チラリズムの美学こそ至高
人魚と人間の恋
どこにでもある恋愛話そんな話がここにも
人魚の女が惚れたのは街の商店の若い男
若い男は彼女の気持ちを受け入れ二人は恋人同士になる。
人魚は彼の将来を思い悩みやがて別れを切り出す自分には彼の子供を産むことが出来ない
嫌がる彼を涙ながらに振り切り二人は別れる
その彼に結婚が決まったと聞き一人波打ち際で涙を流す人魚
どこにでもあるような話
早朝、顔をバシバシと叩かれて眼を覚ます
両方の腕を枕に美女二人が眠る
誰が顔を叩いているんだ?
目を開けるとギンギンの股間を人の顔に叩きつける馬鹿犬が
どうやら寝惚けて俺の顔に腰を振っているみたいだ
「ちょ!ちょっとき、汚い馬鹿!やめろよ!」
腕を動かす事が出来ない俺は叫ぶ
その声に目を覚ましたアンが
「きゃぁ!坊っちゃまの可愛い顔に何をするの!」アンが馬鹿犬を引き剥がしミストに投げる
馬鹿犬はまだ寝惚けているのかミストの顔に腰を振っている
「きゃぁー!」
ミストはポチのキンタマを掴み放り投げる
壁に頭をぶつけ気を失いながらも腰を振り続けてるポチ幸せそうな顔をしている
顔を洗い服を着替えて
窓を開け海辺の爽やかな風を部屋に入れる
朝早いので浜辺にはまだ誰も居ない
アンはグレーのドレスにエプロン
ミストは水色のワンピース体の大きさを変えると服のサイズも変わってる魔術なのだろう
金色の髪の毛が風に揺れてキラキラしている
「なぁにアレックス?」
「いや綺麗だから見惚れてた」「もう♩」
「坊っちゃまわたくしはいかがてしょうか?」
「もちろん綺麗だ毎日惚れ直しているよ」
「坊っちゃまったら♩」
『うふ♩ママは??』
「さあ!ポチ散歩にでも行くか!」
「ワン♩」
時折聞こえる母ちゃんの声は幻聴だと思い込む事にした
砂浜をポチ、アン、ミストの三人で散歩する
誰も居ないと思っていると
人魚が一人砂浜に佇んでいた何やら泣いているよう近くに行き「どうかしましたか?」と尋ねる
オレンジの髪の毛白い肌、緑のウロコに覆われた下半身は物語に出てくる人魚そのものだった
泣いていた人魚は涙を拭いこちらを振り返る
その胸元にはアンをも凌ぐ強力な武器が二つ
芸術だこれは芸術だな
しかし、なんだか違和感が?何かが違う?
一体何が?....................!
そうか!隠れているから見たくなるのであって丸出しだと感動は少ない!
チラリズムこそが正義であって丸見えになると興味が冷めてしまうのか!
先人達が作り上げた文化には隠す事で興味を持たせるそんな高等なテクニックが隠されていたのだ
着物だから脱がせる事に意味があるのだ
最初から裸なら興味は半減だ!などと考えていると
「あの?聞いてますか?」
人魚の話を聞いていなかったようだ
後ろで何やら二人がヒソヒソ言っているが気にしない
「すまない考え事していた」
「いえ、大丈夫です。それじゃ」
そう言うと人魚は海へと潜って行く
ありゃ怒らせたかな?
「坊っちゃま?話が耳に入らない程見惚れていたのですか?」「アレックスのえっち」
二人の失礼な言葉に
「いや違うよ、気づいたんだ丸出しは駄目なんだって」「「え?」」
二人が同時に首を傾けている
二人の方を向き両手で二人の胸を揉みながら
「こうやって隠してあるから見たくなるんだって気付いたんだ!」
「坊っちゃま♩」
「もぅ、えっち」
『我が子ながら頭が痛い』
そうだ!そうなんだ!馬鹿な事を考えながら散歩を続ける
海は透明度が高くマリンブルー、真っ青な空と良く合っている色とりどりの魚が泳いでいた
ちらほらと観光客が現れ始め浜辺も賑わいだす
人魚の仕事は浜辺で過ごす人に飲み物や食べ物を売る海の家の様な仕事をしているようだ
海の中から活きた魚貝を取ってきて浜辺の職人が調理するそれを 砂浜のテーブルや船などへ運ぶ
トップレスの店員が料理を運ぶ怪しいお店
それが彼女たちの仕事らしい
人魚の男は?周りを見渡しても男の姿は見当たらない
仕事をしている人魚に尋ねると男は家で子供の面倒を見ているらしい主夫だな
「アン、俺達も少し泳ごうか、水着作れるか?」
「かしこまりました、直ちにお作りいたしますわ」一度宿に戻り朝食を食べまったりとしている間にアンは水着を作り上げる
俺は膝丈の青色の水着
アンは真紅のビキニ右に大きな薔薇の刺繍が入っている
太陽に煌く青紫の髪を結い上げ透き通るような白い肌、真紅のビキニ超絶ナイスバディ!最高!
ミストは紺のスクール水着
結い上げた金髪にこちらも透き通る白い肌、
紺のスクール水着シャープなボディライン後ろを向くと背中は大きく開き何故かTバック、こちらも最高!
丸出しの人魚よりもエロい
なぜかポチも水着を着ていた
頭にピンクのスイムキャップをかぶり花柄ピンクの犬用全身レオタードお尻から大きな尻尾を出し嬉しそうに振っている
アンとミストに最高だと褒め言葉をかけると
何か言って欲しいのかポチが目の前で
くるくると回っている
「ポチも似合ってるよ」と褒めると嬉しかったのか寝転び横に回転している
呪いのせいだとしてもこの犬の野性はどこに行ったのか?
砂浜にマットを広げ傘を借りて三人で寝転ぶ
ポチはダッシュで海へと向かう
いつもとは違う格好のアンとミストに見惚れていると「坊っちゃまそんなに見つめられると恥ずかしいですわ」
「あたしもなんか恥ずかしい」
「二人ともまるで女神様みたいに綺麗だよ」
「もぅ、坊っちゃま」「アレックス♩」
二人の照れてる顔は中々破壊力のある攻撃だな
二人とも泳ぐためなのか髪の毛を結い上げ頸が出ている、う〜ん見事としか言えない
そこに飲み物を売りに人魚がやってくる
トロピカルなドリンクを三つ注文して泳いでいるポチを眺める
「アレックス?また人魚見てるの?」
ミストがヤキモチを焼きながら尋ねる
「いや、ポチを見てるんだよ。もう人魚には興味がないな」本当の事を告げる
「嘘ばっかりえっち」「坊っちゃまったら」
二人は全く信じていない
俺は両腕に二人を抱きしめ顔をこちらに向け何も言わずに見つめる
焦れたのか「なあに?」「坊っちゃま?」
二人が少し顔を赤くして尋ねてくる
「二人の方が遥かに綺麗で魅力的だよ」
二人の目を見て真剣な顔で口にする
『くへ〜!ぱぱ!、度の強いお酒買ってきてやってらんない』
二人は交互に俺にキスして目をハートマークにしながら抱きついているそこへなぜかポチが飛び込んできて俺の顔を舐め回す
「ドロオレモオレモ!」
「いや、ちょっとやめろお前は雄だ! しかもくさい!」せっかくの良い雰囲気をポチがぶち壊す
『さすが、ポチね』
そんな平和なリゾートを楽しむ俺達にまた厄介事が近づいて来ていた
如何でしょうか
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