


せっかくの感触を泣く泣く手放し近くの岩場に移動する。気づいたポチが高速で追い掛けてくる


人魚は岩場に腰掛け話し出す

「エデンの事は本当に愛しているの、愛しているからこそ私は身を引いたのよ」

「なぜ?」


「だって、愛する人の子孫を作る事が出来ないのよ?私と一緒にいる事が彼を苦しませるの!」

「彼がそう言ったの?」


「彼は優しいからそんな事言わないわ、でも分かるの!私と居たら彼は不幸になるわ」

人魚は大きな声で泣きだす


「彼はそんな事望んでいなかったよ、君と一緒に居たいって話してた」

優しく諭すように話し掛ける


「人間だって子供がいない夫婦は沢山いるんだ。でも不幸だなんてそんな事ないよ人それぞれ幸せの形は違うからね」

人魚は泣き止みその瞳は宙を舞い何かを探しているようだ


「私、やっぱり彼が好きなの!忘れられないの!」何かに気付いたように強く言葉にする


「彼も同じ事を言っていたよ」

「もう一度彼に会いたい!」


「大丈夫、また逢いに来てくれるよ」

「なぜ??」


「彼の君への気持ちは本物だったから」

「..........ありがとう」

最後にそう告げて人魚は海へと戻って行った


長い間話し込んでいたので

辺りは夕暮れ近くになり人々も宿へと戻って行く


せっかくのバカンスが台無しになったな

夕陽が沈む海を眺め岩場に座りとなりに腰掛けるアンを見ると瞳を閉じて口を突き出している...


可愛いかった

結い上げた青紫の髪の毛、夕陽に染まった白い肌、真紅の水着、黒縁眼鏡が似合う


頭の後ろに手を回しこちらに引き寄せてキスをする、長く長く甘い全てが溶け合うような


唇を離し艶っぽく微笑むアン

背後から「あたしも」ミストが同じく瞳を閉じて待っている


こちらもやはり可愛い


一つにまとめた金髪は夕陽にキラキラ光り

白い肌によく映える紺の水着白いラインが入っている、細く長く伸びた手しなやかな身体のラインがとても魅力的だ


左手で柔らかなアンを抱きしめながら右手でしなやかなミストを引き寄せるアンとは違う感触を確かめてその小さな唇にキスをする


全ての感触が二人は違うアンは柔らかくミストはしなやかな筋肉質決して硬くはなく程よい弾力を持っている


全ての思考が停止しているようにミストと長いキスを交わす


唇を離すと二人は両方から抱きつきそれぞれ俺の手を握る、俗に言う恋人繋ぎ、目をハートマークにしながら「坊っちゃま♩」「アレックス♩」

「一生離れ(ない)ませんわ」


「ああ、離す気は無いよ」最高にいい雰囲気を...


「ドローオレモオレモ!!」いつもの通り馬鹿犬が飛び込んでくる


「きゃあ!」「い、いたい」

二人を押しのけ俺を押し倒して顔中舐め回す


俺は両手を取られているので抵抗できずにされるがまま、く...くさい


その後宿に帰り水浴びをして汚れを落とし、夕食の準備に取り掛かる


魚介に飽きたのでお肉が食べたいとリクエスト


山鹿のパスタ

山菜と山鹿を炒めたパスタ


ジャガイモのサラダ


鳥肉のクリームスープ


アンのレパートリーは幾つくらいあるのだろう?


ポチは塊の骨つき肉を何もつけないでソテーした物を食べていた。一人だけ別メニューは可哀相か?とも思ったが尻尾が全力で振られているので問題無いようだ


デザートには街中で見つけた南国の果物のコンポートかなり酸味の強い果物が砂糖で煮る事でまろやかな甘さと爽やかな風味が味わえる


ミストとポチは貪るように食べていた

お腹壊すぞ


紅茶を楽しみ一休みして部屋に戻る


昨日は疲れもあって取りやめていた解呪をミストに頼むその方法をミストに尋ねる


「なあ、ミスト?」

「なあに?」少し眠そうにミストが答える


「いや、解呪を今日からするんだろ?」

「あ、ああそ、そのことね」なぜか、しどろもどろに答える


「いや、その方法を聞いて無かったからさ何か準備がいるのかなって?」

「えっと...あたしの心の準備ぐらいかな?」

なんじゃそりゃ


「痛いの?」

「アレックスは何にも無いよ気持ちいいくらい?」


「え?ミストが痛いの?」

「いや、痛いというかなんていうか」

何かごにょごにょと呟いている


「痛いんなら別にやらなくてもいいよ?」

「いや!大丈夫!痛くは無いから!」


「分かった、無理なら言ってくれよ無茶だけはしないでくれ」

「大丈夫、あたしに全て任せて」

そんなに気合を入れないとダメなのか?まぁ母ちゃんの呪は最上級だって言ってたしな


「あ、そうだ、解呪は選んでする事が出来るの?」早く大人になりたいからな!


ミストがバツの悪そうな顔で

「ごめんそこまでは無理、どの呪が解けたかは分かるんだけど選ぶ事は出来ない」


「そっか、いや大丈夫だよ。」

「ごめんね」


「じゃあ頼む」

「うん、アンとポチは少しの間部屋から出てくれないかな?」


「分かったわ坊っちゃまをお願いね、ポチ夜の散歩に出掛けましょう」

「ウンワカッタ」


アンとポチが揃って部屋を出ていく

「アレックス、服を全部脱いで」

「全部?下着も?」


「全部、脱いだらベッドに寝転んで」

ミストは後ろを向き俺の用意が終わるのを待つ


俺は言われるがまま全て脱ぎベッドに入りシーツを被ってミストに準備出来たと告げる


「アレックス、灯を消すわね」

ミストは部屋に備えてあるランタンを消す


暗闇の中スルスルと服を脱ぐ音が聞こえる

窓から入ってくる微かな月光に一糸纏わぬ姿のミストが浮かび上がる神々しい姿に見惚れる


「あんまり見つめないで恥ずかしいから」

「ごめん、見惚れてた」「もう!」


ミストはベッドに近づき俺の上のシーツをめくる

少しドキドキする


ミストは俺にまたがり俺を見下ろしている俺の下半身に伝わるしなやかに鍛えられた?暖かな感触に吹っ飛びそうな理性を抑える


ミストは俺を見つめながら「体の力を抜いて?恥ずかしいから目閉じてお願い」


恥ずかしそうに告げてくる俺は黙って目を閉じる


「動かないでね」

俺に抱きつき唇を合わせる


どこか厳かに静かに唇を合わせる

いつもの混じり合うようなキスでは無く唇を合わせるだけの静かなキスを長い時間続ける


30分くらい続いたキスから唇を離したミストが

「はい、終了!」満面の笑みで告げてくる


「ありがとう」俺はミストを抱き寄せてもう一度キスをする


無事解呪出来た事に安心したのかミストは俺に身体を預けてちいさく「よかった」と呟いている


からだを起こし俺に向き直るミスト

しなやかな胸を眺めながらミストに尋ねる

「どんな呪が解呪出来たんだ?」

このまま大人の階段を登るのか?


「えっと、いくつになっても義母さまと一緒に買い物に出掛ける事に忌避感を覚えない呪いね」

なんだそりゃ


『私の夢が!!』


「なんだその呪?え?そんなのが600以上あるの?」

「うん、大半がそんな感じだよ」


『母ちゃんの夢を貴方達は壊すのね!』

母ちゃんの声は無視


猛烈に脱力感を感じながらやり切ったミストを眺めている小ぶりな胸を揉みながら

「もう♩やん♩」などと可愛い声を上げるミストとイチャイチャしていると


扉が開きアンが消えている灯をともす

「坊っちゃま?何をなされているのでしょうか?」ジト目でこちらを見つめてくる


急に明るくなりミストの身体を灯が照らす

下も金髪なんだなどと感心しながら身体を隠すミストを眺めて顔を見ると?あれ金髪の一部が水色に


「いや、解呪が終わって喜びあっていただけだよ」取り敢えずそう答えると


何故か服を脱ぎ出すアン

灯に照らされるアンは見事な双丘を惜しげもなく出し全てを脱ぎ去る一糸纏わぬ姿に


やっぱり青紫なんだ、と感心しながらこちらに近づいてくるアンに見惚れていると

「坊っちゃま?最初はアンでございますわ」


ミストを押し退け俺の上に跨る

いや、無理だから呪で何も出来ないから


散々アンの愛を受けそれを見てヤキモチを妬くミストの愛も受けいつものように最後はポチが襲ってくる


そんな幸せな夜を堪能する

早く大人の階段を登りたい


如何でしょうか


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