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メイドごーれむと異世界転生  作者: じゃこさぶろう
33/86

温泉っていいよね?

「ちょっとアン!、ダメだよ」

「いいからいいから」


「他の人がいたらどうするのよ?」

「大丈夫よこんなにボロいんだから」


「裸で行くことないと思うけど?」

「うふふふ、既成事実を作るのよ!」


「もう、怒られても知らないから!」

「そう言いながら付いてくるミストも大概よ」

アンのジト目が突き刺さる


「さぁ!行くわよ!」

女の戦いは今始まるのだ!

俺を羽交い締めにしていた誰かの気配が消え

裸のまま直立不動の姿勢でいる


手足を縛られ目隠しをされ

猿轡のせいで叫ぶ事も出来ずフゴフゴ言って

助けを求める


救世主は現れる

「きゃー小僧の変態!」パチン!と頬を打たれる

なんでやねん


「まぁ坊っちゃま!ご立派♩そんなお姿でわたくしをお待ちになるなんて!どうしてくれましょぅ!どうしてくれましょぅ!」


ちょ!アン!バカやってないで助けてくれ!と言うが「フゴ!フゴフゴフゴフゴフゴフゴフゴ!」


「えぇ!アン思い切り抱きついてくれですって?!」救世主が壊れた変質者に早変わり

俺の純潔が危機に晒される


「坊っちゃま!アンはもう!とまりませんぞぅ!」ちょまじで助けて!誰か!!


目隠しされて直立不動の俺に温かく柔らかい体が抱きつく、思考が止まり、え?裸なの??そんな事を考えていると


「ちょっと!アン!何かおかしくない?」

「小僧一人でこんな姿になるのは変だよ??」

ミストがマトモな人で良かった


耳元ではぁはぁ言ってるアンが離れ

「おほん、確かに坊っちゃまが自分でされたとは思えませんね」気付いてたのか!!


「ミスト!犯人を探しますよ!!」

「うん!」そうして、二人は脱衣所から仲良く出て行った、そう裸で縛られた俺を残して


少しの間そのままで泣きそうになりながら待つ

アンとミストが申し訳無さそうに戻って来たのは

涙が溢れる少し前だった


「申し訳ありません坊っちゃま、犯人は分かりません!」完全に開き直っていた


「うん、ていうかどんな人かもわかんなかったもんね」二人は馬鹿らしい


取り敢えず宿主人に事の顛末を話しに行く

「えぇ!うちの脱衣所で襲われた?!」


ガリガリ親父はひどく驚き申し訳無さそうに謝っていた


「大変申し訳ありません、直ぐにギルドの方へ連絡して捜査して頂きます。申し訳ありませんが外湯の方をお使い頂けますか?」


この街には宿以外にも温泉があり

料金を支払えば泊まらなくても温泉を楽しむ事が出来る


何が目的で俺は狙われたのか

理由が分からないまま、せっかくなので外湯に向かう


宿屋の親父にオススメの外湯を紹介されて川の向こう、森の中にある露天風呂に向かう


露天風呂は俺達以外に人が居ない

混浴では無いので一人寂しく温泉に浸かる


男湯と女湯は右と左に分かれ真ん中に大きな衝立があり当然覗けないようになっている


混浴は夢のまた夢

俺は遠くを見つめて湯船に頭を乗せて体を伸ばして浮かすように完全に気を抜いていた


ん?もしかしてこの衝立穴があったりしないか?


いや、あるわけ無いのは分かってる

そうじゃないんだ、穴が開いていたら女性が困るじゃないか!だから調べないと


俺はまるで壁を這うGのように壁に両手を付け

カサカサコソコソと壁の端から端まで入念に調べる


穴はあるんだが向こうで閉じているのか全く向こう側が見えない!ちきしょーくそーと

未練がましくカサカサコソコソ移動をつづける


あまりに夢中になり過ぎたのだろう

誰かが入って来ていた事に気付かずにいた


ふと、誰かが近づいて来る気配がして

背後を振り返ろうとして、またもや羽交い締めにされる


え?また?何で?

などと驚きと混乱で慌てているうちに

目隠しと右手と右足、左手と左足を結んで縛られ

とっても恥ずかしい格好をさせられている


まるで馬跳びの子供のような格好を全裸でしているのだ、ちょっと待って変態さんと言う前に


お決まりの猿轡、なんだか少し慣れてきた

今回は絶対に犯人を見てやろうともがきながら目隠しをずらそうと頑張る


無理キツく縛られた手足目隠し何にも出来ない

猿轡のせいで声も出せないフゴフゴ叫ぶが

湯元から流れてくるお湯の音にかき消されていく


この格好はヤベェ違う始めてを知らない誰かに奪われてしまう。馬鹿なことを考えながらもがいていると


お約束の声が聞こえてくる

「まぁ!立派な衝立を登って見れば隣は男湯ですわぁ!え??坊っちゃま?」


俺の身体を押さえている手が不意に離れる

逃げていく気配と衝立から飛び降りる気配


アンは見事に犯人を捕まえる

そこに隣からミストも乱入してくる


俺のあられもない姿に悲鳴をあげながら


捕まえた男に見覚えもなく目的を聞いたら

ハーフエルフは珍しいから高く売れると

不貞腐れながら答えている


激怒したアンが一生下痢が止まらない魔術をかけている、なんだかしょぼい


男をギルドに突き出し被害届を出す

何故か、宿で襲われた事がまだ連絡されていないらしい。そんなに忙しそうには見えないのだか?


宿に帰ると宿の親父が驚いた顔でオレ達を迎える

また、攫われそうになったと話すと最近誘拐が多いと嘆いている


夕食を、アンが用意している時に宿の親父がお詫びとしてお酒を差し入れしてくれる


俺はお酒に良いイメージが無いのでアンとミストが二人で飲む事に


ウイスキーの様なお酒を二人で五本飲んだ時に事件は起きた


「ころう!わたひのむねをもんだんだからさ!けっこんしなさいよ?ひっく」かなり酔って呂律も回っていないミストが座った目でこちらに迫る


「ばかいってんじゃないのよー?坊坊っちゃまはわーたくーしとけっこんするの!」此方もかなり酔っている様だ


「あ?やんのか?でかぱい?」

「あぁん?やっちまうぞちっぱい?」

酔っ払いが座った目で睨み合う


「おう?こら?おう?」

「あん?こら?あぁ?」

取っ組み合いが始まり止めに入るものの

酔っ払いののステの高さに吹っ飛ばされる


「おい!二人とも、や!やめろよ!」

必死に止めるがあっけなく投げ飛ばされる


ヒートアップした二人は本館の隣の工事中の別館の小さな小屋をぶち壊す


中から下働きの子供?が沢山出てくる

大きな音を聞きつけた宿の親父がブチ切れて


二人に怒鳴りちらす

「お前たち何しやがんた!ぶっ殺すぞ!」

いや、小屋を壊したのは謝るがそこまで言わないでも


酔っ払いの二人は

「あん?てめぇもころうとけっこんするひなのか?」


「坊坊っちゃまは?わたくしのわたくしのものですわよ?」

座った目で親父に近づき

二人掛かりでボコボコにする


「こんなつぶれかけのやどなんてー壊しちゃえー

いひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」アンが壊れながら風の魔術で宿の屋根を吹き飛ばす


「あーあらしもーするー」

ミストが腕から大量の水を放射し壁をぶち抜く


その惨劇を見ながらこりゃ牢屋だな

俺は一人つぶやく


間も無く衛兵が駆けつけてオレ達は捕らえられる

アンとミストは抵抗しようとしているが

懸命に阻止して大人しく捕まっている


暫くすると偉そうなおっさんが騎士に囲まれて

此方に向かってくる


やばいなぁと考えていると

「この街を荒らす不逞の輩とは貴様達か!」

案の定怒ってらっしゃる


「この宿の主人はどこだ?」

誠に言いにくいがあなたの馬が踏んでいるのが主人ですよと、教えてみる


「罪なき主人に貴様達はなんと言うことをするのだ!」あんたもな!と突っ込みながら


「これだけの事をしたのだ厳罰は免れんと思え!」と偉そうに去っていく


何とかお金で解決できないだろうか?

悪徳政治家の様な考えでいると


遠くから走ってくる人影が此方に向かってくる

おっさんの周りの衛兵がおっさんを守るために

防御を固める


現れたのはギルドの受付の女性

「あ!領主さま!行方不明の子供達が見つかりました!」おっさんに報告している


「誠か!リョウ!どこで見つかったのじゃ?」

「何故か街中を走っていました捜索していた母親が見つけました!」


あぁ、子供見たかったんだ良かったなぁこのままの空気で俺たちも見逃してくれないかな?


「直ぐに向かおう!おい、この者共を牢屋にぶち込んでおけ!」「はっ!」


だよねー


牢屋には三人一緒に入れられる


二人は飲み過ぎで寝ている

はぁ、どうしようか



短めですが


面白かったの声を掛けていただければ幸いです

評価お願い致します


誤字脱字はこっそり直します

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